女性エンジニアたちが AWS を選択した理由とその活躍を聞いてみた

〜Women in Tech @AWS Vol.1 開催報告〜

2021-07-05
How to be a Developer

アマゾンウェブサービスジャパン株式会社の久保島、小川、和智です。

4 月 14 日に Women in Tech @AWS Vol.1 を開催しました。第一弾として、ソリューションアーキテクト、プロフェッショナルサービス、エンタープライズサポート、プレミアムサポートで活躍するエンジニア 4 名でキャリア全般についての対談を実施し、当日はウェビナー上で頂いた質問への回答を行いました。本記事では、イベントの振り返りと次回の告知を行います !


対談テーマについて

今回は、様々なバックグラウンドをお持ちの皆さんにご登壇いただき、キャリア形成についてお話いただきました。

AWS で技術者として働くには AWS の経験が豊富でなければならないと思われがちですが、実は様々なご経験をお持ちの方が活躍されています。具体的にどういう経験をお持ちで、それが今どう生かされているか、AWS に入社したからこそ得られたスキルなどについてお話いただきました。

またライフステージも様々な皆様から AWS だからこそ実現出来るワークライフハーモニーについても具体的にお話いただきました。


様々なバックグラウンドを持った 4 名の登壇者

今回はエンジニアという括りで 4 名ご参加頂きましたが、バックグラウンドは様々です。

杉中さんは外資 SIer にてアプリケーションアーキテクトとしてお客様のビジネスプロセスや業務分析を行い、アプリケーション構造のモデリングを中心に経験を積み、2020 年に AWS に入社後はソリューションアーキテクトとして消費財・小売業界のお客様を担当しています。

河口さんは外資系 IT ベンダーにて、まだクラウド黎明期だった頃からクラウドのプリセールスや設計・運用などを担当されてきました。また、前職では産休育休後に Executive Staff として取締役執行役員の補佐というご経歴もお持ちです。2019 年より AWS のプロフェッショナルサービスでアドバイザリーコンサルタントとして活動しています。

小武さんは SIer や情シスなどさまざまなご経験を積み、マネジメントも経験された後に、クラウドサポートエンジニアとして AWS を利用されるお客様の技術サポートを担当するチームにて第一線で活躍されています。

岡田さんは長野県のリゾートホテルに入社され、まずは接客業を経験されます。同ホテルの社内システムリプレイスを機に IT の道に進まれたというご経歴をお持ちで、現在はエンタープライズサポート部門のテクニカルアカウントマネージャーとして活動しています。

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お客様のフェーズごとに異なる支援を提供する登壇者の所属するチームのご紹介

第一回目である本イベントは、技術系の 4 職種が一同に会する貴重な機会となりました。

全員エンジニアではあるものの、所属する部門によって担当するお客様のフェーズが異なります。

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全てのフェーズでお客様の技術支援を行うソリューションアーキテクト (SA)

ソリューションアーキテクトを、社内では SA と略して呼んでいます。一番のミッションは、お客様が実現したいこと、解決したい課題のヒアリングを行い、AWS サービスを使うことでどうサポートできるのか考え、ビジネス・テクノロジーの両面で信頼されるパートナーとなることです。

SA は、大きく 3 つのチームに分かれています。どの SA も技術的な軸を持ちつつ、お客様への関わり方が少しずつ異なります。

  • Account SA : 業種別に担当のお客様をもって、長期的にお客様をサポート
  • Partner SA : AWS と一緒にお客様のシステム構築をデリバリーしてくださるパートナー企業様を支援
  • Readiness / Digital Transformation SA : スペシャリストという方がわかりやすいが、特定の技術領域の専門家

各チームの SA メンバーが互いに連携し、他部門とも関わり合いながら、チームとして動いています。

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お客様に対して有償のコンサルティングを行うプロフェッショナルサービス (ProServ)

