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AWS Storage Day 2023 にようこそ

第 5 回の AWS Storage Day へようこそ! このバーチャルイベントは、8月9日、太平洋標準時の午前 9:00 (東部標準時正午) に開催され、AWS On Air Twitch チャンネルで視聴できます。最初の AWS Storage Day は 2019 年に開催されました。このイベントはイノベーションデーへと発展し、毎年皆様をお迎えできることを楽しみにしています。昨年の Storage Day の投稿で、データを安全に保護しながら活用できるようにすることを目指した AWS Storage の絶え間ない革新について書きました。今年の Storage Day は、AI/ML 用のストレージ、データ保護と耐障害性、およびクラウドへの移行のメリットに焦点を当てています。

AWS Storage Day の主要テーマ
AI/ML 用のストレージに関しては、データ量はかつてない速度で増加しており、テラバイトからペタバイト、さらにはエクサバイトにまで急増しています。AWS の最新のデータアーキテクチャでは、スケーラブルなデータレイクを迅速に構築し、目的別に構築された幅広いデータサービスを使用したり、パフォーマンスを犠牲にすることなくシステムを低コストで拡張したり、組織の境界を越えてデータを共有したり、コンプライアンス、セキュリティ、ガバナンスを管理したりできるため、規模を問わず迅速かつ機敏に意思決定を行うことができます。
機械学習モデルをトレーニングして生成系 AI アプリケーションを構築するには、適切なデータ戦略を策定する必要があります。ライブイベントで楽しみにしているセッションのリストの中で、Optimize generative AI and ML with AWS Infrastructure (生成系 AI と ML を AWS インフラストラクチャで最適化する) セッションでは、データを有意義なインサイトに変換する方法について話し合います。

クラウドを使い始めたばかりか、アプリケーションを AWS に移行することを計画しているか、既に AWS でアプリケーションを構築しているかにかかわらず、データを保護し、事業継続目標を達成するのに役立つリソースがあります。当社のデータ保護耐障害性の機能およびソリューションは、目標復旧時点 (RPO) と目標復旧時間 (RTO) 全体にわたって、ビジネス継続性目標を達成し、データ損失が発生した際のディザスタリカバリを実現するのに役立ちます。今日、世界では前例のないほどのデータ増加が起こっているため、データの保存場所、保護方法、およびデータにアクセスできるユーザーの決定は、かつてないほど優先度が高まっています。Protect data in AWS amid a rapidly evolving cyber landscape (急速に進化するサイバー情勢の中で AWS でデータを保護する) セッションにぜひ参加して、詳細をご覧ください。

データをクラウドに移動する場合、さまざまなユースケースに合わせてどこにデータを移動するか、移動するデータの種類、利用可能なネットワークリソースなどを把握する必要があります。クラウドに移行する理由はたくさんあります。最近、Enterprise Strategy Group (ESG) は、組織がオンプレミスのワークロードを AWS クラウドインフラストラクチャに移行することで、コンピューティング、ネットワーク、およびストレージのコストを最大 66% 削減したことを検証しました。ESG は、オンプレミスのワークロードを AWS に移行することで、組織はコストの削減、パフォーマンスの向上、運用効率の向上、価値実現までの時間の短縮、ビジネスの俊敏性の向上を実現できることを確認しました。
お客様のユースケースに基づいて、クラウドへの移行方法について説明するセッションを多数用意しています。私が最も楽しみにしているのは、Hybrid cloud storage and edge compute: AWS, where you need it (ハイブリッドクラウドストレージとエッジコンピューティング: 必要な場所で AWS) セッションです。このセッションでは、完全にクラウドに移行できないワークロードに関する考慮事項について説明します。

これらすべてのテーマなどに対応する AWS Storage サービスの幅広いポートフォリオや機能に関連する新しい発表、リーダーシップに関するインサイト、教育コンテンツについて、専門家から話を聞きましょう。本日、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)Amazon FSx for Windows File ServerAmazon Elastic File System (Amazon EFS)Amazon FSx for OpenZFS などに関する発表があります。

以下に詳細を示します。

Amazon EBS の 15 年
少し前に、Jeff Barr の「AWS ブログを執筆して 15 年」というタイトルの記事を読みました。 この記事では、Jeff が初期の AWS のサービスと機能について執筆した記事をいくつか紹介しています。Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) は、Amazon EC2 の使用を簡素化するサービスとしてこのリストに含まれています。

