tv-tokyo_logo_2021

経済動画配信サービス『テレ東BIZ』で AWS Media Services を活用し、ライブ配信と見逃し配信を実現
ライブチャンネルも増強して配信数を 5 倍に拡大

2021

在京キー局の中でも経済番組に強みを持つ株式会社テレビ東京は、同社の報道・経済コンテンツをサブスクリプション配信する『テレビ東京ビジネスオンデマンド』(2013 年サービス開始)を 2021 年 4 月に大幅にリニューアルし、経済動画配信サービス『テレ東BIZ』をスタートしました。ライブ配信プラットフォームに AWS Media Services を採用し、人気経済番組の放送同時配信と追っかけ再生を実現。さらに、最大 10 のライブチャンネルを確保して重大ニュースなどをタイムリーに提供し、配信数を 5 倍に増やしています。

AWS 導入事例  | 株式会社テレビ東京
kr_quotemark

信頼性の高い配信を実現するインフラには、AWS Media Services を始めとする AWS のサービスが最適だろうということで活用し始めました。実際、アクセスの急増にも対応できるスケーラビリティや安定性の確保など、自前では対応できない領域をカバーするサービスとして評価しています

久保井 恵一 氏
株式会社テレビ東京
配信ビジネス局 配信ビジネスセンター 部長

人気経済番組の見逃し配信や未公開動画などを国内外に配信

テレビ東京ホールディングスの中核事業会社として、関東エリアで地上波・ BS の放送事業を展開するテレビ東京。経済、アニメ、情報バラエティなど特色のあるコンテンツを提供しています。

『テレ東BIZ』は、“ニッポン経済の現場を元気にする”をコンセプトに、かねてから運営していた『テレビ東京ビジネスオンデマンド』をリニューアルする形で、2021 年 4 月に誕生しました。
「テレビ東京は、WBS(ワールドビジネスサテライト)、ガイアの夜明け、カンブリア宮殿などの経済番組を通してビジネスの最前線を追いかけてきました。『テレ東BIZ』は、当社の強みである取材力で得た情報や、取材で感じた熱量を広くユーザーに対し提供するために企画したサービスです」と語るのは、配信ビジネス局 配信ビジネスセンター 部長の久保井恵一氏です。

『テレ東BIZ』では、5 万本以上の経済動画を蓄積し、人気番組の見逃し配信に加え、放送では見ることができない未公開動画、キャスターや記者による解説動画、無料で見られる最新ニュース動画などを日々配信しています。

見逃し配信サービスを提供し Web フロントのインフラをコンテナ化

『テレ東BIZ』のベースとなった『テレビ東京ビジネスオンデマンド』は、当初ホスティングサーバー上にシステムを構築し、オンデマンドで配信していました。2015 年には朝 5 時 45 分から放送している『News モーニングサテライト』を放送と同時にライブ配信(サイマル配信)を開始し、2017 年には動画配信 CMS をホスティングサーバーからアマゾン ウェブ サービス(AWS)に移行。そして 2019 年に『News モーニングサテライト』のライブ配信に AWS Media Services を採用し、追っかけ再生が可能になりました。配信ビジネス局 配信ビジネスセンター 報道配信担当の長谷川晋介氏は次のように語ります。
「番組冒頭 30 分程度の動画は 6 時 30 分頃に配信していたものの、番組全体のアーカイブ動画がアップされるのは番組終了後だったため、通勤時間を使って全体を見たいというユーザーの声に応えたいと考えていました。そこでタイムシフト再生を実現する DVR 機能を備え、AWS Elemental MediaPackage の設定のみで実現できる簡便さに加え、技術者が確保しやすいことも考慮し、AWS の採用を決めました」

『テレ東BIZ』へのリニューアルでは、既存の動画配信 CMS を API 化した上で、バックエンドとして活用し、Web フロントのモダン化を実施しました。Web フロントは、Amazon ECS と AWS Fargate によるコンテナ管理へと移行し、スケーラビリティを大幅に強化。デジタル事業の戦略企画を担うテレビ東京コミュニケーションズ(TXCOM)システムソリューション部 シニアマネージャーの望月伸也氏は次のように語ります。
「コンテナ化により自動スケールが可能になり、大手ポータルサイトの Web ニュースで取り上げられて急速に流入量が増えた際も、サーバーダウンのリスクから解放されました。2017 年 10 月の『TXN 衆院選 SP 池上彰の総選挙ライブ』の配信時は、サーバーや DB 環境の準備に 1 か月かかっていましたが、2021 年 10 月の衆院選では約 1 週間で準備できました。運用にかかる負荷も減り、緊急対応の工数も大幅に削減されています」

ライブ配信のオペレーションを簡略化

ライブチャンネル数は 10CH に拡大

順調な立ち上がりを見せた『テレ東BIZ』は、リニューアルによってニュースサイトとしての側面も持つようになり、ライブ配信への期待が高まりました。そこで 2021 年 6 月から新たなライブ配信システムを開発し、9 月から本番供用を開始。TXCOM メディア事業開発本部 データ・ UX デザイン部 シニアマネージャーの西野祐人氏は次のように語ります。
「従来、操作が煩雑で、専門のオペレーターを数日前には手配しなければ対応できなかったライブ配信の設定を、報道局のディレクターでも操作できるようにオペレーションを簡略化したライブ管理システムを開発しました。また、ライブ配信のチャンネル数も、有事に備えて従来の 2CH から最大 10CH まで増強しました」