AWS をもっと活用していち早くビジネス価値を出したい、AWS を使ってイノベーションを起こしたいなど、お客様によって解くべき課題やニーズはさまざまです。

プロフェッショナルサービスでは、そういった個々の要望に沿ったコンサルティングを行うため、カバーする領域は多岐に渡ります。Big Data, ML, AI などの最先端技術や、アプリケーション最適化、インフラ基盤などさまざまな領域に精通した専門家が集まっています。河口さんは、IT の上流を担当するアドバイザリーコンサルタントとしてビジネス要件と IT 要件を紐づけていく、といったことを担当しています。

クラウド活動の道のりを「クラウドジャーニー」と、AWS ではよく旅に例えますが、お客様と一緒に旅をし、その仲間として、お客様のゴールを一緒に実現するといったことを行っています。

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有償の技術サポートを行うクラウドサポートエンジニア (CSE)

AWS のサポートチームは、非技術系のカスタマーサービスと、技術系のクラウドサポートの大きくは 2 つに分類されます。

請求や入金などの手続き関連のご質問は、AWS をご契約いただくと標準で付随するベーシックサポートでカバーされます。

有償の技術サポート契約を結んでいただくと、Developer、Business、Enterprise の 3 種類の各レベルに応じて、さまざまなサービスがご利用可能となります。

クラウドサポートエンジニアの仕事は、外来診療の医師に例えるのがわかりやすいかと思います。いろいろな症状を抱えたお客様がいらっしゃり、重篤度に従って診察を開始し、ヒアリングを行いながら、最後は処方箋を出していく。これと同じ流れで、お客様のサポートを行っています。

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最上位のエンタープライズサポート契約を締結されたお客様支援を行うテクニカルアカウントマネージャー (TAM)

有償技術サポートの内、最上位のエンタープライズサポートをご契約いただいたお客様にのみ、テクニカルアカウントマネージャーがアサインされ、顔が見えるエンジニアとして活動しています。

お客様の担当として、営業的ポジションのアカウントマネージャーと技術支援を行うソリューションアーキテクトでアカウントチームが構成されますが、エンタープライズサポートをご契約いただいたお客様に関しては、このアカウントチームにテクニカルアカウントマネージャー (TAM) が加わります。

お客様から問い合わせがあると、アカウントチーム内で適宜相談し、適任者が対応していきます。お客様の課題解決のために、TAM はアカウントチームに限らず、社内のさまざまな部門と連携していきます。

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パネルディスカッション

各登壇者と所属するチームについてのご紹介のあとは、パネルディスカッションを実施しました。パネルディスカッションではテーマごとに実際の体験を元に登壇者のご意見を伺いました。このセクションでは、いくつかピックアップしてご紹介します。

Our Leadership Principles (OLP) について感じること

参加者全員より、OLP (*1) が日々の活動に根付いていることについて例とともに入社当時の驚きを共有いただきました。

例えば、自分の成果にのみフォーカスしているような発言をした際に、「それ『自分 Obsession (*2)』だよね」という指摘を受けたことが新鮮だったという話や、意思判断に困ったときに Bias for Action (*3) を用いて関係者とともに早い実行に移すことがあると話題にでました。

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*1 : Our Leadership Principles (OLP) : Amazon には世界で共通の「Our Leadership Principles」という 14 項目からなる信条があります。 それは、チームを持つマネージャーであるかどうかにかかわらず、Amazon では、全員がリーダーであるという考え方のもとで、社員一人ひとりが、全ての日々の活動において、常にこの「Our Leadership Principles」に従って行動するよう心がけています。

*2 : Customer Obsession : リーダーはお客様を起点に考え行動します。お客様から信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くします。リーダーは競合にも注意は払いますが、何よりもお客様を中心に考えることにこだわります。

*3 : Bias for Action : ビジネスではスピードが重要です。多くの意思決定や行動はやり直すことができるため、大がかりな検討を必要としません。計算した上でリスクを取ることに価値があります。

インフラをやってこなかったのになぜ AWS ?

