完全マネージド型の Redis の利点

Redis 用 Amazon ElastiCache では、完全マネージド型の Redis がサポートされています。これを使用すると、安全性とコンプライアンスを維持しながら、運用およびデプロイのスケーリングを容易に行えます。

セルフマネージド型の Redis と完全マネージド型の Redis の比較

  •   セルフマネージド型のオープンソースの Redis
    完全マネージド型の Redis 用 Amazon ElastiCache
    セットアップとハードウェアのプロビジョニング ハードウェアを調達して Redis をインストールするか、プロビジョニングと設定をした AWS EC2 インスタンスにインストールします。 AWS マネジメントコンソールを使用して数分で新しいクラスターをプロビジョニングできる
    設定 Redis の構成設定を理解して設定する。 適切に設定された事前構成済みのリソースを使用する。
    ソフトウェアのパッチ適用 ソフトウェアが最新の状態でなくなるタイミングを追跡し、メンテナンスを実行して必要なパッチをインストールする。 ElastiCache によって更新が自動的に追跡され、ユーザーに代わってソフトウェアのパッチ適用が実施される。
    モニタリング Redis インスタンスをモニタリングするためのサードパーティのツールを探してセットアップする。 追加料金なしで Amazon CloudWatch を使用して、クラスターのパフォーマンス状況を把握する。
    障害復旧 障害を検出し、新しいノードをセットアップして障害が発生したノードと交換する。 ElastiCache によって、障害が発生したノードが自動的に検出および交換される。
    自動フェイルオーバー プライマリで障害が発生した場合にリードレプリカを昇格させるため、Redis Sentinel または Redis クラスター (データのシャードが必要かどうかによって異なる) を理解し、設定と管理を行う。 フェイルオーバー機能を備えたマルチ AZ を 1 回のクリックで有効にすることで、可用性が向上する。障害が発生したプライマリが自動的に検出され、リードレプリカが新しいプライマリに昇格される。強化されたフェイルオーバーロジックにより、ダウンタイムが発生する可能性を最小限に抑えることもできる。 
    スナップショット
    クラスターの復元に使用可能なスナップショットを手動や自動で作成する。スナップショットをサーバーからストレージに移動させる必要がある。
    クラスターのスナップショットを手動や自動で作成し、Amazon S3 に簡単に保存できる。デフォルトで毎日スナップショットが作成され、アクティブなクラスター 1 つにつき 1 つのスナップショットを無料で保存できる。スナップショットを使用してクラスターを復元できる。
  •   セルフマネージド型のオープンソースの Redis
    完全マネージド型の Redis 用 Amazon ElastiCache
    オープンソースの Redis の互換性 オープンソースの Redis では高速なインメモリデータストアがサポートされており、キャッシュ、セッション管理、キュー、PUB/SUB、リアルタイム分析に使用できる。 Redis 用 ElastiCache はオープンソースの Redis と互換性がある。コードの変更なしでオープンソースの Redis ワークロードを ElastiCache に移行できる。
    書き込みの量が多い場合の処理 オープンソースの Redis では、書き込みの量が多い場合、レプリケーションの実行中やスナップショットの作成時にパフォーマンスと安定性が低下する可能性がある。 強化された Redis エンジンにより、レプリケーションの実行とスナップショットの作成における信頼性が高まる。書き込みの量が多くメモリが不足している場合、書き込みは一時的に制限されるため、レプリケーションとスナップショットは正常に実行される。
    メモリ使用率が高い場合のパフォーマンス オープンソースの Redis では、メモリ使用率が高い場合、レプリケーションの実行中やスナップショットの作成時にパフォーマンスが低下する可能性がある。 強化された Redis エンジンにより、レプリケーションの実行とスナップショットの作成における効率性が高まる。アプリケーションが多くのメモリを使用している場合でも、スワップの使用量を増やすことで、パフォーマンスの低下というリスクは発生しない。
    オンラインのクラスターのサイズ変更 詳細については、スケーラビリティのセクションを参照してください。 詳細については、スケーラビリティのセクションを参照してください。