Amazon EBS の発売が発表されてから 15 年が経ち、8月9日、このサービスの 15 周年を祝います。Amazon EBS を有効に活用し、当社が考案と簡素化、繰り返し、改善に役立つ非常に有益なフィードバックを提供してくれた最初のユーザーの一人なら、光陰矢の如しと感じていらっしゃることでしょう。現在、Amazon EBS は毎日 100 兆件を超える I/O オペレーションを処理しており、毎日 3 億 9,000 万を超える EBS ボリュームが作成されています。

Amazon EBS を初めてご利用になる場合は、AWS のセールス、マーケティング、グローバルサービス担当シニアバイスプレジデントである Matt Garman との炉辺談話にご参加ください。2008 年のサービス開始の背景にあった戦略とお客様が抱えていた課題についてお話します。また、EBS の長期顧客である Stripe から、12 年前に Stripe が設立されて以来 EBS とともに成長してきた話も聞くことができます。

Amazon EBS は、Amazon EC2 インスタンスの直接的なストレージアタッチメントとして、より多くのお客様のワークロードをサポートするために、スケーラビリティとパフォーマンスを継続的に改善してきました。8 月 2 日、カスタム第 4 世代 Intel Xeon Scalable プロセッサを搭載した Amazon EC2 M7i インスタンスがリリースされたことで、前世代 M6i インスタンスの 28 個から増加し、最大 128 個の Amazon EBS ボリュームをアタッチできます。ボリュームアタッチメントの数が多いほど、インスタンスあたりのストレージ密度を高め、リソース使用率を向上させ、総コンピューティングコストを削減できます。

大規模なデータベースアプリケーションでは、1 インスタンスあたり最大 127 のコンテナをホストでき、コスト効率の高い方法でスケーリングできます。これにより、追加のインスタンスをプロビジョニングする必要がなくなり、必要なリソースに対してのみ支払いが発生します。ボリュームアタッチメントの数が多いほど、データベースのストレージフットプリントが拡大しても、このような強力な M7i インスタンスで利用できるメモリと vCPU を最大限に活用できます。また、EBS では、作成できるマルチボリュームスナップショットの数を増やしており、最大 128 個の EBS ボリュームをインスタンスにアタッチできます。これにより、インスタンスにアタッチされたすべてのボリュームの Crash-consistent バックアップを作成できます。

15 years of innovations with Amazon EBS (Amazon EBS とともにイノベーションを起こして 15 年) セッションに参加して、Amazon EBS の最初のビジョンが、クラウドインフラストラクチャに対するお客様の高まる需要を満たすためにどのように進化してきたかについて話し合いましょう。

Mountpoint for Amazon S3
現在一般提供されている Mountpoint for Amazon S3 は、高スループットのアクセスを実現し、Amazon S3 上のデータレイクのコンピューティングコストを削減する新しいオープンソースのファイルクライアントです。Mountpoint for Amazon S3 は、ローカルファイルシステム API 呼び出しを S3 オブジェクト API 呼び出しに変換するファイルクライアントです。Mountpoint for Amazon S3 を使用すると、Amazon S3 バケットをローカルファイルシステムとしてコンピューティングインスタンスにマウントし、Amazon S3 の伸縮自在なストレージとスループットを備えたファイルインターフェイスを介してオブジェクトにアクセスできます。Mountpoint for Amazon S3 は、既存のファイルに対する順次読み取り操作とランダム読み取り操作、および新しいファイルを作成するための順次書き込み操作をサポートします。

Deep dive and demo of Mountpoint for Amazon S3 (Mountpoint for Amazon S3 の詳細説明とデモ) セッションでは、ファイルクライアントを使用してファイル API を使って Amazon S3 のオブジェクトにアクセスする方法を示します。これにより、データを大規模に保存しやすくなり、分析と機械学習のワークロードによってデータの価値を最大化できるようになります。このブログ記事を読んで、Mountpoint for Amazon S3 の詳細と開始方法 (デモを含む) をご覧ください。

