投稿日: Jan 31, 2023

Amazon SageMaker 自動モデルチューニングで、新たに 3 つの完了条件のサポートが開始されました。これにより、正確性、コスト、ランタイムの中で希望するトレードオフに基づいてチューニングジョブをカスタマイズできるようになりました。 

SageMaker 自動モデルチューニングでは、さまざまな検索戦略を使用してデータセットに最適な一連のハイパーパラメータ設定を検索することで、機械学習 (ML) モデルを最適化できます。このリリース以前は、チューニングジョブを完了するのに、最大トレーニングジョブ数またはターゲット目標メトリクスのいずれかを指定できました。しかし、チューニングジョブを一定時間内に完了する必要がある場合、実行するトレーニングジョブの数を決めるのは簡単ではありません。また、どのターゲット目標メトリクスが妥当かわからない場合や、目標メトリクスの改善が停止したらチューニングジョブを完了させる方がよい場合もあります。

このたび、SageMaker 自動モデルチューニングに、チューニングジョブの完了条件が 3 つ追加されました。まず、MaxRuntimeInSeconds を指定できるようになりました。ここで指定した時間が経過すると自動的にチューニングジョブが完了します。また、MaxNumberOfTrainingJobsNotImproving を指定して、最良の目標メトリクスの改善スピードが十分でない場合にチューニングジョブを停止することもできます。さらに、完了条件にどの設定を使用すべきかわからない場合、CompleteOnConvergence パラメータを指定して、目標メトリクスが後続のトライアルで改善されない場合にチューニングジョブを自動的に停止することが可能です。これらの完了条件が新たに追加されたことで、コスト、ランタイム、正確性について希望のバランスを取れるようになりました。

また、SageMaker 自動モデルチューニングには、これらの完了条件を評価するため、Describe API レスポンスの情報が含まれるようになりました。これには、合計ランタイム (秒)、これまでに目標が改善されなかったトレーニングジョブの数、チューニングジョブが収束したかどうかの指標が含まれます。この情報は、完了条件の設定に関係なく利用できるため、意思決定プロセスが簡素化され、チューニングジョブをいつ停止するか判断できるようになります。

今回の SageMaker 自動モデルチューニングの新機能は、すべての商用 AWS リージョンで提供中です。詳細については、API リファレンスガイド技術文書、または SageMaker 自動モデルチューニングのウェブページをご覧ください。