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SFA ツールの DB を Amazon Aurora に移行し 70% の DB コスト削減と高可用性を実現
Amazon QuickSight による BI 機能の追加で顧客提供価値を向上

2020

CRM/SFA サービスの提供を通じて、顧客の営業・マーケティング・IT に関する課題解決を支援するソフトブレーン株式会社。2012 年に主力製品の『e セールスマネージャー Remix Cloud』の SaaS 基盤に アマゾン ウェブ サービス(AWS)を採用。2020 年 7 月にはデータベース(以下 DB)を PostgreSQL 互換の Amazon Aurora に移行して、高可用性の実現と DB にかかる総コストを 70% 削減しました。同時にオプション機能として提供している BI 機能を Amazon QuickSight に対応。高度なダッシュボードと分析機能を顧客に提供しています。

AWS 導入事例  | ソフトブレーン株式会社
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商用 DB の SQL Server から Amazon Aurora に移行することで、高可用性とコストメリットが得られると判断しました。また、Amazon QuickSight を組み込み BI ツールの多様化を図ることでユーザービリティが高まるだけでなく、お客様により優れた BI 機能が提供できるという期待がありました

小田 健太 氏
ソフトブレーン株式会社
執行役員
開発本部長 

セキュリティに関する取り組みを評価し SFA の SaaS 基盤を AWS に移行

“営業にもプロセスマネジメントを”をコンセプトに、お客様の営業課題の解決に貢献するソフトブレーン。営業支援システム(CRM/SFA)とコンサルティングを中心とした営業イノベーション事業に、フィールドマーケティング事業、システム開発事業、出版事業を加えた 4 つの事業を軸に、企業の営業・マーケティング・IT をワンストップで支援しています。主力製品の『e セールスマネージャー Remix Cloud』は 1999 年、携帯電話のインターネット化に伴い、モバイルで利用できる CRM/SFA として販売を開始しました。以来、集客から商談・案件管理、分析までのプロセスを一元管理する統合型ソリューションとして 5,000 社を超える企業に採用され、各社の営業業務をサポートしています。

現在、『e セールスマネージャー Remix Cloud』は、クラウド(SaaS)、オンプレミスの形態で提供しています。クラウド版は発売当初から、外部のデータセンターにサーバー機器などを購入して設置し、ソフトウェアをインストールして提供する ASP として運用してきました。そのため、システム基盤構築には時間を要していました。そこで 2011 年に運用基盤のクラウド化を検討し、AWS 上で稼働させることにしました。

「お客様から要求される情報セキュリティの 3 要素である機密性、完全性、可用性を維持・強化していくためにはかなりのコストやノウハウ、労力が必要です。そこでさまざまなセキュリティ基準に準拠し、厳格な第三者認証を取得している AWS を採用しました。インフラの構築・運用を AWS にすべて任せることで、私たちの人的リソースをお客様に届ける新たなサービスの開発や改善活動に集中させることが AWS を採用した狙いです」と語るのは執行役員 開発本部長の小田健太氏です。

2012 年 11 月に AWS 上での稼働を開始した後、約 7 年にわたって Amazon EC2 のサーバー環境上でインフラリソースをスケールさせながら各社にサービスを提供してきましたが、Microsoft SQL Server で提供している DB 環境の冗長性が課題となっていました。小田氏は「アプリケーションサーバーはマルチテナント化していたものの、DB はシングルテナント環境で運用していたため、DB の運用基盤をモダン化して冗長性を確保することにしました」と語ります。

Amazon Aurora で冗長性を確保

オープンソースで DB コストの軽減へ

DB の移行において同社が選択したのが、高可用性と耐久性を備えた Amazon Aurora(PostgreSQL)です。採用の一番の理由は、可用性の向上への期待にありました。

「可用性がより高く、商用 DB と比べても同等以上のパフォーマンスが得られる期待があり、Amazon Aurora(PostgreSQL)の採用を決めました。また、商用 DB である SQL Server からオープンソースの PostgreSQLに移行することで、コストメリットも得られると考えました」(小田氏)

2019 年 1 月からの PoC を経て、同年 4 月から Amazon Aurora への移行プロジェクトに着手。11 月から社内環境で試験運用を実施し、2020 年 5 月からクラウド版『e セールスマネージャー Remix Cloud』の DB 基盤を Amazon Aurora に切り替えています。「移行時は AWS のソリューションアーキテクトから、DB 専用移行ツールの AWS Schema Conversion Tool を紹介いただき、事前に自動変換率を算出しました。結果的に約 80% の SQL クエリは SQL Server から Amazon Aurora に移行できる可能性があることがわかり、約 20% は改修を入れました。こうした AWS の支援体制にも助けられ、約 1 年間のプロジェクトを成功裏に収めることができました」と開発本部 製品開発部 部長の矢田和人氏は振り返ります。