小武さんから、インフラ経験のない杉中さんへ向けて「インフラをやってこなかったのになぜ AWS を選択したのですか ?」という質問がありました。

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杉中さんはアプリケーションエンジニアを 20 年やってきて、インフラとは誰かに用意してもらうもの、と捉えてきた中で、クラウドが出てきたことでアプリとインフラが分けられないという事実に直面しました。最初は仕方ないからクラウドについても学ばなければという気持ちだったのが、学んでいくとクラウドのおもしろさに気付いたそうです。前職で勤務して 20 年という節目で、まだこれから定年まで 20 年もあると考えた時に、一番おもしろくて盛り上がっているクラウドを真剣にやっていきたいと思ったことが AWS 入社のきっかけになったとのことでした。

杉中さんは面接の中でも、経験がアプリに特化していてインフラは得意ではないと伝えたところ、クラウド領域は日々新しいものが出てくるし、この領域で 20 年以上経験がある人はほぼいないので、どんどん挑戦してください、と背中を押していただき、挑戦しようと決心できたそうです。

「キャッチアップに苦労したか ?」という質問に対しては、本やネットで勉強したり、社内教材を活用して勉強で困ることは時間の確保以外では困ることはあまりないとのことで、社内でも、E-learning の活用や詳しい人に聞くことが可能なため学び方に困らない環境になっているとお話いただきました。

ワークライフハーモニーについて

小武さんからは、子育て中に環境を変えてきた河口さんに対して質問があり、河口さんよりタイムマネジメントやワークライフハーモニーについてお話しいただきました。

お子さんが 4 歳と 2 歳の時に転職をした河口さん。前職は新卒で入社してから 20 年近く勤務されたこともあり、サポートが得られる人間関係が構築できていた環境から、あえて AWS に転職しました。

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お子さんが生まれて仕事と育児の両立の壁にぶつかられた河口さんは、どうにか仕切り直さないといけない、ではこれから先どう働いていきたいのか考え直すこととなりました。働き続けたいという思いは変わらないので、両立のためには自分のライフスタイルに勤務時間を合わせられることが大切だと考えるようになりました。そして、また自分がやっていきたい専門分野を磨きたいという思いも。

自己紹介にもあった通り、前職では一度本社のスタッフも経験していますが、やはりお客様に価値を届けたいと強く感じたそうです。お客様に価値を届けつつ、ワークライフバランスも保つにはどういう仕事ができるのか、と考えた末、実験してみよう、という思いで AWS に転職したとのことでした。

「実際に入社してみてどうですか ?」という質問には、試行錯誤はもちろんあるが、このようなご時世ということもあり完全リモートワークになり、満足度が 100% を突き抜けるくらいになったとのことでした。朝起きてジョギングする時間まで持てるようになり、人間らしい生活ができるようになって満足度はとても高いそうです。


参加者の方からの質疑応答

後半では、参加者の方から頂いた質問に登壇者がお答えしました。このセクションでは対話形式でいくつかご紹介いたします。

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「皆さん豊富なキャリアをお持ちですが、エンジニア歴が数年程度の社員もいるのでしょうか ?」

小武
「数年の定義として、新卒に近いような状態と中途で技術職から少し離れている状態という 2 種類が大きく分けてあるかと思います。技術サポートでは、新卒のエンジニアも絶賛募集を行っており、得意分野に絞ってインパクトを出していただきながら学習のサポートをする環境を整えています。論理的思考、問題解決の能力が重要だと考えています。後者に関連して、管理職に関しては杉中さんいかがですか ?」

杉中
「私は前職 SIer にいました。SIer のキャリアでは最初は現場で開発や設計を行い、徐々に管理職になっていく中でエンジニアとしては開発の第一線から離れていく方が多くいるかと思います。そんな方が活躍している AWS 内のポジションとして、例えばお客様の DX 実施のご支援であったり、大規模なマイグレーションのご支援を行う場面で、マネジメントやリスク管理能力が求められることがあります。Professional Service ではいかがでしょうか ?」

河口
「コンサルティングのサービスを行っているので、AWS を触ったことない状態で入社される方はいます。実は私自身もそうで、インフラはやってきましたが AWS はほとんど触ったことがありませんでした。直近の経歴が問われることはなく、論理的な問題解決や、お客様との対話を通じた合意形成を行う能力や、リーダーシップの素養が必要があるのかなと思います。テクニカルな部分とノンテクニカルな部分のバランスが重要だと考えています」

