資格取得の場から、社会に求められるエンジニア養成機関へ。変わりゆく専門学校のあり方

2020-04-01
AWS Educate 通信

水野 祐輔 氏、藤田 淳也 氏 他

クラウド・ネイティブな開発者の需要が高まるにつれ、社会で即戦力となる次世代のプロフェッショナルを養成する教育機関が増えています。東京都新宿区に本校を置く東京デザインテクノロジーセンター専門学校もそのひとつ。今回は、新宿NSビルで開催された「第 13 回 卒業・進級制作展」の会場を訪ね、教務部長の水野 祐輔 氏と学科長の藤田 淳也 氏、そして2 人の在校生にお話を伺いました。

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東京デザインテクノロジーセンター専門学校とは ?

東京都新宿区に本校を置く、滋慶学園グループの専門学校。履修科目はテクノロジーとデザインに特化した 5 コース、21 専攻からなり、3 年制修了者には「専門士」、4 年制修了者には「学士」相当の「高度専門士」の称号が与えられる。産学連携教育や W メジャーカリキュラムなど特色ある教育に注力するほか、高い就職率と世界 23 カ国から学生が集まる国際色豊かな専門学校としても知られる。

社会の変化に合わせ、変化する専門学校の役割

——東京デザインテクノロジーセンター専門学校の特色はどのような点にあるのでしょうか。

水野氏
「かつて技術系専門学校は、社会からも学生からも技術の習得と資格取得の場と認識されていました。しかしいまや時代は変わり、専門学校は技術を培う場であると同時に、社会人としての基礎力を鍛え、国際感覚を養う場としての役割が期待されています。そのため当校では『コンピュータを使って創造力を仕事にする』という教育方針のもと、工夫を凝らしたカリキュラムで、実学教育、人間教育、国際教育に取り組んでいます。」

藤田氏
「これら基礎力の養成に加え、異なる分野を融合し新しいものを生み出す力を養うことにも力を注いでいます。たとえば、当校の名前にも含まれているテクノロジーとデザインは異なる分野です。しかし iPhone のようなテクノロジーとデザインが見事に融合したプロダクトをみてもわかる通り、両者の関係は非常に密接です。そのため当校では、3 年、4 年という期間をかけて実践に即した専門性を育むとともに、学生自身の意思で分野の壁を越えていくような教育にも力を入れています。」

 

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——具体的にはどのような支援があるのでしょうか ?

水野氏
「具体例を挙げると、各分野のプロから直接指導が受けられる『業界特別ゼミ・特別講義』や、企業の皆様と学生が協力して実際の企業課題を解決していく『企業プロジェクト』などを通じて、即戦力としての素地を磨くほか、所属するコースに関わりなく好きな講義を自由に選択できる『W メジャーカリキュラム』によって、学生自身が考え、学習の幅を広げられるような取り組みを行っています。」

藤田氏
「卒業後も継続して学生のスキルアップを支援する卒後教育も当校の特長のひとつといえます。当校の就職率は 8 年連続で 100 % 、そのうち第一専門職への就職率は 92.8 % という高水準を維持している背景には、学生に対する手厚いサポート体制があるからと自負しています。」

水野氏
「学生に型どおりのカリキュラムを押しつけていては、社会が求める人材を輩出し続けることはできません。企業や学生の声に耳を傾け、在校生をしっかりサポートすること、そして、学校自身が変化することを恐れないことが大事なのだと思っています。」

クラウド人材を養成するため、AWS Educate を導入

—— AWS Educate はどのような経緯で導入されたのですか?

藤田氏
「かねてから「クラウドに強いエンジニアがほしい」という企業の皆様の声を受けており、AWS Educate が始まるタイミングでお声がけいただき導入を決めました。AWS は有力なクラウドサービスのなかでも、とりわけ業界標準的な地位にありますし、クレジットカードを持たない学生にもクラウド環境を提供できます。日本語の学習資料が豊富に揃っていることも決め手でした。」

水野氏
「2019 年の春から AWS Educate を導入して1年ほど経ちますが、導入当初から学生や教員からの反応もよく、来学期からは、AWS を活用したカリキュラムは大幅に増える見込みです。 AWS Academy の利用と併せて、AWS とのかかわりは当校だけでなく、今後は滋慶学園グループ全体にも広がっていくと考えています。」


——社会が求めるエンジニア像は今後も変化していきます。教育機関としてどのような人材教育に取り組まれますか?

水野氏
「特定の技術だけでなく複数の得意分野を持ち、かつ業界を引っ張っていくようなマネジメント力、グローバルに活躍できる素養を持ったエンジニアの育成をしていきます。時代に合わせた即戦力人材をひとりでも多く輩出できるよう、学校として、これからもさまざまな試みに挑戦していくつもりです。」

藤田氏
「優れた人材を社会に送り出すためにも、AWS さんをはじめ、業界をリードする企業の皆様とともに産学連携体制を深めていくことが重要です。これからも、こうした取り組みを通じ、常に新しい情報をキャッチアップし自らの意思で成長していける人材を社会に送り出していきたいと思っています。」

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実践的な技術教育と、アイデアを試せるクラウド環境が魅力に

東京デザインテクノロジーセンター専門学校で学ぶ、イギリス出身のアレ・プラティマさんと、卒業を間近に控えた市村晃大さんにも、学校の様子や将来の目標などについて聞いてみました。

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——なぜ、東京デザインテクノロジーセンター専門学校に進学されたのですか?

