投稿日: Nov 9, 2022

Amazon Web Services (AWS) は、AWS Ground Station においてお客様提供のエフェメリスをプレビューでサポートすることを発表しました。これにより、宇宙飛行体の所有者は、地球を周回する衛星に独自の位置と軌道情報を提供できるようになります。衛星ライドシェアのプロバイダーは次の 1 年で、世界中から 100 基以上の衛星を打ち上げることを計画しています。お客様提供のエフェメリスを使用すると、フライトオペレーションクルーは、最終軌道に入るまで、宇宙飛行体の追跡およびテレメトリ操作を行うことができます。また、この機能を使用して、すでに軌道上にある衛星の追跡の品質を向上させたり、軌道マヌーバに基づいてアンテナの向きを変更したりすることもできます。

現在運用中の衛星の場合、AWS Ground Station は、コンタクト中にアンテナを正しい衛星に向けるために必要なデータを提供します。お客様提供のエフェメリスを使用すると、人工衛星の所有者は、コンタクトごとに 2 行軌道要素 (TLE) 形式または軌道エフェメリスメッセージ (OEM) 形式のいずれかを使用して、独自の位置データをアップロードできます。政府機関、企業、大学は、お客様提供のエフェメリスを使用して、履歴データが利用できない場合にも、新しい衛星の打ち上げおよび初期運用 (LEOP) 中に、よりタイムリーで正確な衛星位置情報を提供できます。お客様提供のエフェメリスは、衛星推進システムの使用を説明づけることもできます。これにより、以前から知られていた軌道情報は不正確になります。

AWS Ground Station は、衛星通信の制御や衛星データの処理、さらに衛星の運用のスケールを可能にするフルマネージド型サービスです。お客様は、Amazon が提供する低レイテンシーかつ広帯域幅のグローバルネットワークを使用しながら、他の AWS のサービスと宇宙関係のワークロードをリアルタイムで統合できます。お客様は、リアルタイムで処理するために Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) に衛星データをストリーミングしたり、コストを抑えるために Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) にデータを保存したり、または Amazon SageMaker で衛星画像に AI/ML アルゴリズムを適用したりできます。AWS Ground Station でのお客様のお支払いは、実際にご使用になったアンテナ時間に対してのみの金額になります。

AWS Ground Station のアンテナは、北米 (オハイオ、ハワイ、オレゴン)、中東 (バーレーン)、欧州 (アイルランド、ストックホルム)、アジアパシフィック (ソウル、シンガポール、シドニー)、アフリカ (ケープタウン)、南米 (プンタアレーナス) で利用可能になりました。

AWS Ground Station の詳細については、こちらをご覧ください。AWS Ground Station の利用を開始するには、こちらで AWS マネジメントコンソールにアクセスしてください。