新ライブ配信システムでは、ライブ管理システムと AWS Media Services を API で連携し、新規で開発した管理画面上のワークフロー中にライブ動画処理(AWS Elemental MediaLive)の起動・停止トリガーを組み込んでいます。これにより、複雑な操作を行うことなく配信が可能になりました。無駄なコストの発生を防ぐため、自動停止機能も追加し、AWS Elemental MediaLive のライブ配信前の自動起動とライブ配信後の自動停止を実現しています。
「10 個のライブチャンネルを確保し、報道局のディレクターでも配信できるようになった結果、ライブの配信本数は従来の約 5 倍に増加しました。政府関係者の緊急会見、災害発生時の気象庁からの緊急会見などへの対応が可能になり、機動力は格段に向上しました」(西野氏)

ライブ配信システムの開発にはオフショアを活用しました。「技術情報が豊富に揃い、開発経験のあるエンジニアも多く、オフショアでもスムーズに開発が進んだため、AWS が世界共通のサービスであることを改めて実感しました。新システム移行後もトラブルなく運用できている安定性、要望に応じて機能追加ができる柔軟性の高さもメリットです」と、TXCOM メディア事業開発本部 データ・UX デザイン部 シニアエキスパートの林正樹氏は語ります。

Amazon CloudFrontを活用し効率的かつ安価に番組を配信

動画配信プラットフォームに AWS Media Services を活用したことで、従量課金での動画配信が可能となりました。簡便につなぎこみができる Amazon CloudFront の活用により、効率的かつ安価な配信が実現しています。
「信頼性の高い配信を実現するインフラには、AWS Media Services を始めとするAWS のサービスが最適だろうということで活用し始めました。実際、アクセスの急増にも対応できるスケーラビリティや安定性の確保など、自前では対応できない領域をカバーするサービスとして評価しています」(久保井氏)

『テレ東BIZ』では、今後もエンドユーザーの期待に応えるべく、魅力的なコンテンツを提供し、顧客体験を高めることで有料会員の獲得につなげていく考えです。
「イベントと連動したライブ配信、チャットによるライブ配信への視聴者参加など、テレビ東京の経済番組やニュースをよりアクティブに見ていただけるように、コンテンツを拡充していきます」(長谷川氏)

導入を支援した AWS とは、具体的な話からアイデアレベルの雑談まで定期的にディスカッションを重ね、機能強化に向けた検討を続けています。望月氏は「今後も技術の進化に合わせて、より使いやすいサービスの提供や、ユースケースの情報発信、特にライブ配信ソリューションの Amazon IVS の機能拡張などを期待しています」と語っています。

tv-tokyo_casestudy_shugo
tv-tokyo_kuboi-sama

久保井 恵一 氏

tv-tokyo_hasegawa-sama

長谷川 晋介 氏

tv-tokyo_nishino-sama

西野 祐人 氏

tv-tokyo_hayashi-sama

林 正樹 氏

tv-tokyo_mochizuki-sama

望月 伸也 氏


カスタマープロフィール:株式会社テレビ東京

  • 開局:1964 年 4 月 12 日
  • 資本金:89 億 1,095 万 7,000 円
  • 従業員数:763 名(2021 年 3 月 31 日現在)
  • 事業内容:テレビジョン放送

AWS 導入後の効果と今後の展開

  • 従量課金による動画配信プラットフォームの構築
  • ライブチャンネルの増設によりライブ配信本数を 5 倍に増加
  • コンテナ等を活用したシステムのモダナイゼーション
  • イベントと連動したライブ配信、チャットによるライブ配信への視聴者参加などを検討

ご利用中の主なサービス

AWS Media Services

AWS は、デジタルコンテンツの作成、変換、配信を迅速かつ簡単に実行するために、どのクラウドよりも特化したメディアサービス、ソフトウェア、およびアプライアンスを提供します。

詳細はこちら »

Amazon ECS

Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) は、完全マネージド型のコンテナオーケストレーションサービスです。Duolingo、Samsung、GE、Cook Pad などのお客様が ECS を使用して、セキュリティ、信頼性、スケーラビリティを獲得するために最も機密性が高くミッションクリティカルなアプリケーションを実行しています。

詳細はこちら »

AWS Fargate

AWS Fargate は、Amazon Elastic Container Service (ECS) と Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS) の両方で動作する、コンテナ向けサーバーレスコンピューティングエンジンです。Fargate を使用すると、アプリケーションの構築に簡単に集中することができます。

詳細はこちら »

Amazon CloudFront

Amazon CloudFront は、データ、動画、アプリケーション、および API をすべて開発者にとって使いやすい環境で、低レイテンシーの高速転送により世界中の視聴者に安全に配信する高速コンテンツ配信ネットワーク (CDN) サービスです。

詳細はこちら »