リファレンスデプロイ

AWS での Oracle Database

Oracle Data Guard と Oracle Automatic Storage Management (ASM)

このクイックスタートでは、Oracle Database 12c Enterprise Edition を、信頼性の高い方法で自動的に AWS にインストール、設定することができ、高い可用性が実現されます。

クイックスタートでは、Oracle Database がマルチ AZ 構成で AWS にデプロイされ、アベイラビリティーゾーン間の非同期データレプリケーションが行われます。新規または既存のどちらの AWS 環境に Oracle Database をデプロイするかを選択でき、Oracle Linux、または Red Hat Enterprise Linux を使用できます。 

このクイックスタートでは、ストレージ管理のために Oracle ASM がインストールされ、データベースのセットアップとレプリケーションのために Oracle Data Guard がインストールされます。バックアップのために Oracle Secure Backup (OSB) Cloud Module を含めることもできます。

このクイックスタートは AWS によって開発されました。

  •  構築するもの
  • このクイックスタートを使用して、AWS 上に以下の Oracle Database 環境をセットアップします。

    • 2 つのアベイラビリティーゾーンにまたがる可用性の高いアーキテクチャー。*
    • Virtual Private Cloud (VPC)。AWS のベストプラクティスに基づいてパブリックおよびプライベートサブネットが設定されており、AWS での独自の仮想ネットワークを実現します。*
    • インターネットへのアクセスを可能にするインターネットゲートウェイ。このゲートウェイは踏み台ホストのトラフィックの送受信に使用されます。*
    • マネージド NAT ゲートウェイ。プライベートサブネット内のリソースへのアウトバウンドのインターネットアクセスを可能にします。データベースインスタンスは、このレイヤーを Oracle のインストールのために必要な Linux パッケージをセキュアにダウンロードするために使用します。*
    • パブリックサブネットの Auto Scaling グループ内の Elastic IP アドレスを持つ Linux 踏み台ホスト。パブリックサブネットとプライベートサブネットの EC2 インスタンスへのセキュアシェル (SSH) アクセスを許可します。
    • 踏み台ホストからのきめ細かなインバウンドアクセスコントロールに使用する 3 つのセキュリティグループ。データベースインスタンス間、またアプリケーションからデータベースへのアクセスをコントロールします。
    • インストールバケットへのアクセス用の AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) とインスタンスロール。
    • IP アドレスまたはサーバーホスト名の使用に依存しないようにするための Amazon Route 53 ドメインネームシステム (DNS) ウェブサービス。これはフェイルオーバーまたはスイッチオーバーのシナリオで役立ちます。
    • プライベートサブネットの Oracle プライマリデータベースとスタンバイデータベース。クイックスタートでは、Oracle プライマリデータベース (Oracle の事前設定された汎用スターターデータベースを使用) が、最初のアベイラビリティーゾーンの EC2 インスタンスにデプロイされます。それから、2 番目のアベイラビリティーゾーンに 2 番目の EC2 インスタンスがセットアップされ、プライマリデータベースが 2 番目のインスタンスにコピーされます。そして Oracle Data Guard が設定されます。
    • 一連のソリッドステートドライブ (SSD) ディスク。その内の 6 つは ASM データ (DATA) ディスクグループ用、3 つはリカバリ (RECO) ディスクグループ用で、プロビジョンド IOPS (io1) ボリュームに設定できます。

    このクイックスタートは既存の S3 バケットと統合することもできます。これはバックアップとアーカイブログを非常に費用対効果の高い方法で保存するのに役立ちます。Oracle Secure Backup のライブラリコマンドを使用して、Oracle Recovery Manager (RMAN) と直接やり取りすることもできます。

    *  クイックスタートを既存の VPC にデブロイするテンプレートは、アスタリスクが付けられたタスクをスキップし、既存の VPC 設定に誘導します。

  •  デプロイ方法
  • AWS に Oracle Database 環境を構築するには、デプロイメントガイドの手順に従ってください。デプロイプロセスには、以下の手順が含まれます。

    1. AWS アカウントをお持ちでない場合は、https://aws.amazon.com でサインアップしてください。
    2. S3 バケットに Oracle Database ソフトウェアをダウンロードします。
    3. クイックスタートを起動します。それぞれのデプロイにはおよそ 1 時間かかります。次の 2 つのオプションから選択できます。
    4. Oracle Database インスタンスにアクセスします。
    5. スタンバイデータベースとログを確認します。

    デプロイをカスタマイズするには、リソースに合わせて異なるインスタンスタイプを選択し、Oracle Database 設定を行い、オプションで Oracle Secure Backup Cloud Module をセットアップします。

    Amazon は、本ソリューションで AWS と協力した AWS パートナーとユーザーデプロイ情報を共有する場合があります。  

  •  コストとライセンス
  • このクイックスタートリファレンスデプロイの実行中に使用した AWS のサービスのコストは、お客様が負担します。クイックスタートを使用しても追加コストは発生しません。

    このクイックスタートの AWS CloudFormation テンプレートには、カスタマイズ可能な設定パラメータが含まれています。インスタンスタイプなどの設定の一部は、デプロイにかかるコストに影響を与えます。費用の見積もりについては、使用する AWS の各サービスの料金ページをご覧ください。料金は変更される場合があります。

    Oracle Database Enterprise Edition のライセンスを既に所有しており、ソフトウェアをダウンロードするために Oracle Technology Network にアクセスできる必要があります。

    このクイックスタートでは Red Hat Enterprise Linux (RHEL)、または Oracle Linux オペレーティングシステム用の Amazon マシンイメージ (AMI) が起動されます。