  •   セルフマネージド型のオープンソースの Redis
    完全マネージド型の Redis 用 Amazon ElastiCache
    暗号化 AWS の伝送時 (TLS) のセキュリティ実装 (オープンソース)を Redis に組み込む。このためには、Redis エンジンのソースコードを理解する必要がある。保管時の暗号化にはサードパーティのツールを使用する。 伝送時 (TLS) および保管時の暗号化を有効にすることで簡単にデータを保護できる。
    Amazon Virtual Private Cloud (VPC) Amazon EC2 サーバーを使用することで利用できる。
    クラスターはデフォルトで Amazon VPC に配置されているため、独立した環境でクラスターを実行できる。
    クラスター認証のための Redis AUTH Redis AUTH を使用するには、クラスターでのコマンドの実行前にクライアントに認証を要求するよう Redis を設定する。AUTH トークンは暗号化されていないため、この機能は安全なネットワーク内でのみ使用可能である。
    Redis 用 ElastiCache で Redis AUTH を使用する場合は伝送時 (TLS) の暗号化が有効化されている必要があるため、クライアントが Redis クラスターで認証を行う際に AUTH トークンは暗号化される。
    HIPAA 対応 なし Redis 用 Amazon ElastiCache は HIPAA に対応しているため、保護されるべき医療情報 (PHI) の処理、保存、維持に使用される。
    PCI コンプライアンス なし Redis 用 Amazon ElastiCache は PCI DSS に互換している。顧客カードホルダーデータ (CHD) のような機密性の高い財務データの処理、保存、送信に使用される。
    API レベルの許可 なし AWS Identity and Access Management (IAM) 機能を使用し、ユーザーが Redis クラスターで実行できるアクションを制限する。CreateCacheCluster、CreateCacheSecurityGroup、CreateSnapshot といったアクションへのアクセスをコントロールできる。
  •   セルフマネージド型のオープンソースの Redis
    完全マネージド型の Redis 用 Amazon ElastiCache
    メモリのスケーラビリティ
    キャパシティーを増やすには新しいノードを設定および構成する。大規模なクラスターを処理できるようネットワークを調整する。 フルマネージドサービスにより、変化する需要に応じて簡単にスケールアップおよびスケールアウトできる。スケーリングはパフォーマンスを最適化するように設計されており、最大 310 TiB のメモリ内データ (またはデータ階層化を備えたクラスターを使用する場合は 982 TiB) を保存できる。
    読み取りのスケーラビリティ 読み取りをスケールするにはリードレプリカの設定が必要である。高可用性の実現のために Redis Sentinel を使用しているか Redis クラスターを使用しているかによってプロセスが異なる場合がある。 複数のアベイラビリティーゾーンにわたってシャード 1 つにつき最大 5 つのレプリカを使用して読み取りを簡単にスケールできる。
    書き込みのスケーラビリティ Redis クラスターを使用して複数のシャードにデータを分散する方法を理解する。多数のシャードをサポートできるようネットワークを調整する。 最大 500 個のシャードにデータを簡単に分散できる。ElastiCache for Redis では、新しいクラスターサイズの需要に合わせてリソースを設定するという課題に対処できる。
    オンラインのクラスターのサイズ変更 オープンソースの Redis では、クラスターの実行中にノードを追加および削除することができるが、そのプロセスではエラーが発生しやすく堅牢性が低いため、提供される可用性は部分的である。また、リシャーディングの実行中は一部の API コマンドしか使用できない。 オンラインのクラスターのサイズ変更により、クラスターでリクエストの処理が継続されている間もシャードを追加および削除できる。リシャーディング中でもレイテンシーは低く、障害が発生した場合にも優れた堅牢性を維持し、すべての API の使用も可能である。

Redis 用 Amazon ElastiCache

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