Amazon S3 Glacier Flexible Retrieval でコールドストレージをより迅速に稼働させる
Amazon S3 Glacier Flexible Retrieval は、追加費用なしでデータ復元時間を最大 85% 短縮します。Amazon S3 バッチオペレーションを使用する際、より高速なデータ復元が自動的に標準取得層に適用されます。これらの復元は数分以内にオブジェクトを返し始めるため、復元されたデータをより迅速に処理できます。復元されたデータを継続的な復元と並行して処理することで、データワークフローを加速し、ビジネスニーズに迅速に対応できます。これで、メディアのトランスコーディング、運用バックアップの復元、機械学習モデルのトレーニング、履歴データの分析を行っていようと、アーカイブからのデータ復元を高速化できます。

2022 年に発表された、S3 Glacier を改善して数百万のオブジェクトに対して最大 10 倍のスループットを復元できるようにしたことと相まって、あらゆる規模の S3 Glacier データ復元で、開始時間の短縮と完了時間の短縮というメリットがもたらされました。

Maximize the value of cold data with Amazon S3 Glacier (Amazon S3 Glacier でコールドデータの価値を最大化する) セッションに参加して、あらゆる規模のあらゆる業界の組織がデータアーカイブを変革してビジネス価値を引き出し、俊敏性を高め、ストレージコストを節約する上で、Amazon S3 Glacier がどのように役立つかを学んでください。このブログ記事を読んで、Amazon S3 Glacier Flexible Retrieval のパフォーマンスの向上について詳しく学び、S3 Glacier Flexible Retrieval からより高速な標準取り出しを開始する方法についてのステップバイステップのガイダンスをご覧ください。

幅広いファイルワークロードをサポート
ファイルシステムに依存する幅広いユースケースに対応するため、当社はそれぞれ異なるニーズに対応したファイルシステムサービスのポートフォリオを用意しています。Amazon EFS は、コンピューティングリソース間でデータを共有するために柔軟なエクスペリエンスが得られるように構築されたサーバーレスファイルシステムです。Amazon FSx を使用すると、機能豊富で高性能なファイルシステムをクラウドで簡単かつ費用対効果の高い方法で起動、実行、拡張できます。これにより、コード、プロセス、またはデータの管理方法を変更せずにクラウドに移行できます。

Amazon EFS で ML 研究とビッグデータ分析を強化する
Amazon EFS は、ストレージ容量とスループットパフォーマンスの両方で高いスケーラビリティを実現するように設計された、サーバーレスで完全にスケーラブルなファイルストレージを提供します。ちょうど7月31日週、より高速な読み取り/書き込み IOPS のサポートが強化され、より要求の厳しいワークロードの処理が容易になったことを発表しました。Amazon EFS のパフォーマンス性能が向上し、ファイルシステムあたり最大 55,000 件の読み取り IOPS と最大 25,000 件の書き込み IOPS がサポートされるようになりました。このようなパフォーマンスの強化により、KubeFlow による機械学習 (ML) 研究、IBM Symphony による金融シミュレーション、Domino Data Lab、Hadoop、Spark によるビッグデータ処理など、より要求の厳しいワークフローの実行を支援します。

Build and run analytics and SaaS applications at scale (分析と SaaS アプリケーションを大規模に構築して実行する) セッションに参加して、最近の Amazon EFS パフォーマンスの改善がどのようにさらに多くのワークロードの強化に役立つかを聞いてください。

Amazon FSx for OpenZFS のマルチ AZ ファイルシステム
Amazon FSx for OpenZFS でファイルシステムを作成する際にマルチ AZ 配置オプションを使用できるようになりました。これにより、複数の AWS アベイラビリティーゾーンにまたがるファイルストレージを簡単にデプロイできるようになり、ビジネスクリティカルなワークロードにマルチ AZ レジリエンスを提供できます。今回のリリースでは、Amazon FSx for OpenZFS のパワー、俊敏性、シンプルさを活用して、幅広いワークロードに対応できます。これには、複数の AZ にまたがる可用性の高い共有ストレージを必要とするデータベース、基幹業務、ウェブサービスアプリケーションなどのビジネスクリティカルなワークロードが含まれます。

新しいマルチ AZ ファイルシステムは、さまざまなワークロードに対応する高レベルのパフォーマンスを実現するように設計されています。これには、金融サービス分析、メディアおよびエンターテイメントワークフロー、半導体チップ設計、ゲーム開発およびストリーミングなどのパフォーマンスを重視するワークロードが含まれ、頻繁にアクセスされるキャッシュデータでは最大 21 GB/秒のスループットで 100 万 IOPS、永続ディスクストレージからアクセスするデータでは最大 10 GB/秒で 350,000 IOPS を実現します。

