投稿日: Jun 11, 2020

本日より、Arm ベースの AWS Graviton2 プロセッサを搭載した、コンピューティング最適化 Amazon EC2 C6g インスタンスとメモリ最適化 Amazon EC2 R6g インスタンスの一般提供が開始されました。Amazon EC2 C6g インスタンスは、ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC)、バッチ処理、広告配信、動画エンコーディング、ゲーム、科学的モデリング、分散分析、CPU ベースの機械学習推論といった、コンピューティング集約型ワークロードを対象とした x86 ベースの Amazon EC2 C5 インスタンスよりも、最大 40% 高いコストパフォーマンスを発揮します。Amazon EC2 R6g インスタンスは、オープンソースデータベース、インメモリキャッシュ、リアルタイムのビッグデータ分析といった、メモリ集約型ワークロードを対象とした x86 ベースの Amazon EC2 R5 インスタンスよりも、最大 40% 高いコストパフォーマンスを発揮します。 

AWS Graviton2 プロセッサは、64 ビット の Arm Neoverse N1 コアを使用して AWS によってカスタム構成されたものであり、Amazon EC2 で実行されるクラウドワークロード向けとしてはコストパフォーマンスが最も高いプロセッサになります。このプロセッサは、第 1 世代の AWS Graviton プロセッサと比較して、性能が 7 倍、コンピューティングコア数が 4 倍、キャッシュ容量が 2 倍、メモリ速度が 5 倍となっており、パフォーマンスと機能が飛躍的に向上しています。AWS Graviton2 には、常時オン状態の 256 ビット DRAM 暗号化や、第 1 世代 AWS Graviton プロセッサと比較してコアごとに 50% 高速になった暗号化性能が備わっています。 

Amazon EC2 C6g および R6g インスタンスは、AWS が設計したハードウェアとソフトウェアのイノベーションを集結させた AWS Nitro System 上に構築されており、分離されたマルチテナント、プライベートネットワーク、高速ローカルストレージを備えた効率的で柔軟かつ安全なクラウドサービスを実現します。これらのインスタンスは、最大 19 Gbps の Elastic Block Store (EBS) 帯域幅と最大 25 Gbps のネットワーク帯域幅で利用でき、独立系ソフトウェアベンダー (ISV) および AWS のオペレーティングシステムとサービスが織り成す幅広いエコシステムによってサポートされています。このエコシステムには、一般的な Linux ディストリビューション (Amazon Linux 2、Ubuntu、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux Enterprise Server、Fedora、Debian)、FreeBSD/NetBSD、OpenJDK の Amazon Corretto ディストリビューション、コンテナサービス (Amazon ECR、Amazon ECS、Amazon EKS、Docker、Rancher)、エージェント (Amazon CloudWatch、AWS Systems Manager、Amazon Inspector、Crowdstrike、Datadog、Dynatrace、Honeycomb.io、Qualys、Rapid7、Tenable)、デベロッパー/オートメーションツール (AWS Code Suite、Chef、GitLab、Jenkins、TravisCI) が含まれます。 

新たに利用可能になった C6g および R6g インスタンスに先駆け、AWS Graviton2 プロセッサに基づく汎用 M6g インスタンスが既に利用可能になっています。このインスタンスは、アプリケーションサーバー、マイクロサービス、ゲームサーバー、中小規模のデータベース、キャッシュフリートといった、幅広いワークロードを対象とした x86 ベースの M5 インスタンスよりも、最大 40% 高いコストパフォーマンスを発揮します。 多くのお客様が、最小限の労力で M6g インスタンスを導入することに成功し、利点である高いコストパフォーマンスを実現しています。Amazon EC2 M6g のウェブページでは、お客様事例をいくつか概説しています。 

C6g および R6g インスタンスは、AWS の米国東部 (バージニア北部、オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、欧州 (フランクフルト、アイルランド)、アジアパシフィック (東京) の各リージョンで利用可能になりました。これらのインスタンスは、ベアメタルオプションに加えて、それぞれ 1、2、4、8、16、32、48、64 個の vCPU を備えた 8 つの各サイズで利用でき、Savings Plans の一部として、オンデマンドで、リザーブドインスタンスとして、スポットインスタンスとして、そのいずれかの方法で購入できます。

AWS Graviton2 ベースの Amazon EC2 M6g、C6g、R6g インスタンスは、AWS マネジメントコンソールAWS コマンドラインインターフェイス (CLI)AWS SDK から使用を開始できます。詳細については、AWS Graviton のページM6g のページC6g のページR6g のページ開始方法についての Github のページのいずれかにアクセスしてください。ローカルの NVMe ベースの SSD ブロックレベルストレージを備えた AWS Graviton2 プロセッサに基づく新たな Amazon EC2 インスタンスも、今後数か月で提供が開始される予定です。