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AWS Elemental MediaConnect Gatewayを用いたオンプレミスのマルチキャストビデオネットワークからクラウドへの接続

本日、アマゾン ウェブ サービス( AWS )は、オンプレミスのマルチキャストネットワークと AWS 間でライブビデオを伝送するための新しいクラウド接続ソフトウェアアプリケーション AWS Elemental MediaConnect Gateway (以下 MediaConnect Gateway ) を発表しました。

AWS Media Services の一部である MediaConnect Gateway は AWS マネジメントコンソールでのビデオフィードのモニタリング、セキュリティ管理、制御を提供し、ハイブリッド環境での運用性が向上します。
MediaConnect Gateway を利用することで、お客様はエンドツーエンドのライブ動画集信・配信ワークフローを AWS で大規模に構築し、オンプレミスのインフラストラクチャとシームレスに統合することができます。

通常、データセンターとクラウド間でライブ映像のマルチキャストストリームを伝送するには、専用のサードパーティ製ハードウェアやソフトウェアへの投資、またはカスタムソリューションを開発するためのリソースが必要です。
これらのソリューションはコストがかかり、複雑で、サポートが難しい場合があり、監視には幅広い知識とベンダー固有のツールへの投資が必要です。MediaConnect Gateway を使用すると、お客様は AWS マネジメントコンソールから直接、または MediaConnect API を使用して、オンプレミスデータセンターのライブビデオストリーム伝送を表示、監視、および制御することができます。
AWS Elemental の GM である Brian Stein は次のように述べています。「当社のお客様はライブビデオアプリケーションにおいてハイブリッドなユースケースが目立ちます。MediaConnect Gateway は、ハイブリッドライブビデオワークフローの導入と監視を完全にコントロールできるため、お客様は貴重な時間とリソースを節約し、その代わりにコアビジネスに集中することができます」

お客様は、主にライブ動画の集信と配信のために MediaConnect Gateway を使用します。たとえば、動画集信ワークフローの場合、オンプレミスでライブリニアチャンネルを生成するコンテンツプロバイダーを考えてみましょう。プロバイダーは、MediaConnect Gateway をマルチキャストのオンプレミスネットワークインフラストラクチャとクラウド間のブリッジとして使用して、これらのフィードを世界中のパートナーに伝送します。各 MediaConnect Gateway インスタンスは、1 つ以上のマルチキャストグループに登録できます。このグループはマルチプログラムトランスポートストリーム ( MPTS ) で多重化された単一チャネルまたは複数チャネルのいずれかを表します。登録すると、MediaConnect Gateway  はネットワークトラフィックをユニキャストに変換し、かつ暗号化してクラウド上の AWS Elemental MediaConnect に送信します。そして、AWS Elemental MediaLiveAWS Elemental MediaPackageなどのAWSメディアサービスやAmazon CloudFront 、または別のソフトウェアアプリケーションで動画を処理してエンドビューアーに配信できます。

動画配信の場合、お客様は MediaConnect Gateway を使用して、数百から数千のエンドポイントにまたがる高度なネットワークをオンプレミスに構築することができます。たとえば、何百もの関連会社に 24 時間 365 日のライブリニアコンテンツを送信する放送局を例に考えてみましょう。放送局は   MediaConnect Gateway を使用して、送信元と送信先の両方でオンプレミスのマルチキャストネットワークをシームレスにブリッジします。その結果、衛星伝送ベースのワークフローと比較して、運用の俊敏性が向上し、コストが削減されたクラウド管理ソリューションが実現しました。

MediaConnect Gateway は、お客様がオンプレミスサーバ上で Elastic Container Service コンテナを管理できるサービスである Amazon Elastic Container Service ( ECS ) Anywhere 内で実行されます。はじめに、お客様はオープンソースの ECS Agent を VM またはベアメタルサーバーにインストールします。ECS Anywhere をインストールすると、お客様は MediaConnect Gateway をソフトウェアコンテナとしてダウンロードできます。その後、ビデオフィードは AWS マネジメントコンソールまたは MediaConnect API を使用して管理できます。オンプレミスのマルチキャストビデオフィードを選択すると、ビデオ信号は AWS Elemental MediaConnect を使用してクラウドにユニキャストとして転送されます。このサービスは、衛星および光ファイバー伝送の信頼性と IP ベースのネットワークの使いやすさを組み合わせたサービスです。

AWS Elemental MediaConnect に取り込まれた動画は、他の AWS リージョンに送信したり、AWS Media Services や他のアプリケーションを使用して処理したり、パートナーや関連会社と共有したり、他のオンプレミスの MediaConnect Gateway 拠点に配信することができます。また、MediaConnect Gateway を Amazon CloudWatch に統合することで、お客様は別のツールに投資しなくてもフィードの状態をモニタリングできます。

M2A Media の M2A CONNECT 担当プロダクトバイスプレジデントである Dave Evans 氏は次のように述べています。「放送局が行うことの多くがオンプレミスで始まり、オンプレミスで終わることを AWS は理解しています。私たちはリリース当初から AWS Elemental MediaConnect を使用してきましたが、今では MediaConnect Gateway がそのギャップを埋め、クラウドをさらに放送に適したものにしています。当社のお客様は、ライブビデオをクラウドに集信し、プレミアムライブコンテンツを世界中の何千ものエンドポイントに配信し、レシーバーを含むすべてを M2A CONNECT 内で管理できます」

AWS Elemental MediaConnect Gateway は現在、世界中のお客様にご利用いただけます。開始するには、https://aws.amazon.com/mediaconnect/features/gateway/ をご覧ください。

参考リンク

AWS Media Services
AWS Media & Entertainment Blog (日本語)
AWS Media & Entertainment Blog (英語)

AWS のメディアチームの問い合わせ先:awsmedia@amazon.co.jp
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翻訳は SA 金目、SA 井村が担当しました。原文はこちらをご覧ください。