投稿日: Dec 8, 2022

EC2 Auto Scaling のお客様は、Amazon CloudWatch Metric Math を利用してターゲット追跡ポリシーで使うメトリクスをカスタマイズできるようになります。カスタムメトリクスを実際に公開して料金を支払う必要はありません。算術演算子 (+、-、/、* など) と数学関数 (Sum や Average など) の両方を使用して、既存の CloudWatch メトリクスをもとにカスタムメトリクスを簡単に作成できます。ターゲット追跡は、他の EC2 Auto Scaling ポリシーと同様に、需要の変化に合わせて環境を自動的にスケーリングして、コスト削減を図りながら高可用性を維持するために役立ちます。具体的には、ターゲット追跡はサーモスタットが温度を調節するのと同じように、Auto Scaling グループのキャパシティを絶えず変更して、指定された指標を顧客定義のターゲットレベルに維持します。このリリースで、カスタムメトリクスによるターゲット追跡がより簡単かつ安価に設定できるようになります。

ターゲット追跡では、CPU 使用率などの最も一般的なインフラストラクチャメトリクスをそのまま使用できます。状況により、処理されたリクエストの数といったアプリケーション固有の独自のメトリクスや、AWS SQS などの他の AWS サービスによって公開されているメトリクスに基づいたスケールが必要となる場合があります。そのような場合、これまでは、ターゲット追跡での使用のために CloudWatch メトリクスをカスタム作成する必要がありました。今回、カスタムメトリクスが他の既存のメトリクスの簡単な関数である場合は、新しいカスタム CloudWatch メトリクスを公開する (および支払う) 代わりに、ターゲット追跡ポリシーで CloudWatch Metric Math を使用できるようになりました。例えば、インスタンスごとの SQS メッセージを表すカスタムメトリクスを定義するには、キューの長さ (ApproximateNumberOfMessages) に関する既存の SQS メトリクスを利用し、Metric Math を使用してターゲット追跡ポリシーのインスタンス数で割ると、ターゲット追跡ポリシーと連動するようになります。

ターゲット追跡は、すべてのパブリック AWS リージョンの AWS Command Line Interface (CLI) および AWS SDK で利用できます。コンソールと Amazon CloudFormation でのメトリクス数式のサポートは間もなく開始される予定です。詳細については、EC2 Auto Scaling のドキュメントをご覧ください。