AWS トレーニング活用事例

株式会社ジェーシービー

1961 年の創立以来、日本にクレジットカードという新しい決済手段を導入したパイオニアである株式会社ジェーシービー。「クラウド化可能なシステムは新規システム構築、既存システムの更改において、原則 AWS を活用する」という方針にて AWS の活用領域を広げています。システム本部では中期経営計画の基本方針の一つとして「システム開発高速化」を掲げており、「スピード・柔軟性」と「セキュリティ・低コスト」を兼ね備えたシステム基盤として AWS を活用する他、システム基盤を使いこなす人材の育成を重要施策として位置付けています。人材育成の考え方や、トレーニング後のスキルの活用について執行役員 システム本部長の中田一朗氏、業務システム開発部 業務システム統括グループ 主事の榎本道生氏にお話をうかがいました。

株式会社ジェーシービー

執行役員 システム本部長 中田 一朗 氏
業務システム開発部 業務システム統括グループ 主事 榎本 道生 氏


ビジネスパートナー各社との協力において、検討をリードする

当社はビジネスパートナー各社の協力のもとシステム開発・保守運用を行っております。当社が目指すシステム開発の高速化を実現するうえでもビジネスパートナー各社との連携が不可欠です。そのような中 JCB 社員が AWS に関する知識やスキルを十分に備え検討をリードしていくことが必要で、社員をトレーニングへ派遣することをシステム本部の研修プログラムの一環として取り入れることにしました。
2018 年度にまず、クラウド移行プロジェクトメンバーが初級から中級までの各トレーニングを受講し、そのフィードバックを基にトレーニングプランを策定しました。2019 年度からはこのトレーニングプランに従ってクラウド移行を予定している各システム担当はもちろんのこと、数多くの社員が初級から中級のトレーニングを受講しています。また、クラウド移行プロジェクトメンバーやセキュリティを担当するメンバーについては、上級および専門分野のトレーニングの受講も進め更なる高度な AWS 活用に備えています。

効率的で最適化されたシステムを作るための議論へ

AWS トレーニングに参加した榎本氏は、現在、JCB の中の共通基盤として、AWS 上へのデータ連携基盤の構築プロジェクトに携わっています。
「元々オンプレミスでのシステム開発の経験はありました。AWS の Amazon EC2 やAmazon S3 はストレージ、というようなサービスの概要は知っていましたが、それぞれを使ってシステムを構築・運用していくところを体系的に一番理解できたところが、トレーニングの成果だと思います。
今回の要件ですと AWS のクラウド上で構築することが確定していたため、その中でどのようなサービスを組み合わせていけばいいのかを事前検討できたのは、トレーニングの結果が発揮できた部分だと思います。」(榎本氏)

ビジネスパートナー各社の得意領域、得意製品を提案いただくスタイルが多かった中、トレーニングで得た知識を踏まえて、どうしたら効率的で最適化されたシステムを作ることができるか、という議論ができるようになったことが成果とのことです。現在関わっているプロジェクトでは、Amazon Aurora を採用することが決まり、確実な設計で開発プロジェクトの品質向上に役立っていると感じているそうです。

マネージドサービスの利用拡大で、各システムをより Life&Shift しやすいクラウド環境に

中田氏は、「今後は共通機能整備を引き続き進めるとともに、マネージドサービスの利用拡大を進め、各システムがより Life&Shift しやすいクラウド環境に進化させていきます。変化に柔軟に対応できる、よりスピーディーなシステム開発の実現を目指します」と語ります。
AWS へのシステム移行や AWS 上で新規構築するシステムが益々増えてくる中、システム本部全体として AWS の知識・スキルを醸成すべくこれからもトレーニングへの派遣を継続。また、ビジネスパートナー各社の皆さんにも AWS に関する知識・スキルのある要員の強化をお願いしています、とお話いただきました。


株式会社 ジェーシービー JCB Co., Ltd.

1961 年 1 月に設立後、同年 3 月には日本初の汎用型クレジットカードの発行を開始。現在は、クレジットカード業務および関連する各種受託業務、融資業務、信用保証業務、集金代行業務などのサービスを提供

 

  •  設立年月日: 1961 年 1 月 25 日 / 資本金:106 億 1,610 万円 / 従業員数: 4,290 名(2019 年 3 月末日現在)

受講した主なトレーニング

  • AWS Technical Essentials 1
  • AWS Technical Essentials 2
  • Architecting on AWS
  • Developing on AWS
  • Systems Operations on AWS
  • Advanced Architecting on AWS
  • DevOps Engineering on AWS
  • Security Engineering on AWS
  • BigData on AWS
  • Running Container-Enabled Microservices on AWS