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ホワイトペーパー「日本におけるプライバシーに関する考慮事項に照らした AWSの利用」の公開

2017年5月30日、昨今の IT 技術の飛躍的に進歩に伴い、様々な個人情報の利活用の現状を踏まえ、改正個人情報保護法が全面施行されました。個人情報の取り扱いに関する義務が明確になりましたが、一方でクラウドをご利用する上で配慮すべき点が増え、考慮されているお客様もいらっしゃるかと思います。そのようなお客様の声にお答えするために、お客様が自身のクラウド利用を検討していく際の参考資料として「日本におけるプライバシーに関する考慮事項に照らした AWS の利用」(ホワイトペーパー)を準備し、コンプライアンスのリソースページにて公開しました。本ホワイトペーパーは、今回の改正個人情報保護法に沿った内容となっており、お客様がご自身の IT インフラストラクチャを AWS へ移行する際の主な検討事項となる以下の点について解説しています。

 

• コンテンツのセキュリティをどのように担保していくのか?

• コンテンツはどこに保存されるのか?

• コンテンツにアクセスできるのは誰か?

• どのような法令がコンテンツに適用され、これらを遵守するには何が必要か?

 

上記のようなお客様がクラウドのセキュリティやプライバシーについて検討いただく際に、最も重要となるのが「責任共有モデル」についての理解です。AWS はクラウドサービスにおけるインフラストラクチャ自体のセキュリティについて責任を持ちます。一方で、お客様はサービス利用に際して法令を遵守し、併せて当該クラウド環境の上に構築するサービス、オプションの構成やデータ保護のための追加の構成等によりご自身のコンテンツについてのセキュリティを確保するという責任を持つことになります。AWS ではこのようにお客様と AWS の2者でシステム全体の統制やセキュリティを担保していくモデルを「責任共有モデル」と呼んでいます。詳しくは本ホワイトペーパーの「クラウドセキュリティの管理に対する AWS 責任共有の考え方」をご参照ください。

 

また、AWS のサービスをご利用いただく際に、お客様のコンテンツの所有権と管理権はお客様に保有することになり、AWS にコンテンツの所有権と管理権が移るようなことはありません。したがって、コンテンツの性質やセキュリティ要件に応じたセキュリティの強度レベルを決定できるのはお客様自身となります。お客様が AWS サービスをどのように構成し、アクセス権をどのように付与し、どのリージョンを使用するか等の個別な設定については、お客様の判断と責任の下でコントロールしていただくことになります。(どのような場合に AWS がお客様のコンテンツにアクセスをする可能性があるかにつきましては、「カスタマーコンテンツにアクセスできるのは誰か?」をご参照ください。)

 

一方、AWS のクラウドサービスのインフラストラクチャーに関するセキュリティを確保するのは AWS の責任です。例えば、AWS はファシリティ、物理セキュリティ、物理インフラ、ネットワークインフラ、仮想インフラの管理につき責任を負います。セキュリティは、AWS における最優先事項です。セキュリティに対する継続的な投資を行い、セキュリティ専門部隊を設置しています。併せて、お客様が安心して AWS のサービスをご利用いただけるよう幅広いセキュリティ機能、ツールを備え、お客様に提供しています。AWS のサービスとインフラストラクチャーは、セキュリティコントロールの設計及び運用についての有効性を証明する、数多くの認定・認証・監査に関連して第三者からの評価を受けており、機密保持契約に基づき AWS Artifact を通じてオンラインにて直接確認いただくことが可能です。(AWS Service Organization Control(SOC) 1、SOC2、PCI DSS7 コンプライアンスレポート等。ISO27001, ISO27017, ISO27018, ISO9001等の ISO 認証書は AWS のコンプライアンスページから機密保持契約なしで参照可能です。)。

どのような場合に AWS がお客様のコンテンツにアクセスをする可能性があるかにつきましては、「カスタマーコンテンツにアクセスできるのは誰か?」をご参照ください。

 

本ホワイトペーパーでは「どのような法令がコンテンツに適用され、そうした法令を遵守するためには何が必要か?」という点について分類した簡易な表を提供しています。今回の改正個人情報保護法の下で責任共有モデルがどのように適用されるかに関し、お客様が懸念を持つと思われる以下の点について特に詳細に説明をしています。

 

・ 個人データの精度

・ 個人データのセキュリティ

・ 第三者への個人データの提供

・ 個人データの国際的な移転における制限

・ 第三者への個人データの提供の記録と確認

・ 保有個人データに関する開示

・ 開示、訂正および消去

 

なお、クラウドの利用形態や活用方法などにより、個人情報のお取り扱いも変わる可能性もあります。詳細についてはお客様の営業担当にご相談ください。

 

AWS セキュリティ・アシュアランス本部 本部長 梅谷晃宏