AWS IoT Events は、IoT のセンサーやアプリケーションが示す異変、例えば、装置の機能不良、コンベヤーベルトのつまり、生産高の落ち込みなどの検出や対応を簡素化し、自動的にアクションやアラートをトリガーします。AWS IoT Events を使用すると、システム全体のイベントを簡単かつコスト効率よく検出し、適切なアクションをトリガーすることが可能になり、製造効率の最適化や製造品質の向上といった結果につなげることができます。

AWS IoT Events では使用した分に対してのみ支払いが発生し、最低料金やサービス使用義務はありません。

料金の概要

メッセージ評価

メッセージ評価は、イベント検知器のロジックが受信メッセージを評価するごとに 1 KB の単位でカウントされ、アクションまたは状態の変更をトリガーするかどうかを決定します。1 KB のメッセージが単一のイベント検知器によって評価されると、1 回のメッセージ評価としてカウントされます。2 KB のメッセージが単一のイベント検知器によって評価されると、2 回のメッセージ評価としてカウントされます。1 KB のメッセージが 10 個のイベント検知器にルーティングされると、10 回のメッセージ評価としてカウントされます。

メッセージ評価は 1 KB 単位でカウントされ、最大 2 つの外部アクションをトリガーできます。2 つの追加アクションの各セットは、新しいメッセージ評価としてカウントされます。

トリガーされたアクション

AWS IoT Events は、占有センサーが動きを検出した際に AWS Lambda 関数を呼び出してライトを点灯するなど、指定したイベントや状態遷移の検出時に外部 AWS のサービスへのアクションをトリガーできます。そのようなアクションをメッセージ評価あたり最大 2 つトリガーする場合、追加料金はかかりません。2 つを超えるアクションをトリガーする受信メッセージは、トリガーされる 2 つのアクション単位で追加のメッセージ評価としてカウントされます。たとえば、2 つのアクションをトリガーする単一のメッセージ評価は、1 回のメッセージ評価として扱われます。4 つのアクションをトリガーする単一のメッセージ評価は、2 回のメッセージ評価として扱われます。

アラーム

アラーム機能により、ルールベースのアラートを設定、可視化、管理し、機器の挙動を評価したり、機器のパフォーマンスの問題点を洗い出すことができます。メッセージを評価するアラームのアクティブなインスタンスごとに料金が発生します。アラームは、1 か月間に 1 回以上メッセージを評価した場合、毎月の請求期間にアクティブであると見なされます。アラームに関連付けられたメッセージ評価には、別途料金がかかります。 さらに、アラームでトリガーされたアラートにテキスト通知を設定した場合、AWS Lambda と Amazon Simple Notification Service (SNS) の増分料金が発生します。

アラームの料金: アラームあたり月額 0.10 USD

アラームの料金は、AWS IoT Events が利用できるすべての AWS リージョンで一律です。

AWS 無料利用枠

AWS 無料利用枠は、AWS アカウントを作成した日から 12 か月間ご利用いただけます。AWS 無料利用枠の一環として、12 か月間の無料トライアル期間中は初月 2,500 件のメッセージ評価を無料で受けることができます。無料使用の有効期限が切れた場合、またはアプリケーション使用が無料利用枠を超えた場合は、上記の料金をお支払いいただきます。使用量はすべてのリージョンの合計が毎月計算され、自動的に請求額に適用されます。無料利用枠は積算されず、1 つの請求期間から次の請求期間に繰り越されないことにご注意ください。

料金の例

例 1 – 単純なメッセージ評価

単一の検出器モデルを使って、500 トラックのフリートが AWS IoT Events でモデル化されます(入力メッセージに基づいて 500 インスタンスが自動的に作成されます)。お客様のテレマティクスアプリケーションでは、各トラックのオンボードセンサーを使って 1 分ごとにデータ(1 KB ペイロード)を送信し、トラックの状態を評価します。状態(5 回のメッセージ評価のうち 1 つ)の変更は、Amazon SNS トピックに対するアクションとなります。

トラック毎のメッセージ評価の数: 30 日間 *(1 メッセージ/分 * 60 分/時間 * 24 時間/日 * 30 日)= トラックあたり月間 43,200 回のメッセージ評価

すべてのトラックのメッセージ評価の総数: 500 台のトラック *(トラックあたり 43,200 回のメッセージ評価)= 月あたり 21,600,000 回のメッセージ評価

合計月額料金 = US East 1 リージョンでの 21.6MM 回のメッセージ評価 * US-East-1 リージョンでの 15.00 USD/MM メッセージ評価 = 324.00 USD

