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仮想デスクトップ環境をオンプレミスから VMware Cloud on AWS へ移行
2,500 台の業務基盤として活用へ

2021

コーポレートメッセージ『お口の恋人』で知られ、幅広い商品で広く親しまれる株式会社ロッテは、2011 年から仮想デスクトップ環境(以下、VDI)を導入しています。同社は Windows 7 から 10 への切り替えを機に、VDI 環境を VMware Cloud on AWS へ移行を開始。全 2,500 台への環境提供が進行中です。またクラウドファーストの方針のもと、基幹システムをはじめとする業務システムにも アマゾン ウェブ サービス(AWS)を活用し、デジタル変革の基盤を着実に築いています。

AWS 導入事例  | 株式会社ロッテ
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ユーザーの体感としてオンプレミス環境と VMware Cloud on AWS にデスクトップの操作感の違いはなく、テレワーク移行もスムーズに対応できました。クラウドファースト方針のもと、システムを新しく構築する際にも AWS を活用するようにしています

緒方 久朗氏
株式会社ロッテ
ICT 戦略部 部長

たゆまぬ挑戦によって食の新たな価値を創造

1948 年、チューインガムの製造の販売から始まった株式会社ロッテ。1960 年代にはチョコレート、1970 年代にはアイスクリームの製造販売を手がけるようになり、1980 年代には『雪見だいふく』や『コアラのマーチ』などのヒット商品を生み出し、1997 年には歯を健康に保つという新たな価値を提供する『キシリトールガム』を発売。同社に根付くイノベーションの姿勢は“ロッテノベーション”と称され、現在も継続しています。

組織としては 2018 年に、別会社であった菓子・アイス製造の株式会社ロッテ、菓子販売のロッテ商事株式会社、アイス販売の株式会社ロッテアイスの 3 社が統合。変化の激しい消費者ニーズに対応できるよう、総合力を武器に意思決定のスピードを速めるのが狙いです。

「当社の既存のビジネス基盤は、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストア向けの流通での販売です。しかし今後、そこだけでは成長は難しくなることもあり、さらなる“ロッテノベーション”に挑戦し、ビジネスを拡張していく必要を感じています。そこで経営トップの意向もあり、部門間の垣根をなくして自由闊達なコミュニケーションを促し、全体最適を導き出す、デジタル変革(DX)に注力しています。DX といってもいわゆるデジタイゼーション(IT 活用による効率化)だけでなく、デジタイゼーションとデジタライゼーション(デジタル活用による企業活動の高度化)の両方に取り組んで初めて、真の DX が成り立つと考えています。そのため ICT 戦略部では、事業計画に則って新しいテクノロジーの導入・活用をしながら、経営層も含めた社内の IT リテラシー向上の活動を推進しています」と語るのは、株式会社ロッテ ICT 戦略部 部長の緒方久朗氏です。

緒方氏が現職に着任した 2016 年当時、組織名は『情報システム部』でした。そこから『ICT 戦略部』へと変更した目的は、既存システムの支援にとどまることなく、ビジネスと ICT を一体化し、デジタル基盤の拡大によってビジネスを成長させるという意識を浸透させることにあったといいます。

メリットの多い仮想デスクトップを AWS 環境に移行

ロッテでは 2011 年から IT ガバナンス強化や事業継続性、ビジネスの機動力を重視し、VMware Horizon でオンプレミス環境に VDI 環境を構築し、約 2,500 台が利用してきました。
「VMware Horizon の良い点は、クライアント端末にアプリとデータを保持することなく、どこからでも自分のデスクトップに接続して使えることです。以前は出張などで別のコンピュータからアクセスする場合、グループウェアのセットアップから行う必要がありましたが、その手間は解消されました。セキュリティ面においても安心できるソリューションです」(緒方氏)

同社では現在、クラウドファーストで IT 資産をなるべく自前で持たない方針を採用。2018 年の会社統合に伴い基幹システムやグループウェアもオンプレミスからクラウドへ移行しました。さらに新しい VDI 環境として Windows 7 から 10 へのアップグレードと、2021 年に訪れる従来ハードウェアの保守期限を背景に、AWS 上に VMware 環境を展開 / 運用できる VMware Cloud on AWS にすることを決断しました。
「OS を Windows 10 にアップグレードして快適に動作させるには機器のスペックを高める必要があります。そのためだけにオンプレミスのハードウェアを増強し、資産を増やしたくはありませんでした。そこで、クラウドの俊敏性、柔軟性に加え、実績や移行のしやすさも考えて、VMware Cloud on AWS の導入を決断しました」(緒方氏)

