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AWS Weekly Roundup: 新しい AWS メキシコ (中部) リージョン、複数の AWS アカウントへの同時サインインなど (2025 年 1 月 20 日)
オランダの私が住んでいる地域ではまだまだ冬が続いており、まれに顔をのぞかせる太陽の光はまたとない贈り物になります。この週末は、そのようなすばらしい時間を体験できました。静かな運河に沿ってサイクリングしていると、オランダの典型的な曇り空から金色の光が差し込み、完璧な静けさと安らぎを感じるひとときを生み出してくれました。ヨーロッパのこの地域では太陽の光がほとんど差さない 1 月にこのような輝きを垣間見ることは、とりわけ特別に感じます。2025 年のお正月気分も過ぎた新年の第 3 週目は、振り返りと前進する意気の両方をもたらします。テクノロジーの進歩をめぐってグローバルな会話が飛び交っていますが、このようなちょっとした個人的な瞬間は、急速に進化する世界の中で立ち止まり、ささやかな喜びに感謝することを思い出させてくれます。
では、1 月 13 日週の新しい発表を見てみましょう。
1 月 13 日週のリリース
私が注目したリリースをいくつかご紹介します。
AWS メキシコ (中部) リージョン – 2024 年 2 月にメキシコのインフラストラクチャを拡大する計画を発表した AWS は、3 つのアベイラビリティーゾーンを備え、API コードを mx-central-1 とする AWS メキシコ (中部) リージョンの提供を開始しました。このリージョンはメキシコ初の AWS インフラストラクチャリージョンとなり、中南米における AWS の存在感をさらに高めます。ローカルワークロード管理、データストレージ機能、低レイテンシーでのパフォーマンス向上、強固なセキュリティ標準を提供するこの新しいリージョンは、専用プロセッサを用いた最先端の人工知能と機械学習 (AI/ML) 機能、143 のセキュリティ標準とコンプライアンス認証をサポートする包括的なセキュリティ機能など、高度なクラウドテクノロジーを備えています。このリージョンの提供開始に伴い、AWS の規模は 36 の地理的リージョン内の 114 のアベイラビリティーゾーンに拡大されました。
AWS マネジメントコンソールが複数の AWS アカウントへの同時サインインのサポートを開始 – AWS マネジメントコンソールにあるマルチセッション機能を使用することで、複数の AWS アカウントにサインインし、単一のブラウザでリソースを管理できるようになりました。最大 5 つのセッションにサインインでき、異なるアカウント内、または同じアカウント内にあるルート、AWS Identity and Access Management (IAM)、フェデレーションロールの任意の組み合わせにすることが可能です。アプリケーションは、AWS のベストプラクティスガイドラインに従って、複数のアカウントを用いてスケールできます。アプリケーション問題やその他のアプリケーション関連のジョブをトラブルシューティングするために、開発、テスト、本番環境などのさまざまな環境のアカウントを使用して、複数のアカウント全体のリソース設定とステータスを比較することができます。
Amazon EC2 Flex インスタンスに新しいより大きなサイズを導入 – Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) Flex (C7i-flex および M7i-flex) インスタンスでの 2 つの新しいより大きなサイズ (12xlarge および 16xlarge) の一般提供が発表されました。新しいサイズは EC2 Flex ポートフォリオを拡大し、既存のワークロードをスケールアップしたり、追加のメモリを必要とするより大規模なアプリケーションを実行したりするための追加のコンピューティングオプションを提供します。これらのインスタンスには、AWS でしか利用できないカスタム第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサが搭載されており、他のクラウドプロバイダーが使用する同等の x86 ベースの Intel プロセッサよりも最大 15% 優れたパフォーマンスを提供します。Flex インスタンスは、コンピューティング集約型ワークロードと汎用ワークロードの大多数でコストパフォーマンスのメリットと低料金を実現するための最も簡単な方法です。同等の前世代インスタンスよりも最大 19% 優れたコストパフォーマンスを提供し、コンピューティングリソースを完全に活用しないアプリケーションには最優先の優れた選択肢になります。Flex インスタンスは、ウェブサーバーやアプリケーションサーバー、バッチ処理、エンタープライズアプリケーション、データベースなどに最適です。さらに大きなインスタンスサイズ (最大 192 個の vCPU と 768 GiB のメモリ) や、継続的な高 CPU 使用率を必要とするコンピューティング集約型ワークロードと汎用ワークロードには、Amazon EC2 C7i および M7i の各インスタンスを使用できます。
