投稿日: Oct 12, 2017

本日、アマゾン ウェブ サービスと Microsoft は、新しい深層学習ライブラリ「Gluon」を発表しました。Gluon を使うと、開発者はそのスキルレベルを問わず、クラウド、エッジのデバイス、およびモバイルアプリ向けの高度な機械学習モデルのプロトタイプ作成、構築、トレーニング、デプロイを行うことができます。

Gluon では、機械学習モデルの構築にシンプルな Python API および様々なビルド済みの最適化されたニューラルネットワークコンポーネントを使用できます。これにより、開発者はトレーニングパフォーマンスを犠牲にすることなく、簡潔なコードを使用してニューラルネットワークを簡単に構築できます。

大部分の深層学習フレームワークでは、長く複雑で変更しにくいコードを使用して事前にモデルとアルゴリズムを定義する必要があります。他の深層学習ツールでは、よりシンプルにモデルを構築できますが、このシンプルさを実現するためにトレーニングパフォーマンスを犠牲にしています。

Gluon インターフェイスは、両方の最良の部分を兼ね備え、開発者に以下の利点を提供します。

1. シンプルで理解しやすいコード – ニューラルネットワークの構築とトレーニングに必要なプラグアンドプレイ構成要素の完全なセットを利用できます。これらの構成要素には、定義済みのレイヤー、オプティマイザ、初期化子が含まれます。

2. 柔軟な構造 – Gluon は、ニューラルネットワークモデルとトレーニングアルゴリズムを組み合わせて、開発プロセスの柔軟性を増大させます。この柔軟な構造により、コードが直観的で、デバッグが容易になり、より高度なモデルを構築できます。

3. 動的なグラフ – Gluon では、任意の構造と、Python 固有の制御フローを使用してオンザフライで構築できます。

4. 高パフォーマンス – これらすべての利点をトレーニングスピードを犠牲にすることなく実現できます。

Gluon インターフェイスは現時点で深層学習フレームワークとして Apache MXNet をサポートしており、今後のリリースで Microsoft Cognitive Toolkit (CNTK) をサポートする予定です。AWS と Microsoft は Gluon の参照仕様を公開しているため、他の深層学習エンジンを同インターフェイスと統合できます。Gluon インターフェイスの使用を開始するには、https://github.com/gluon-api/gluon-api/ を参照してください。