投稿日: Dec 15, 2020

AWS IoT Greengrass 2.0 が公開されました。今回の、AWS IoT Greengrass のメジャーリリースでは、オープンソースのエッジ向けランタイム、事前構築済みの豊富なソフトウェアセット、ローカルでのソフトウェア開発用のツール群、ならびに、大規模なデバイスフリートでデバイスソフトウェアを管理するための新機能が利用可能になります。

AWS IoT Greengrass 2.0 のオープンソースのエッジ向けランタイムは、Apache 2.0 ライセンスの下で配給されており、GitHub を通じて利用が可能です。今後は、AWS IoT Greengrass のエッジ向けランタイムのコードを調査して、アプリケーションとの間の通信に関するトラブルシューティングを、より簡単に行えるようになります。また、より高い信頼性とパフォーマンスを持たせながら、AWS IoT Greengrass で実行されるアプリケーションを構築できるようになります。また、ハードウェアとソフトウェアに関する特定の要件に合わせて、AWS IoT Greengrass のエッジ向けランタイムをカスタマイズしたり、拡張したりすることも可能です。

AWS IoT Greengrass 2.0 は、完全にモジュール化されています。IoT のユースケースや、デバイスの CPU とメモリのリソースに応じて、事前に構築された各ソフトウェアコンポーネントの追加や削除が可能です。例えば、アプリケーションがデータストリームを処理する必要がある場合のみ、ストリームマネージャなどの、事前構築済みの AWS IoT Greengrass コンポーネントをインクルードして使用することができます。あるいは、デバイス上でローカルに機械学習による推論を実行したい場合にだけ、機械学習用のコンポーネントを追加します。

AWS IoT Greengrass 2.0 には、新しいコマンドラインインターフェース (CLI) も含まれています。このインターフェースでは、デバイス上でローカルに、アプリケーションの開発とデバッグが行えます。さらに、デバイス上でのアプリケーションのデバッグをビジュアルに行える、新しいローカルデバッグコンソールも備えられています。これらの新たな機能を使用することで、実稼働状態のデバイスへのデプロイにクラウドを使用する前に、テスト用デバイス上のコードのデバッグを、すばやく実施することが可能となります。

AWS IoT Greengrass 2.0 は、AWS IoT Thing グループと統合されており、グループの中でデバイスを簡単に編成できます。さらに、ロールアウトレートやタイムアウト、そしてロールバックなどの制御を通じて、デバイス全体でアプリケーションのデプロイを管理することも可能になります。例えば、スマートサーモスタットのメーカーは、数百万のユーザーに対し、ひとまとめに最新のアプリケーションをデプロイできます。あるいは、フリート全体における割合を選択しながら、段階的なデプロイを実施することもできます。加えて、タイムアウトとなったデプロイを停止したり、失敗したデプロイをロールバックするためのオプションも提供されます。お客様は、これらの作業を自ら実施するための労力から解放されます。 

今回、新しくリリースされた AWS IoT Greengrass の評価やテスト、そして開発を容易に行っていただくために、2021 年の 12 月 31 日までの間、アカウント内で使用するデバイスの最初の 1,000 個までには、AWS IoT Greengrass の料金は課金されません。AWS IoT Core などの他の AWS のサービスを、AWS IoT Greengrass で実行されているアプリケーションに対し使用する場合には、これまでと同様に、対象のサービスの料金が発生します。

AWS IoT Greengrass がご利用いただける全リージョンについては、AWS リージョン表をご覧ください。AWS IoT Greengrass の詳細については、製品ページを参照してください。

ブログ記事や、デベロッパーガイドでも、詳しい解説をご覧になれます。