投稿日: Feb 2, 2022

Amazon Comprehend において、モデルコピー機能がサポートされるようになりました。 この機能により、Comprehend カスタム分類モデルまたはカスタムエンティティ認識モデルをソース AWS アカウントから同一 AWS リージョンの指定されたターゲット AWS アカウントにコピーできます。エンタープライズのお客様および AWS パートナーは開発段階(構築、テスト、ステージ、デプロイなど)やビジネス機能(データサイエンス、エンジニアリングなど)に基づいて、複数の AWS アカウントをプロビジョニングして使用することがよくあります。以前は、カスタム Comprehend モデルはトレーニングを行った AWS アカウントでのみ使用できました。そのためには各 AWS アカウントにトレーニングデータセットおよび注釈をコピーして個別のモデルをトレーニングする必要がありました。これは時間とコストがかかり、デプロイのスピードを低下させました。

本日より、モデルコピー機能により元のトレーニングまたはテストデータがなくても、Comprehend カスタムモデルを AWS アカウント間でコピーできます。この機能により AWS パートナーは開発アカウントでモデルを開発および最適化してから、実稼働に使用できる準備ができたモデルを顧客の環境にインポートできます。世界中で運営しているエンタープライズのお客様は同一のモデルを活用することにより、各リージョンでのスケーリングを短時間で行い、ビジネスユニット間でパリティと一貫性を確保できます。金融サービス、保険などの規制業界のお客様は、セキュリティの理由によりテスト用と実稼働用の AWS アカウントを分離することが多いですが、そのようなお客様も機密データを共有することなくモデルを共有することによりコンプライアンスに準拠できます。これらのモデルは追加のセキュリティのために任意で KMS 暗号化ができます。

AWS アカウント A からアカウント B にモデルをコピーするには、アカウント A のユーザーがまずモデルに対しリソースベースの IAM ポリシーを作成し、ソースモデルをインポートすることを承認するアカウント/ユーザー/ロールを定義します。アカウント B のユーザーはその後 AWS マネジメントコンソール、AWS CLI、または ImportModel API を呼び出す boto3 API を使用し、トレーニングされたカスタムモデルをアカウント A から B にコピーします。詳細および始め方については、Amazon Comprehend 製品ページ または当社の ドキュメントをご覧ください。