投稿日: Nov 28, 2022

アプリケーションの可用性をさらに向上させる 4 つの Elastic Load Balancing 機能が新たに発表されました。AWS は、アプリケーションをさまざまな種類の障害から分離できるように、リージョンやアベイラビリティーゾーンのような複数の構成要素を提供しています。本日より、障害発生時のアプリケーションの動作を定義できる新機能、ならびに障害からの復旧を高速化するのに役立つ機能を追加しました。新たに追加された機能は以下のとおりです。

Application Load Balancer (ALB) のクロスゾーン負荷分散の無効化: NLB の既存の機能と同様に、ALB でクロスゾーン負荷分散を無効化できるようになりました。負荷分散が有効な場合、ALB はロードバランサーのノードと同じアベイラビリティーゾーン (AZ) にあるターゲットにトラフィックをルーティングします。この機能により、アプリケーションスタックのゾーン分離を維持しながら、複数の AZ にわたる冗長性も提供します。詳細については、こちらから ALB クロスゾーン負荷分散の無効化機能のドキュメントをご覧ください。

Network Load Balancer (NLB) のヘルスチェック機能の改善: NLB で、ヘルスチェックの間隔、ターゲットのヘルスを評価する HTTP 応答コード、ターゲットが正常または異常になるまでのヘルスチェックの連続応答回数を設定できるようになりました。詳細については、こちらから NLB ヘルスチェック機能のドキュメントをご覧ください。

ALB/NLB での最小の正常ターゲット数設定: AZ における ALB と NLB の正常ターゲットの最小数または最小比率に関して、しきい値を設定できるようになりました。正常ターゲットの容量が設定したしきい値を下回ると、ロードバランサーは障害が発生した AZ のターゲットへのルーティングを自動的に停止します。ALB の詳細はこちら、NLB の詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。

ALB/NLB でのゾーンシフト [プレビュー版]: Amazon Route 53 Application Recovery Controller のゾーンシフト機能を使用すると、異常が発生している 1 つの AZ にトラフィックをルーティングしないことで、アプリケーションの不適切なデプロイなどの確実に発生しているものの検出が困難な障害から復旧することができます。この機能は、クロスゾーン負荷分散が無効化された ALB および NLB を使用するゾーン構造のアプリケーションに最適です。詳細については、ローンチブログをお読みいただくか、こちらからドキュメントのゾーンシフトのセクションをご覧ください。 

上記の機能の使用にあたり追加料金はかかりません。クロスゾーン負荷分散の無効化 (ALB)、ヘルスチェック機能の改善 (NLB)、最小の正常ターゲット数設定 (ALB/NLB) の各機能は現在、すべての AWS 商用リージョンAWS GovCloud (米国) リージョンでご利用いただけます。ゾーンシフト機能 (ALB/NLB) のプレビュー版を提供中の AWS リージョンは、米国西部 (オレゴン)、米国東部 (バージニア北部)、米国東部 (オハイオ)、欧州 (アイルランド)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (ストックホルム)、アジアパシフィック (東京)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (ジャカルタ) です。 

2022/12/1: 第 4 段落の「しきい値を超えると、ロードバランサーは障害が発生した AZ のターゲットへのルーティングを自動的に停止します」は不正確な内容だったため、「正常ターゲットの容量が設定したしきい値を下回ると、ロードバランサーは障害が発生した AZ のターゲットへのルーティングを自動的に停止します」に変更しました。