Migrate NAS to AWS to reduce TCO and gain agility (NAS を AWS に移行して TCO を削減し、俊敏性を向上させる) セッションに参加して、Amazon FSx for OpenZFS によるマルチ AZ について詳しく学びましょう。

Amazon FSx for Windows File Server の新しい、より高いスループットキャパシティレベル
Amazon FSx for Windows File Server のパフォーマンスの向上により、SQL Server データベース、メディア処理、クラウド動画編集、仮想デスクトップインフラストラクチャ (VDI) など、パフォーマンスを重視するワークロードの結果が出るまでの時間を短縮できます。

4 つの新しい高スループットキャパシティレベルを追加して、使用可能な最大 I/O を以前の I/O である 2 GB/秒から最大 12 GB/秒に増やします。このようなスループットの向上は、それに応じてディスク IOPS のレベルも高くなり、最大 350,000 IOPS まで向上するように設計されています。

さらに、FSx for Windows File Server を使用することで、SSD ファイルシステムのデフォルトの 3 IOPS/GiB よりも高い IOPS をプロビジョニングできます。これにより、SSD IOPS をストレージ容量とは無関係にスケールできるため、パフォーマンスが重視されるワークロードのコストを最適化できます。

Migrate NAS to AWS to reduce TCO and gain agility (NAS を AWS に移行して TCO を削減し、俊敏性を向上させる) セッションに参加して、Amazon FSx for Windows File Server のパフォーマンス向上について詳しく学びましょう。

AWS Backup 用の論理的にエアギャップのあるボールト
AWS Backup は、フルマネージド型のポリシーベースのデータ保護ソリューションです。これにより、お客様は (コンピューティング、ストレージ、データベースにわたる) 19 の AWS サービスと、VMware Cloud on AWS やオンプレミスなどのサードパーティーアプリケーション、および SAP HANA on Amazon EC2 にわたってバックアップの復元を一元化および自動化できます。

8月9日、マルウェアイベントを軽減するための追加の保護レイヤーとして機能する新しいタイプの AWS Backup Vault として、論理的にエアギャップのあるボールトのプレビューを発表しました。論理的にエアギャップのあるボールトにより、お客様は別の信頼できるアカウントを通じてアプリケーションデータを回復できます。

Deep dive on data recovery for ransomware events (ランサムウェアイベントの際のデータ復旧に関する詳細情報) セッションに参加して、AWS Backup の論理的にエアギャップのあるボールトについて詳しく学びましょう。

AWS DataSync を使用して他のクラウドとの間でデータをコピーする
AWS DataSync はオンラインのデータ移動および検出サービスです。これにより、データ移行が簡素化され、ファイルまたはオブジェクトデータを AWS ストレージサービスとの間で迅速、簡単、安全に転送できます。DataSync は、AWS ストレージサービスとの間でのデータ移行のサポートに加えて、Google Cloud Storage、Azure Files、Azure Blob Storage などの他のクラウドとの間のコピーもサポートしています。DataSync を使用すると、他のクラウド上の Amazon S3 互換ストレージと Amazon S3 などの AWS ストレージサービスとの間でオブジェクトデータを大規模に移動できます。現在、他のクラウドとの間でデータをコピーできるように DataSync のサポートを拡大しており、DigitalOcean Spaces、Wasabi Cloud Storage、Backblaze B2 Cloud Storage、Cloudflare R2 Storage、Oracle Cloud Storage などもサポートされています。

Identify and accelerate data migrations at scale (大規模なデータ移行を識別し促進する) セッションに参加して、この DataSync のサポートの策だいについて詳しく学びましょう。

オンラインでご参加ください
Twitch の AWS On Air チャンネルで AWS Storage Day のバーチャルイベントに今すぐご参加ください。このイベントは、太平洋標準時の 8 月 9 日の午前 9 時 (東部標準時正午) からライブ配信が始まります。すべてのセッションは、Storage Day の約 2 日後にオンデマンドで提供される予定です。

お会いできるのを楽しみにしています!

– Veliswa 

原文はこちらです。