Nanami.N さん ~ ソリューションアーキテクト

理工系の大学院を卒業後、小中学生向け学習塾の正社員として、受験指導や教室運営に携わりました。受験勉強を通して成長して巣立っていく生徒たちに刺激を受け、自分ももっと経験を積んで成長できるフィールドに出たいと思い2年目に転職を決意しました。当時から結婚しても出産しても長く働き続けたいという想いがあり、それを実現するには IT スキルを身につけるのが最適と考えました。未経験でもアプリケーション開発ができる研修プログラムを提供していた ERP バッケージベンダーに入社し、テストエンジニアを 1 年程度経験した後、会計製品の立ち上がりのタイミングで開発チームのマネージャーになりました。そこではアプリケーションの Java コードや SQL を書くだけでなく、ソフトウェアを使ってくださる複数のお客様のもとに出向き、業務をヒアリングし、ユーザーにどういったメリットの機能を提供するかを考え、ドキュメントに記述していくという仕事をしていました。ドキュメントベースのレビューを通して初めてデータベースや UI の設計や実装に入り、また自分たちでお客様先に導入しに行って直接フィードバックをもらい、次のバージョンに反映していくというサイクルです。ここでのお客様起点で考える経験は、Amazon のリーダーシッププリンシプル( OLP )の一つである Customer Obsession に通じるものが多かったと思っています。次期製品として SaaS への移行なども経験しながら 14 年間務めた後、GIS(地理情報システム)を提供する企業に転職し、スマートフォンの位置情報を分析するアプリケーションの開発を行いました。ここでは、GIS に関する知識や Python、データウェアハウス( DWH )など未経験で 0 からキャッチアップする内容も多くありましたが、やはりここでもユーザーの課題を深堀りし、それを解決するアプリ機能を設計することにやり甲斐を感じていました。

そうですね、ERP パッケージベンダー時代も、開発やテスト環境に加え顧客テナント毎に AWS 環境がありましたが、インフラ周りや CI / CD 基盤を担当するチームが分かれており、我々アプリケーションエンジニアは普段は開発に集中し、パフォーマンスチューニングの過程でサーバーレイヤーやネットワーキングを意識する程度でした。それが転職してスマホ位置情報のアプリ開発に入ると、そこまで大きな規模ではなかったので、AWS 環境を構築して、アプリケーションをデプロイして、外部システムとデータ連携して、というのはすべて自分たちでやるようになりました。AWS についてもそこで色々キャッチアップしたわけですが、ネット上を検索すれば公式ドキュメントをはじめパートナー記事も多く、欲しい情報もすぐ見つかることが多かったです。またデータ集計に Amazon Redshift を使っていたのですが、Concurrency Scaling(同時実行スケーリング)などちょうど「欲しいな」と思っていた機能が追加アップデートで利用できるようになることも少なくありませんでした。困ったときサポートに「こういうことができるか?」と問合せてもできる / できないで終わるのではなく、他のサービスを組み合わせた代替案の提案や、サービスチームへのユーザーリクエストに追加するとコメントしてくれて、実際に数ヶ月後にリリースされた機能もありました。AWS のサービスや機能のアップデートはお客様の声を聞いて作られているんですね。お客様の課題を解決することを意識して仕事をしてきた自分にとって、「まさにこういうこと」と実感したのが AWS で働いてみたいと思うきっかけでした。

アプリエンジニアは、お客様の中でもある特定の役割を持つ人、もしくはある特定のシーンをターゲットとして、それぞれの課題を抽出し、アプリケーションを使ってもらうことで解決します。SA は、そういったアプリケーションを世の中に送り出している開発チームや、社会のミッションクリティカルなインフラ基盤を支える運用エンジニア、データサイエンティストから製造ラインの品質責任者まで、業種を問わずに幅広いシーンにおける課題を捉え、AWS サービスを組み合わせたシステムを構築してもらうことで解決します。どちらもお客様の課題やニーズを深堀りし、解決するためにアイデアを検証し、実際に使ってもらうアプローチは共通しています。

18 時以降はお客様との打合せも入らないので、家事にシフトすることができます。夕飯作りは仕事脳になっていた頭の中をリセットできる時間ですし、小 5 の次男は家庭科実習を行った成果でポテトサラダなどを作って手伝ってくれます。中 3 の長男は受験生なので塾帰りも遅く、私は待っている合間にちょっと仕事を片付けたり、翌日の準備をしたりします。2 人とも学校であったことを、こちらから聞かないと話してくれないので、夕飯の時間はコミュニケーションをとる貴重な時間です。「明日これがいるんだけど」と前日の夜になって突然言い出して、慌てて買い物にいったりすることもありました。そうやって平日はバタバタと過ぎていきます。週末は夕飯作りを夫にバトンタッチし、できた時間を使って趣味のショッピングや映画・ミュージカル鑑賞などに出かけたりします。1 人になる時間があると、自分を見つめ直すことになって、英会話などのスキルアップへの意欲にもなります。

平日は社内の技術トレーニングへの参加、新サービスのチュートリアルをやってみたりして、新しいソリューション提案に備えています。また社内には部署横断型の活動も多くあり、積極的に手を挙げて参加していくことをとても歓迎する文化があります。面白そうな取組がたくさんあってどれもやってみたくなるのですが、限られた時間の中で、自分が最大のパフォーマンスを発揮できるように厳選していく必要があります。これまでの経験を活かしてより多くのお客様に還元していきたい SaaS や、逆に自分自身の理解をもっと深めていきたいサスティナビリティなど、興味があって自身の活動にも幅をもたせることができるものを、豊富な社内コンテンツを中心にキャッチアップしています。少しずつ出来ることが増えていくのは、自信にもつながって達成感もあります。社内にはまだまだ自分がチャレンジしたい取組のヒントが多くあるので、当面飽きることはなさそうです。