AWS CloudFormation での AWS User Notifications の一般提供を発表 – AWS User Notifications は、AWS マネジメントコンソールの通知センター、E メール、AWS Chatbot、またはモバイルプッシュ通知を使用して AWS コンソールモバイルアプリに送信される通知を設定し、Amazon CloudWatch アラームなどの重要なイベントを常に把握しておくために使用できます。この機能を使用すると、Infrastructure-as-Code (IaC) プラクティスの一環として通知設定を定義して、AWS CloudFormation テンプレート内で特定のリソースタイプに対する通知設定を指定することができます。例えば、Amazon EC2 Auto Scaling グループがスケールアウトしたとき、Elastic Load Balancing (ELB) ロードバランサーがプロビジョニングされたとき、または Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) データベースが変更されたときにトリガーされる通知を設定できます。どのイベントが通知をトリガーし、誰が通知を受け取るのかをきめ細かく制御できます。
AWS からの発表の完全なリストについては、「AWS の最新情報」ページをご覧ください。
追加のリージョンで既存のサービスとインスタンスタイプの提供を開始しました。
- AWS 欧州 (ストックホルム) での Amazon EC2 M8g インスタンスの提供開始 – これらのインスタンスは、Graviton3 ベースの Amazon M7g インスタンスよりも最大 3 倍多い vCPU とメモリを用いたより大きなインスタンスサイズを提供します。AWS Graviton3 プロセッサと比較して、AWS Graviton4 プロセッサはデータベースで最大 40%、ウェブアプリケーションで最大 30%、大規模な Java アプリケーションで最大 45% 高速です。
- AWS がメキシコのケレタロでの新たな AWS Direct Connect ロケーションと拡大を発表 – Direct Connect サービスは、AWS とデータセンター、オフィス、またはコロケーション環境の間に物理的なプライベートネットワーク接続を確立するために役立ちます。これらのプライベート接続は、パブリックインターネット経由での接続よりも安定性に優れたネットワークエクスペリエンスを提供できます。
- AWS GovCloud (米国西部) リージョンでの Amazon EC2 C7i-flex インスタンスの提供開始 – EC2 Flex インスタンスのポートフォリオを拡大するこれらのインスタンスは、コンピューティング集約型ワークロードの大多数でコストパフォーマンスのメリットを実現するための最も簡単な方法を提供します。
- AWS Backup が AWS GovCloud (米国) リージョンで組織全体のレポートのサポートを開始 – AWS Backup Audit Manager を使用して、データ保護ポリシーに関する集約的なクロスアカウントレポートとクロスリージョンレポートを生成し、バックアップアクティビティとリカバリアクティビティに関する運用データを取得できます。
- アジアパシフィック (香港) リージョンでの Amazon OpenSearch Serverless の提供開始 – OpenSearch Serverless は Amazon OpenSearch Service のサーバーレスデプロイオプションで、複雑なインフラストラクチャ管理を必要とすることなく、検索と分析のワークロードを簡単に実行できます。
- アジアパシフィック (タイ) リージョン での AWS Backup の提供開始 – AWS Backup を使用することで、アプリケーションデータのバックアップの作成と管理、イミュータブルなリカバリポイントとボールトを用いた不注意によるアクションまたは悪意のあるアクションからのデータの保護、およびデータ損失インシデントが発生した場合におけるデータの復元を一元的に実行できます。
- アジアパシフィック (マレーシア) リージョンでの Amazon GuardDuty の提供開始 – この追加のリージョンを使用して、異常な動作、セキュリティ脅威、AWS アカウントをターゲットとした高度なマルチステージ攻撃シーケンスを継続的に監視して検出し、AWS アカウント、ワークロード、データの保護を支援できるようになりました。
- 追加リージョンでの Amazon EC2 R8g インスタンスの提供開始 – Amazon EC2 R8g インスタンスは、データベース、インメモリキャッシュ、リアルタイムのビッグデータ分析などのメモリ集約型ワークロードに最適です。
- 欧州 (フランクフルト) での Amazon EC2 I8g の提供開始 – I8g インスタンスは、ストレージ集約型ワークロードに対し、Amazon EC2 で最も優れたパフォーマンスを提供します。
- 5 つの追加 AWS リージョンでの Amazon S3 Tables の提供開始 – Amazon S3 Tables は、Apache Iceberg サポートが組み込まれた初のクラウドオブジェクトストアと、表形式データを大規模に保存するための最も簡単な手段を提供します。S3 Tables は特に分析ワークロード向けに最適化されているため、継続的なテーブル最適化による非マネージド型 Iceberg テーブルよりも最大 3 倍速いクエリパフォーマンス、汎用 S3 バケットに保存されている Iceberg テーブルよりも最大 10 倍多い 1 秒あたりのトランザクション数を実現します。
その他の AWS イベント
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1 月 20 日週のニュースは以上です。1 月 27 日週の Weekly Roundup もお楽しみに!
この記事は、Weekly Roundup シリーズの一部です。毎週、AWS からの興味深いニュースや発表を簡単にまとめてお知らせします!
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