投稿日: Apr 21, 2017

Amazon S3 内のエクサバイト規模のデータに対して迅速かつ低コストに分析クエリを実行可能に

(シアトル、2017 年 4 月 19 日発表) Amazon.com, Inc. (NASDAQ:AMZN)の関連会社である Amazon Web Services, Inc.(AWS)は本日、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)内のエクサバイト規模のデータに対して SQL クエリを実行できる Amazon Redshift 利用者向けの新しい機能、Amazon Redshift Spectrum を発表しました。Redshift Spectrum により、お客様はAmazon Redshift の分析能力を、自社データウェアハウスのローカル・ディスクに保存されたデータにとどまらず、データをロードまたは転送せずに、Amazon S3 データレイク内の膨大な量の非構造化データに対してもクエリを実行できるようになります。Redshift Spectrum は高度なクエリ最適化機能を活用し、数千のノードにわたりデータ処理を行うことで、大規模なデータセットや複雑なクエリであってもすばやく分析結果を得ることができます。Redshift Spectrum の詳細は以下の URL をご参照ください。
https://aws.amazon.com/jp/redshift/spectrum

Amazon Redshift は従来のデータウェアハウスの 10 分の 1 のコストで、高性能なローカル・ディスクに保存されたペタバイト規模の構造化データに対して複雑なクエリを実行し、すばやく分析結果を得られることから、AWS の中で最も急成長しているサービスの一つとなっています。一方で、データ・ストレージ・コストの継続的な値下げに伴い、お客様は Amazon S3 データレイク内に、従来はデータウェアハウスに保存されることのなかった非構造化データを含む、膨大な量のデータを保存するようになりました。Redshift Spectrum を使用することで、Amazon Redshift 標準 SQL クエリを実行するかのように簡単に、これらすべてのデータを分析することができます。Redshift Spectrum は、CSV、TSV、Parquet、Sequence、RCFile など、お客様がすでに使用しているオープンなデータフォーマットをサポートし、データのロードや転送をせずに、Amazon S3 内のデータに対し直接クエリを実行できます。Redshift Spectrum は Amazon Redshift と同じ SQL 構文をサポートすることから、現在使用しているBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを用いて、高度なクエリを実行可能です。また、Amazon Redshift 内のローカルに保存され、頻繁にアクセスされるデータと Amazon S3 内にコスト効率よく保存されたデータセットの両方に対してクエリを実行できます。Redshift Spectrum は、検索されたデータに基づいてクエリ演算能力を自動的に拡張することから、わずか数テラバイから数ペタバイト、数エクザバイトに至るまで、処理するデータの量に関わらず、Amazon S3 内のデータに対してすばやくクエリを実行できます。

AWS のデータベース、分析、AI担当副社長であるラジュ・グラバニ (Raju Gulabani)は「Amazon Redshift は、AWS のスケールメリットを活用することで、旧来のデータウェアハウスに比べてペタバイト規模のデータ分析を 10 倍の性能かつ 10 分の 1 のコストでできることから、Amgen、Boingo Wireless、Electronic Arts、Hearst、Lyft、Nasdaq、Scholastic、TripAdvisor、Yahoo! といった様々なお客様が、現在一斉に自社システムを Amazon Redshift に移行しています。これまで、多くのお客様から Amazon Redshift の高速性能と柔軟性をデータウェアハウス以外にも拡張し、Amazon S3 内に保存した自社のデータも分析できないかというお問い合わせを頂いていました。Redshift Spectrum はこのニーズを満たすもので、Amazon Redshift から直接、Amazon S3 内のエクサバイト規模のデータに対して容易にクエリを実行できるようにし、これら両サービスをサポートする最善のソリューションです。エクサバイト規模のデータ分析をすばやくかつシンプルに実行でき、あらゆる規模の企業が利用できる形で提供できることを大変嬉しく思っています」と述べています。

6,800 万人以上の顧客にサービスを提供する、日本最大の携帯電話会社である株式会社NTTドコモの執行役員 イノベーション統括部長である栄藤 稔氏は「当社のデータ分析プラットフォームは、社内外の様々なソースから毎日数十テラバイトのログデータを収集し、そのデータを当社のロジスティクスおよびマーケティング活動に活かしています。2 年前に Amazon Redshift に移行したことで、分析対象を 10 ペタバイト以上の非圧縮データにまで拡張し、従来のオンプレミス・システムに比べて10倍の性能向上を実現しました。Redshift Spectrum により、将来的に、分析するデータの規模を数百ペタバイトにまで拡張可能になります。これはまさに大変革であり、このような性能を提供できるシステムは世界中どこにも見当たりません」と述べています。

複数のプラットフォーム上で展開しているプレミアムブランドのメディア全体で毎月 1 億 5,000 万人以上の利用者を抱える、世界有数のコンテンツ企業である Time Inc. のデータ・アーキテクチャおよびエンジニアリング担当ディレクタのウラジミール・バルコフ(Vladimir Barkov)氏は次のように述べています。「当社はメディア企業として、多くの広告配信プロバイダーから膨大な量のデータを受信しています。これらのデータは様々なフォーマットで送られてくるため、弊社チームが分析を行うために社内システムに統合する必要がありました。Redshift Spectrum により、データの事前処理や変換を行わずに、データをネイティブ・フォーマットのまま Amazon S3 内で直接運用できるようになりました。当社のデータパイプラインは現在、とても簡素化され、分析処理にかかる時間は大幅に削減されました」

日本有数のメディア・ブランドおよび広告コンテンツを運営する株式会社リクルートテクノロジーズのデータマネジメントグループマネージャーである本村聡氏は「リクルートグループが提供するウェブおよびモバイル・コンテンツは、毎日数十億のイベントを生成し、そのデータを分析することでマーケティングや経営計画、製品強化に活かしています。2015 年、ビジネスで扱うデータの急増に対応するために、Amazon Redshift に移行しました。Redshift Spectrum により、コストを削減するとともに、これまで以上にシステムの拡張が可能になります。また、当社のデータ・サイエンティストは、クエリを実行した分だけ支払いが発生する従量課金制で、長年かけて Amazon S3 に蓄積された過去データに対して高度なクエリを実行できる一方、数百のビジネスユーザーは Amazon Redshift をローカル・ストレージとして継続して使用することで最近のデータに対して超高速でクエリを実行できます」と述べています。

Redshift Spectrum は、AWS マネジメントコンソールから使用を開始できます。Amazon Redshift Spectrum は現在、北バージニア、オハイオ、オレゴンの各リージョンにて展開され、数カ月以内にその他のリージョンにも展開される予定です。

 

アマゾン ウェブ サービスについて
アマゾンウェブ サービス(AWS)は 11 年の間に、世界で最も包括的かつ幅広く採用されたクラウドプラットフォームになっています。AWSは、米国、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、ドイツ、インド、アイルランド、日本、韓国、シンガポールおよび英国の 16 の地域の 42 のアベイラビリティーゾーン(AZ)で、コンピューティング、ストレージ、データベース、アナリティクス、モバイル、モノのインターネット(IoT)、およびエンタープライズ向けアプリケーションに関する 90 種類以上のフル機能のサービスを提供しています。AWS のサービスは、急速に成長しているスタートアップ企業や大手企業、および有数の政府機関を含む 100 万以上のアクティブなお客様から、俊敏性をさらに高めると同時にコスト削減を実現するインフラエンジンとして信頼されています。AWS の詳細については以下の URL をご参照ください。
http://aws.amazon.com

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