投稿日: Jul 17, 2014

アマゾン ウェブ サービス
Amazon Kinesisを東京リージョンで提供開始

ガリバー、ペンシル、リプレーションなどのお客様がリアルタイムな
ストリーミングデータ アプリケーションにAmazon Kinesisを利用

(東京、2014年7月17日発表) Amazon Web Services, Inc. は本日、大量のストリーミングデータをリアルタイムで処理する完全マネージド型サービスであるAmazon Kinesisが東京リージョンでの提供を開始したことを発表しました。お客様はAmazon Kinesisを利用することで、極めて多数のソースから1時間あたり数テラバイトのデータを保存、処理することが可能になります。この機能によりWebサイトのクリックストリーム、マーケティングおよび財務に関連するトランザクション、ソーシャルメディアからのフィード、ログや計測データ、位置情報の追跡機能を用いたイベントなどのリアルタイムデータを処理するアプリケーションをより簡単に構成することができるようになります。

Amazon Kinesisに対応したアプリケーションを使えば、リアルタイムのタイムダッシュボード機能の強化やアラート作成のほか、価格や広告戦略の変更などのビジネスにおける意思決定をリアルタイムに進めることができます。またAmazon Simple Storage Service(Amazon S3)、Amazon Elastic Map Reduce(Amazon EMR)、あるいはAmazon Redshiftなどの他のビッグデータサービスにデータを送信することが可能です。お客様は、AWS Management Console上で数回クリックもしくはシンプルなAPIコールを実行するだけでAmazon Kinesisを利用開始することができます。Amazon Kinesisは、以下よりご利用いただけます。
http://aws.amazon.com/jp/kinesis/

これまで、ビッグデータの大半はHadoopが使用しているようなバッチ指向のアプローチ、あるいはデータウェアハウスなどのデータベース技術を用いて処理されてきました。しかし、これらのシステムはデータをバッチ単位で保存、処理するため、リアルタイムで急激に変化するデータのストリーミングフィード処理を必要とするアプリケーションに対応できていませんでした。このような「高速で動く」データに基づくアプリケーションを構築するため、多くの企業が自社システムの開発やオープンソースのツールの組み合わせを試みてきましたが、多くの場合、構築が複雑で運用が難しいだけでなく、弾力性や拡張性、信頼性に欠けるばかりか、データを消失する危険性さえありました。

Amazon Kinesisは、開発者にとって面倒な作業をすべて引き受け、データの容易な取り込みと保存、高いデータ耐久性を実現し、1時間当たりキロバイトからテラバイト規模までの拡張を可能にするという完全に管理されたサービスの提供を通じ、これらの問題を解決します。その上、従来よりもはるかに小さなコストと手間しか必要としません。Amazon Kinesisのクライアントライブラリーは負荷分散、コーディネート、および耐障害性の確保を簡素化し、開発者はAWS Auto Scalingを利用することで弾力性のある高パフォーマンスなAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)処理クラスターを容易に作成できます。また、Amazon Kinesisにはサードパーティー製品も組み込めるため、開発者はポピュラーなオープンソース製品をはじめ、自由にデータ処理方法を選ぶことができます。

Amazon Kinesisを利用することで、お客様はアプリケーションにリアルタイム分析やその他の機能を容易に追加することができ、データが爆発的に増加している今日の環境を競争力強化や顧客向けのイノベーション提供のチャンスへ変えることができます。

アマゾン データ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長の長崎 忠雄は「多くの日本のお客様とパートナー様が既に他のリージョンでAmazon Kinesisを利用し、ゲーム、モバイル、広告、製造、ヘルスケア、Eコマース、および金融サービスなど、さまざまな分野で革新的なソリューションを開発しています。東京リージョンで利用可能となったことにより、日本のお客様はAmazon Kinesisへアクセスできるようになり、ストリーミングデータのリアルタイム解析でより高いパフォーマンスを実現できます」と述べています。