Amazon Aurora に移行した結果、DB のライセンスコストや運用コストの軽減が実現する見込みです。同時に DB の調達スピードも短縮が期待されています。

「Amazon Aurora で実現することで、自前で実現するよりもインフラコストは 70% の削減を見込んでいます。冗長構成の実現により、障害対応などにかかる工数もなくなり、全体の運用コストも抑えられると見ています」(小田氏)

既存の埋め込み型 BI ツールを Amazon QuickSight に対応

DB の移行と並行し、ソフトブレーンが取り組んでいるのが、『e セールスマネージャー Remix Cloud』のオプション機能として提供している BI ツールの多様化です。それまでの BI 機能のラインナップは、価格やブラウザで完結できない点などがユーザーニーズを満たしきれていない場面がありました。そこで、ユーザーの選択肢を増やすために Amazon QuickSight を新たに採用しました。

「AWS を導入以来、AWS の担当者とは継続的にマネージドサービスを用いた機能強化について話し合ってきました。その中で、最新サービスの Amazon QuickSight を紹介していただき、お客様により先進的な BI 機能を提供できると考えました」(小田氏)

導入プロジェクトは 2019 年 6 月より開始し、社内運用を経て 2020 年 7 月にAmazon QuickSight の連携オプション機能をリリースしました。「『e セールスマネージャー』に必要な機能要件の整理や、連携する API 開発などさまざまな課題がありましたが、AWS の US 本国 のサービスチームを交えたミーティングを週 1 回のペースで重ね、迅速に対応していただけたおかげでシームレスにつながるダッシュボードを開発することができました」と開発本部 製品開発部 エキスパートの宮田雄一氏は語ります。

Amazon QuickSight による BI 機能はリリースしたばかりですが、今後もサービスの進化に応じて機能の強化を図り、顧客提供価値を高めていく考えです。

カスタマーサービスやレコメンデーションに AWS のサービス活用を検討

長年の AWS の活用により、開発と運用が連携した DevOps が実現しているというソフトブレーンの開発部門。現在は、同社が中期経営計画で掲げている新規ビジネスによる成長のための構造改革に向けて、開発生産性のさらなる向上に取り組んでいます。

「そのカギはコンテナ技術の活用にあると考え、現在は Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) や AWS Fargate への移行に向けて検討を開始しています。お客様にサービスを迅速にデリバリーするため CI/CD にも取り組み、開発環境も AWS CodeCommit をはじめとした、Code シリーズの活用にシフトしていこうと考えています」(矢田氏)

『e セールスマネージャー Remix Cloud』については、今後も AWS の多様なサービスで機能強化を図っていく方針です。例えば、Amazon Connect を活用したカスタマーサービス領域への展開や、AWS の AI サービスや機械学習サービスを利用した営業向けレコメンデーションサービスの提供などが検討されています。小田氏は「今後も私どもの SaaS サービスをスピーディーに強化し、お客様に届けていくため、AWS には各種サービスや API の提供を期待しています」と話します。

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小田 健太 氏

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矢田 和人 氏

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宮田 雄一氏


カスタマープロフィール:ソフトブレーン株式会社

  • 設立年月日:1992 年 6 月 17 日
  • 資本金:8 億 2,606 万 4,000 円(2019 年 12 月末時点)
  • 従業員数:単体 202 名 連結 1,184 名(2019 年 12 月末時点)
  • 事業内容:営業支援システム『e セールスマネージャー Remix Cloud』を中心に、お客様が抱える営業・マーケティング・IT に関する課題を、包括的に支援し、ワンストップで課題を解決

AWS 導入後の効果と今後の展開

  • DB のインフラコストを 70% 削減
  • 冗長構成の実現により、障害対応などにかかる工数を削減
  • エンジニアがサービス開発への集中が可能に
  • 高度な BI 機能の提供による顧客提供価値の向上へ
  • 開発と運用が連携した DevOps が実現
  • コンテナ技術(Amazon ECS、AWS Fargate)の活用を検討
  • CI/CD への取り組みや、開発環境の Git管理を検討
  • カスタマーサービス領域への Amazon Connect の展開を検討
  • AI/ 機械学習サービスを利用したレコメンデーション機能の提供を検討

 


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