投稿日: Sep 17, 2024

AWS クレジット、メンターシップ、学習の機会を提供
本年 12 月にラスベガスで開催される 年次イベント AWS re:Invent でソリューションも披露

アマゾン ウェブ サービス(AWS)は本日、日本のスタートアップ 3 社が AWS Generative AI Accelerator プログラムの参加企業に選出されたと発表しました。革新的な AI の利用とグローバルな成長目標が評価され、世界中で合計 80 社が同プログラムの参加企業に選出されました。(参考情報:本社発表ブログ)日本のスタートアップ企業では、燈株式会社、Fotographer AI 株式会社、株式会社 Poetics が選出されました。(五十音順)

  • 燈(あかり)株式会社は、建設業界の課題を克服する革新的な DX ソリューションと AI SaaS プロダクトを建設会社に提供しています。
  • Fotographer AI 株式会社は、画像生成 AI のコントロールを可能にし、一貫性のある高品質な出力を実現する技術「Fuzer」をはじめとする革新的な AI ソリューションを提供しています。Fotographer AI は、技術とアートを融合し、ビジュアルコンテンツ制作のツールを提供しています。
  • 株式会社 Poetics は、LLM と音声解析AIを組み合わせた商談解析 AI SaaS JamRoll と、日本語特化のリアルタイム音声認識 AI、Poetics Speech API を提供しています。

AWS は、全世界で生成 AI アプリケーションの開発を加速するために、2 億 3,000 万ドルの投資を行っています。その一環として、AWS Generative AI Accelerator プログラムでは、特に創業間もないスタートアップに焦点を絞り、AWS のクレジット、メンターシップ、学習の機会を提供することで、AI と機械学習(ML)の活用を促進しています。参加企業は、AWS のコンピューティング、ストレージ、データベースのほか、高いパフォーマンスとエネルギー効率を実現する、自社設計の AI アクセラレーターである AWS TrainiumAWS Inferentia を低コストで利用できます。AWS クレジットは、企業独自の基盤モデルの構築とトレーニングを支援するフルマネージドサービスである Amazon SageMaker でも使用できます。また、Amazon Bedrock を通じて、モデルやツールにアクセスし、生成 AI アプリケーションを容易にかつ安全に構築することも可能です。

AWS Generative AI Accelerator は 10 週間のプログラムであり、参加企業の業種に合わせて、ビジネスおよび技術のメンターをマッチングします。選出されたスタートアップには、生成 AI ソリューションの構築、トレーニング、テスト、ローンチを支援するために、1 社あたり最大 100 万米ドル(約 1 億 4,100 万円※)の AWS クレジットが支給されます。参加企業は、アクセラレーテッドコンピューティングのパイオニアであるプログラム提供パートナーの NVIDIA が主催するテクノロジー / テクニカルセッション(参考情報)にもアクセスできます。また AWS ジャパンでは本プログラムとは別に、日本独自のプログラムとして「AWS ジャパン生成 AI 実用化推進プログラム」を 7 月から開始しています。

Amazon Web Services の Go-to-Market バイスプレジデントで本プログラムのエグゼクティブスポンサーであるジョン・ジョーンズ(John Jones)は次のように述べています。「この新しい世代のスタートアップは、AI の可能性を大きく広げながら、魅力的な新しいソリューションを市場に提供するという、変革の最前線に立っています。Generative AI Accelerator プログラムの参加企業の拡大は、AI が重要となる世界で、顧客のニーズに応える革新的なソリューションを生み出すスタートアップの可能性を、私たちが確信していることを示しています。AWS は、画期的な技術の育成と、世界的な課題解決に取り組む意欲的な創業者の支援に注力しています」

米国シアトルに本社がある調査会社である PitchBook Data, Inc. の調査によると、日本国内で AI・機械学習を活用する 899 社の企業が資金調達を行っており、その合計金額は 2024 年時点で 10 億 米ドル(約 1,410 億円※)を超えています。

PitchBook の新興技術調査担当シニアアナリストのブレンダン・バーク(Brendan Burke)氏は、次のように述べています。「アジア太平洋地域に本拠を置く生成 AI 企業は、2024 年に 25 億ドル以上の資金を調達しており、その額は過去 3 年間の合計を上回っています。開発者やスタートアップは、文化や言語に関する独自のデータに基づき、カスタムモデルのトレーニングを行う機会を捉えています。さらに、第一線の AI 研究者は、3D 画像、インタラクティブメディア、合成音声など、マルチモーダル分野の多様なトランスフォーマーモデルに取り組んでいます。AI アプリケーションの未来は専門分野に特化したモデルアーキテクチャにかかっており、スタートアップのビジョンを実現するには、ワールドクラスのクラウドインフラストラクチャが必要になってきます」

※1 米ドル=141 円で換算