投稿日: Aug 16, 2019

インテリジェントなロボット工学アプリケーションの開発、デプロイ、シミュレートを簡単にするサービス、AWS RoboMaker において、ログベースのシミュレーション、イベントドリブンなシミュレーション解除、シミュレーションイベントのタグ付けがサポートされるようになりました。この 3 つの新機能により、ロボット開発者は RoboMaker を使用して、リグレッションテスト、パラメータチューニング、ML モデルトレーニングなどのユースケースに向けた、多数の自動シミュレーションを簡単に実行できるようになります。

ログベースのシミュレーションでは、ローカリゼーション、マッピング、オブジェクト検出といったロボット機能のテストに向け、事前記録したログデータ (センサーストリームなど) を再生することが可能になります。RoboMaker は、物理ベースの Gazebo シミュレーションを実行するために使用できるほか、ログベースのシミュレーションを通じた特定のロボット機能のテストに使用することも可能です。 

イベントドリブンなシミュレーション解除では、ROS メッセージにより、イベントに基づいてプログラムでシミュレーションジョブを終了させることが可能になります。例えば、定義したタスクをシミュレーションのロボットが成功または失敗した時点で、シミュレーションジョブの完了を待つことなく、そのシミュレーションジョブをプログラム的に終了させることが可能となります。この機能により、テスト終了後にシミュレーションジョブを迅速に終了させられるため、時間の節約とコストの削減につながります。

シミュレーションイベントのタグ付けでは、シミュレーションの実行中に、目的のイベントを示すタグをシミュレーションジョブに追加することが可能になります。例えば、シミュレートしたロボットが障害物と衝突した場合、タスクを成功裏に完了した場合、タスクに失敗した場合など、各種イベントにタグを付けることができます。

AWS RoboMaker は、アプリケーション開発用のロボット工学開発環境、アプリケーションテストを加速するロボット工学シミュレーションサービス、リモートでのアプリケーションのデプロイ、更新、管理を可能にするロボット工学フリート管理サービスを提供します。また、RoboMaker は、最も普及しているオープンソースのロボット工学ソフトウェアフレームワークである Robot Operating System (ROS) を、クラウドサービスに接続することによって拡張します。RoboMaker の ROS 用クラウド拡張機能を使用すると、AWS の機械学習サービス、モニタリングサービス、分析サービスを通じて、ロボットにデータのストリーミング、ナビゲート、意思疎通、理解、学習をさせることが可能になります。開始するには、RoboMaker のウェブページをご覧いただくか、RoboMaker コンソールでサンプルのシミュレーションジョブを実行してください。

AWS RoboMaker は、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (アイルランド)、欧州 (フランクフルト)、アジアパシフィック (東京)、アジアパシフィック (シンガポール) リージョンで利用できます。