中古車流通大手の株式会社ガリバーインターナショナルは、2014年7月15日に双方向コミュニケーションサービスであるDRIVE+を発表しました。DRIVE+は、交通情報やガソリン残量、認証、故障・修理サポートなど、自動車に関するリアルタイム情報の収集と解析にAmazon Kinesisを利用しています。同社経営戦略室執行役員の許 哲氏は「ガリバーは2011年からアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)を利用し、既存システムをAWSへ全面移行するクラウドファースト戦略を実行してきました。お客様に対する付加価値提供の一環としてDRIVE+の開発を決めた時、真っ先に浮かんだサービスがAmazon Kinesisでした。結果として、当社はオンプレミスでの開発と比べ、開発コストを3分の1に削減することができました」と述べています。

株式会社ペンシルは独自で研究したノウハウをもとに企業のWebサイト分析を手がけ売上や成約をアップさせるWebコンサルティング会社で、戦略的サイト分析ツールであるスマートチーターを提供しています。同社代表取締役社長の覚田義明氏は「Amazon Kinesisを利用することで、当社は情報を視覚表示するリアルタイム・ユーザーモニター機能をわずか2週間で開発することができました。この機能により、マウスカーソルの動きやユーザーアクセス、ページ閲覧者のデータ一覧など、Webページ上のアクティビティを追跡することが可能です。Amazon Kinesisが、急成長するビジネスを支援するためのリアルタイムデータ分析に必要なインフラストラクチャリソースを拡張するという大変手間のかかる作業を取り除いてくれた結果、当社は開発時間を75%削減することができ、貴重なエンジニアのリソースを製品開発に専念させることが可能になりました」と話しています。

株式会社株式会社リプレーションは、ゲーム運営者向けの開発・運用を支援するアプリケーションを提供しています。同社はAmazon Kinesisを利用し、リアルタイムにデータを収集することにより、同社は集計結果をWebページ上またはAPIを通じで提供するSaaS型サービスのアプリケーションであるGrasslandを開発しました。同社代表取締役の安藤 達也氏は「通常、大量のストリームデータを受け続け、一定時間キャッシュすることや、リアルタイム解析を並行して行うためには高価なシステムや多くの作業工数が必要になります。Amazon Kinesisを利用することにより、従来の半額以下で安定した性能を迅速に享受することができました」と述べています。

AWSテクノロジーパートナーであるスマートインサイト株式会社は、検索技術を利用して日々稼働し続けるリアルタイムデータに手を加えることなく、多様かつ変化に富むデータの仮想統合を実現するアプリケーション、SMART/InSightを提供しています。同社の代表取締役社長 町田 潔氏は「企業はセンサー、モバイルデバイス、ログサーバーおよびマシンから非常に膨大なデータを生み出しています。業務上意味のある情報を入手できるよう、これらのデータを統合することは今まで以上に重要な意味を持っていますが、実現するのは困難を伴います。当社は企業のさまざまなストリーミングデータを統合し、さまざまな角度から可視化するため、Amazon KinesisとAmazon CloudSearchを利用し、SMART/InSight Cloud Real Time M2M Analyticsを開発しました」と述べています。

AWSコンサルティング パートナーである株式会社ALBERTは、AWSパートナーネットワークのメンバーで、データを統合管理し、分析してマーケティング戦略を支援するためのデジタルマーケティングプラットフォームDMP、smarticA!DMPを提供しています。同社執行役員の池内 孝啓氏は「今回、独自のデータ分析技術とAmazon Kinesisとを組み合わせて、リアルタイムにデータ分析を行う技術を開発することで、従来はバッチ処理により数時間を要していた計算処理をほぼリアルタイムで実行することが可能になりました。今後、ますます注目が高まるM2M/IoT(Machine to Machine / Internet of Things)の開発プラットフォームの中でも、Amazon Kinesisが主軸を担うことは間違いありません。「smarticA!DMP」とAmazon Kinesisを利用することで、お客様のデータ分析やマーケティング施策の効果測定などをスピーディに実現してまいります」と述べています。


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