岡田
「TAM のポジションですと、お客様と対峙した経験であったり、プロジェクトを俯瞰して見て対応してきた経験が大いに活きる場面はあります。全ポジションに共通していることだと思いますが、何をやってきたかというより、課題に対して、どのような対応をしてきた、という思考力が重要視されていることが多いと思います」

「女性エンジニアとして社内外の人から信頼獲得に苦労することが多いのですが、どのように対応していますか ?」

杉中
「AWS に入社してからはこのような経験は減ったんですが、女性エンジニアであればキャリアの中で必ず遭遇すると思います。簡単には解決できないと思っているんですが、お客様を理解したいという気持ちをプロとして態度・行動で表すように心がけています。最終的にはジェンダーが問題となることは無いと私は思っているので、適切ではないことを言われた場合は、お客様の場合は聞き流し、社内の人には言葉でフィードバックを伝えるようにしています。ただ、ご時勢もありまして心無いことを言われることはなくなってきていて、AWS に入ってからは AWS の人として信頼してもらえることが多くなりました。ご質問頂いた方も苦労なされているかと思うんですが、気にしないというのが一番よいのかなと思っています。」

河口
「私は幸い、そのような場面に遭遇したことはありませんが、耳にしたことはあります。今はリモートなのもありまして、フラットな関係を構築しやすくなっていると思っています。声の高さが違うくらいしか違いが出てこず、お客様が抱える課題に適切な解決策を提案することで全体の納得感が生まれると思っています。また、お客様でどうしてもジェンダー等が気になるような方がいたとしても、私が所属するチームでは、コンサルタントのメンバーをチームとして変更して対応することができます。ジェンダーのみならず、ハードスキル、ソフトスキルでフィットがあるプロフェッショナルのアサインを行っており、自分だけで抱えるということは起きない仕組みとなっています。」

岡田
「私は、実際にオフラインでお客様からの印象が気になる場面が過去にありました。突破した方法としては、得意な分野での課題解決を通じて信頼の構築を行ってきました。例えば私が強みでもある認証領域に関連する技術的な課題に取り組んだり、あるいはレスポンスの早さなどを通じてお客様に認めてもらう工夫をしてきました。女性だから信頼されていないのか、あるいは性別ではないところで他のメンバーと比べて自分にないものがあるのか、と自分の改善点を見つけるようにしています。」

小武
「サポートでは、チャットやメールなど文面での仕事が主なので、どのような人が返信しているかすら分からない仕事でもあるところがあり、このへんの課題が出にくいのかも知れないと思っています。」


オンデマンド配信中

下記ページにてオンデマンドでフルバージョンが公開されています。パネルディスカッションでは「ホスピタリティサービスから IT への転身、キャッチアップは大変でしたか ?」や「マネジメントからなぜエンジニアに ?」など、キャリアに関する幅広い話題について登壇者たちが実際の体験を共有しています。

質疑応答では「AWS の Technical Event に行くと女性のスピーカーをあまり見かけず、女性比率が少ないのではと感じています。女性の技術者がより活躍するのに何が必要でしょうか ?」などのご質問に対して体験を登壇者が回答しています。ご関心ある方は、ぜひご視聴ください。

視聴はこちら »

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Women in Tech @AWS Vol.2 開催決定 !

好評いただいた Women in Tech @AWS Vol.1 ですが、第二回目を 2021 年 7 月 7 日 (水) の 12:00 - 13:00 / 19:00 - 20:00 にて実施いたします。

今回は Lunch Session および Evening Session からお好きな時間帯をお選びいただくことができ、各セッションに現場のソリューションアーキテクト 2 名が参加する交流会となっております。エンジニアとしてのキャリアの形成、仕事を楽しみながら人生を充実させる為に取り組んでいること、実際にどのようにワークライフハーモニーを大切にしているかなど、ざっくばらんにお話いただける場と出来ればと思っております。

仕事もプライベートも充実させたいと思いつつ、どう実現していけばいいのか色んな方の話を聞いてみたいという方も是非ご参加ください。

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