投稿日: Aug 16, 2019

AWS App Mesh では、以前から利用可能であったパスプレフィックスおよびホストに基づくルーティング機能に加え、サービス間のトラフィック管理を目的とする、HTTP ヘッダーに基づくルーティングのサポートが開始されます。この機能により、クッキーデータを含む、標準およびカスタムの HTTP ヘッダーおよび HTTP メソッドに基づくルールとルートトラフィックの作成が可能になります。加えて、ルートの優先順位を指定して、マッチングルールの順番を制御することが可能になります。

ヘッダーに基づくルーティングを使用すれば、セッション永続性 (スティッキーセッション) などのパターンの作成、または "ステート" を利用したエクスペリエンスの強化が実現します。HTTP ヘッダーに基づくルーティングでは、HTTP ヘッダー情報を、リクエストのルーティング方法を決定する基準として活用することが可能になります。利用される情報は、Accept や Cookie のような標準的なヘッダーとなる場合もあれば、独自キー値のようなカスタムのヘッダーとなる場合もあります。また、ヘッダーに基づくルーティングを使用することで、さまざまなユースケースが可能になります。ユースケースの例としては、A/B テスト (任意の文字列を用いたカスタムヘッダーなど)、カナリアまたはブルー/グリーンデプロイ、デバイスのカテゴリに応じた異なるページやユーザーエクスペリエンスの配信 (例えばヘッダー内の正規表現を使用)、異なるブラウザからのトラフィックの個別処理 (例えばユーザーエージェントを使用)、IP アドレスまたは CDN に基づくアクセス制限の設定 (例えば X-Forwarded-for を使用) などが挙げられます。 

この機能は、AWS App Mesh が利用できるすべてのリージョンで利用可能です。この機能の詳細と開始方法については、ドキュメントを参照してください。