投稿日: Mar 4, 2020

AWS ParallelCluster は全面的なサポートとメンテナンスが提供されているオープンソースのクラスター管理ツールです。このツールを使用すると、科学者、研究者、IT 管理者が、AWS クラウド内でハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) クラスターのデプロイと管理をより簡単に実行できるようになります。HPC クラスターはコンピューティング、ストレージ、ネットワークのリソースコレクションが緊密に結合されたもので、これを利用すると科学やエンジニアリングの分野で大規模なワークロードを実行できます。 

最新版の ParallelCluster で強化された主要な機能は次の通りです。


CloudWatch Logs: AWS ParallelCluster がネイティブに CloudWatch と統合され、HPC クラスターとジョブスケジューラーログを CloudWatch に送信できるようになりました。CloudWatch 内で、ユーザーは一カ所ですべてのログを簡単に検索および検査ができるので、クラスターのモニタリングと観測性が今までにないほど容易になります。


DCV on Ubuntu 18: すでに、バージョン 2.5.0 以降の AWS ParallelCluster では、リモートデスクトップの画像表示用として NICE DCV をサポートしています。今回のリリースでは、この NICE DCV サポートが Ubuntu 18 と Amazon Linux 2 にも拡張されました。これにより、後処理などのユースケースにおいてリモートの画像表示をする際の選択肢に大幅な柔軟性が加わります。


Lustre Enhancements 用 FSx: 最新バージョンの ParallelCluster では、Lustre ファイルシステム用の永続的な FSx の作成、より速いバースト速度の使用、さらにファイルシステムサイズの追加単位に対するより細かな設定などのオプションが選択できます。Lustre 用 FSx とこれら新機能の詳細については、こちらでご確認ください。追加されたこれらの新機能、ならびに FSx での Lustre 機能は、現在、Ubuntu 16、Ubuntu 18、および Amazon Linux 2 の各オペレーティングシステムでも利用可能です。


Amazon Linux 2: クラスターを実行する際の基盤オペレーティングシステムとして Amazon Linux 2 を選択できるようになりました。ParallelCluster がサポートする他のオペレーティングシステムと同様に、base_os オプションを使ってオペレーティングシステムを選択し、Amazon Linux 2 上で構築した独自のカスタム AMI を、作成および使用することができます。Amazon Linux 2 では、ParallelCluster がサポートするすべてのスケジューラーとの互換性や、NICE DCV、そして (先に述べた FSx での最新の機能拡張も含めて) Lustre 用 FSx もサポートされています 。 

AWS ParallelCluster は追加料金なしでご利用いただけます。お支払いいただくのは、お客様のアプリケーションを実行するために必要な AWS リソースの料金のみです。AWS ParallelCluster はすべての商用リージョンおよび GovCloud リージョンで使用できます。AWS ParallelCluster を使用した HPC クラスターの起動方法についてはこちらを参照してください。 

詳細については、AWS ParallelCluster の最新バージョンの完全なリリースノートをここから見つけることができます。