例 2 – 複数のアクションを伴えメッセージ評価

例 1 の上に、すべてのメッセージを MQTT (標準 IoT メッセージングプロトコル) トピック (外部アクション 1 回) に送信し、Amazon DynamoDB テーブルに書き込み、トラックの状態が変化するたびに Amazon SNS でフリートオペレーターに通知を送信したいとします(5 件のメッセージ評価のうち 1 件がトラックの状態変化につながると仮定します)。毎月の総使用量と料金は、次のように見積もることができます。
MQTT トピックへ 1 つのアクションをトリガーする入力: (4/5) * 21.6MM = 17.28MM
1 つのアクションをトリガーする入力のメッセージ評価の数: 17.28MM

3 つのアクションを(MQTT トピック、Amazon DynamoDB、Amazon SNS へ)トリガーする入力: (1/5) * 21.6MM = 4.32MM
3 つのアクションをトリガーする入力のメッセージ評価の数: 4.32MM *(入力あたり 2 回のメッセージ評価)= 8.64MM

メッセージ評価の総数: 17.28MM + 8.64MM = 25.92MM 回のメッセージ評価

合計月額料金 = US East 1 リージョンでの 25.92MM 回のメッセージ評価 * US-East-1 リージョンでの 15.00 USD/MM メッセージ評価 = 388.80 USD

例 3 – 大規模なメッセージのメッセージ評価

例 2 に加えて、AWS IoT Events を使用して、1 KB ではなく 1.5 KB のメッセージを評価するとします。毎月の総使用量と料金は、次のように見積もることができます。

MQTT トピックへ 1 つのアクションをトリガーする入力: 17.28MM
1 つのアクションをトリガーする入力のメッセージ評価の数: 17.28MM *(入力あたり 2 回のメッセージ評価)= 34.56MM

3 つのアクションを(MQTT トピック、Amazon DynamoDB、Amazon SNS へ)トリガーする入力: 4.32MM
3 つのアクションをトリガーする 1.5KB の入力のメッセージ評価数: 4.32MM *(入力あたり 3 回のメッセージ評価)= 12.96MM

注: 3 つのアクションをトリガーする 1.5KB の入力は、次のように扱われます。1 回の標準メッセージ評価 + メッセージサイズに対する 1 回の増分メッセージ評価 + 3 つのアクションに対する 1 回の増分メッセージ評価 = 入力あたり 3 回のメッセージ評価

メッセージ評価の総数: 34.56MM + 12.96MM = 47.52MM 回のメッセージ評価

合計月額料金 = US East 1 リージョンでの 47.52MM 回のメッセージ評価 * US-East-1 リージョンでの 15.00 USD/MM メッセージ評価 = 712.80 USD

例 4 – アラーム

AWS IoT Events で 500 台のトラックのフリートのための単一のアラーム定義を作成しました。お客様のテレマティクスアプリケーションでは、車載の燃料レベルセンサーを使用して AWS クラウドに燃料レベルを送信し、トラックの燃料レベルが 10% を下回るとトラックのフリートマネージャーに通知しています。各車載センサーから届くペイロードに含まれているトラック ID (キー値) に基づいて、500 台の各トラックに 1 件のアラームを自動的に作成 (500 件のアラームを作成)し、各トラックの燃料レベルが 10% を下回った場合に検出するようになっています。

この例では、各燃料レベルセンサーが 15 分ごとにデータを送信すると仮定しています。これらの各データポイントがアラームの評価をトリガーします。各アラームについて、テレマティクスアプリケーションを使用しているフリートマネージャーが、毎日 5 回アラームを認識、無効化、またはリセットすることで応答したとします。最後に、アラームのしきい値がアラーム管理者によって月に 1 回更新される (トラックの燃料レベルが 10% ではなく 5% を下回った場合にアラーム) と仮定します。新しい燃料レベルの値が利用可能になると、トラックごとのアラームの状態は、しきい値が更新されたとき、またはフリートマネージャーがアラームに対処したときに再評価されます。

アクティブアラームの月額: 米国東部 1 リージョンで 0.10 USD/アラーム/月 * 500 件のアラーム = 50 USD

メッセージ評価の合計数 = 受信したデータポイントの数 + しきい値更新回数 + ユーザーアクションの数

月あたりのアラームごとの受信データポイント数 = 15 分でデータポイント 1 個 × 60 分/時 × 24 時間/日 × 30日/月 = 2,800

月あたりのアラームごとのしきい値更新回数 = 1

月あたりのアラームごとのユーザーアクション数 = 5 人のオペレーターアクション/日 * 30 日/月 = 150

月あたりのアラームごとのメッセージ評価の合計数 = 2,800 + 1 + 150 = 3,031

メッセージ評価の月額 = アラームあたり 3,031 件のメッセージ評価 * 500 件のアラーム * 15 USD / 米国東部 1 リージョンの MM 評価 = 22.73 USD

合計月額 = 50 USD (アクティブアラームの月額) + 22.73 USD (メッセージ評価の料金) = 月あたり 500 トラックごとに 72.73 USD

IoT Events の詳細
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