導入パートナーである DXC テクノロジージャパン、ヴイエムウェア、アマゾン ウェブサービス ジャパンの 3 社による最終提案を経て、2019 年 10 月に移行プロジェクトがキックオフ。2020 年 3 月から段階的な移行がスタートしました。その後 7 月には VMware Cloud on AWS のベアメタルインスタンス 22 ノード上の VDI 環境にオフィスワークを行う約 1,000 台を移行しました。
「既存のハードウェア資産の活用も踏まえ、第一弾はオンプレとクラウドのハイブリッド運用をし、2021 年の春から夏までにはさらに 20 ノードを追加して 2,500 台すべてが 同環境上の VDI 環境に移行する計画です」(緒方氏)

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オンプレミス環境と遜色ない安定運用とコストの縮小化を実現

VMware Cloud on AWS の VDI 環境について緒方氏は、「現在はオンプレミスと併用していますが、違いは全くありません。体感としてはほぼ同じで、誰もがこれまでどおりストレスなく使えています。ほかの AWS リソースとの接続も問題ありません。ちょうどコロナ禍の緊急事態宣言中での移行となりましたが、社員のテレワーク移行もスムーズに対応できました」と評価しています。

クラウドファーストの方針のもと、サプライチェーンマネジメントや製品情報、ラウンダー(店舗を回って商品陳列などを行うスタッフ)が利用する情報管理ツールといった業務システムも AWS 環境へ移行しているといいます。
「システムを新しく構築する場合は AWS を優先して活用することにしています。これまで AWS に構築したシステムのパフォーマンスに問題はありません。コスト面についても、一定期間継続して利用することを前提に割引を受けられるリサーブドインスタンスを活用したり、時間単位でインスタンスをオン/オフすることで、コスト面についても効率的に運用しています」(緒方氏)

製造ラインも含めたデジタル変革の拡大

次のステップではさまざまな AWS サービスを活用し、ビジネスに役立てていく構想があると緒方氏は語ります。
「社内におけるクラウドへの理解を深め、ビジネスのアイデアを思いついたら、外部の技術ベンダーに依頼することなくすぐに自分たちで PoC を進められるような基盤の整備をしていきたいと思っています。注目しているのは IoT やマシンラーニング、データ分析などです」

これまで別会社であった製造と販売が経営統合したロッテでは、商品の企画や販売だけでなく、生産・流通の現場でもデジタル活用が進んでいるといいます。現在、工場での製品の生産実績やトレーサビリティ管理のための入力支援システムが AWS を通じて提供されています。緒方氏は、生産現場も含めた将来の AWS 活用について次のようにコメントしました。
「入力支援システムは、生産現場でハンディターミナルを使い、できあがった製品をスキャンすると、AWS 上にデータが蓄積され、基幹システムと連携する仕組みで、出荷管理などに活用されています。今後は IT だけでなく、製造ラインの OT(Operational Technology)にも注目しています。IoT を活用して生産現場のデータを自動取得し、基幹システムと連携、分析などに活用する、といったスマートファクトリーの構想もあります。さまざまな場面で AWS のサービスをどう活用できるかを考えていきたいと思っています」

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緒方 久朗 氏


カスタマープロフィール:株式会社ロッテ

  • 設立年月:1948 年 6 月
  • 従業員数:2,405 名(2020 年 3 月 31 日現在)
  • 事業内容:菓子、アイスクリーム、健康食品、雑貨の製造および販売

AWS 導入後の効果と今後の展開

  • オンプレミス環境と同等のパフォーマンスを実現
  • 新規の業務システムの展開先は AWS を優先
  • データ分析や製造現場での IoT 活用

AWS プレミアコンサルティングパートナー

DXC Technology

DXC Technology は、最新の IT 環境への刷新、データアーキテクチャの最適化、クラウド全体に渡る拡張性とセキュリティを実現しながらミッションクリティカルなシステムを支え、グローバルに広がるお客様のビジネスを支援している。数十年に渡りイノベーションを推進してきた実績と共に、DXC はエンタープライズテクノロジースタックを展開し、競争力や業務パフォーマンス、顧客体験価値のさらなる向上といった課題に挑む世界大手企業のお客様の信頼を獲得している。

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