プラティマさん
「幼い頃からゲームやアニメーションが好きだったこともあり、日本への留学を志しました。来日してから 2 年間、日本語学校で言葉や文化、社会について学んでから、東京デザインテクノロジー専門学校に入学したのですが、この学校を選んだのは、ゲームや CG だけでなく IT にも強いと聞いたからです。現在は、将来日本で働くことを目標に、4 年制のスーパー IT エンジニア専攻で勉強しています。」

市村さん
「私がこの学校を選んだのは、自分が選択した専攻以外の授業が自由に受けられる、W メジャーカリキュラム制度に惹かれたからです。私もプラティマさんと同じスーパー IT エンジニア専攻に籍を置きながら、Web 開発の基礎に加え、以前から興味のあったゲーム開発を学びました。」

——学校の印象はいかがですか ?

プラティマさん
「授業はとても楽しいですし、学校に来れば私と同じ留学生がたくさんいます。先生方も親身になって相談に乗ってくださいますので、何か問題があっても深刻にならずに済むのもありがたいですね。」

市村
「この学校に入ってよかったと思うのは、やりたいと思ったことをやらせてくれる環境が整っていることです。高価な専門書も必要に応じて購入してもらえますし、企業プロジェクトを通じて、現実的な技術課題に取り組むことができます。社会に出る前から実践的な勉強ができるのは、本当に貴重な体験だと思います。」


——いま一番楽しい授業はどんな授業ですか?

プラティマさん
「最近ですと、EC2 上に Linux サーバーを立ち上げて LPIC 認定の勉強をしたり、自分で SNS を立ち上げたりする授業が楽しかったですね。会場で展示しているメンタルケアを目的に開発した Alexa Skill も、Alexa Skills Kit 、 AWS Lambda などを組み合わせて完成させました。イメージしたことをすぐに試せる環境が身近にあるのはとてもありがたいと思います。」

市村さん
「私も AWS EC2 、AWS RDS 、Amazon CloudFront をつなげて、サービスを立ち上げる授業を受けましたが、教えてくださる先生は現役のエンジニアの方々なので、開発の現場で実際に使われている開発プロセスや手法、テクニックを知ることができました。とても楽しかった思い出です。」

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——これからどんなエンジニアを目指しますか ?

市村さん
「4 月から EC パッケージベンダーに入社が決まっているので、まずはサーバーサイドエンジニアとして一人前になることが当面の目標です。とはいえ、皆さんに使っていただけるサービスを立ち上げるには、サーバーサイドの知識だけでは十分とはいえません。自分の専門領域だけでなく、フロントサイド、インフラ、ビジネスサイドの方々の考え方、技術などを吸収しながら、世の中にある課題を解決できるエンジニアになりたいと思っています。」

プラティマさん
「私はここで身につけた IT スキルを使って、グローバルな環境で働いてみたいですし、多くの方々と協力しながら、貧しい国の人や社会的に弱い立場の人を助けるようなプロジェクトにも携わりたいと思っています。今後も機会を捉えていろいろなことにチャレンジしていくつもりです。」


——社会で活躍しているエンジニアの皆さんに、メッセージをお願いします

市村さん
「技術を学び始めたばかりの人のために、現役のエンジニアの皆さんが、学習する機会や交流する機会がもっとあると喜ぶ人は多いと思います。実践的でわかりやすい技術コンテンツが増えれば、きっとエンジニアになりたい人も増えるのではないでしょうか。」

プラティマさん
「私も市村さんと同じ考えです。オリジナルの Alexa Skill を開発する際、 YouTube の動画なども参考にしたのですが、10 代前半の子どもたちのなかにもプログラミングを学びたいという人がたくさんいるのを知りました。私もいつか子どもたちの指針になるような有益な情報を提供できるようなエンジニアになりたいと思っています。」

先生プロフィール

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水野 祐輔 氏
東京デザインテクノロジーセンター専門学校
教務部 部長

姉妹校の東京コミュニケーションアート専門学校を経て、2017 年から現職。学生の就職支援を行うキャリアセンターの責任者を兼務。

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藤田 淳也 氏
東京デザインテクノロジーセンター専門学校
教務部 学科長

2010 年に滋慶学園グループに入社。現在 AI & ロボットワールドの学科長として学生の指導に当たる。

在校生プロフィール

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アレ・プラティマさん (イギリス出身)
スーパー IT エンジニア専攻 3 年

イギリス生まれ。幼い頃から日本のサブカルチャーに親しんでいたこともあり来日を決意。同校では IT と AI を学ぶ。今年の卒業・進級制作展には、落ち込んだときに話しかけると励ましの言葉を返してくれる Alexa スキル『ムードメーカー』を展示。将来は在学中に身につけた技術力で、弱い立場にいる人を助けたいと考えています。

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市村 晃大 さん
スーパー IT エンジニア専攻 4 年

Web 開発エンジニアを目指し同校に入学。W メジャーカリキュラム制度を活用し、 IT 全般とゲーム開発を学ぶ。今回の卒業・進級制作展には、実在する Web 制作会社の依頼に基づいて開発した人材派遣会社向けの契約書作成アプリケーションを展示。卒業後はサーバーサイドエンジニアとして、EC パッケージベンダーに就職する予定です。

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