無党派の政治組織である婦人有権者集団 (LWV) は、1920 年以来、教育と提言を通じて米国の政府システムの向上を図り、公共政策に影響を及ぼすよう努めてきました。LWV の常勤職員は約 30 人で、ボランティア主導の会員は全米で 750 人を超えます。LWV 教育基金 (LWVEF) では VOTE411.org というウェブサイトを運営しており、無党派の選挙に関する情報を一般に公開しています。このサイトには、投票所、選挙日、および登録締め切り日などのトピックや、候補者や投票法案、不在者投票プロセス、および選挙プロセスのその他の要素に関する情報が載せられています。

VOTE411.org は選挙向けのウェブサイトであるため、連邦選挙が実施される年の数日間はトラフィック量が急増します。それ以外の期間では、VOTE411.org のトラフィック量は比較的低くなります。

以前のサイトの場合、サイトのトラフィック量の急増に対応するにはインフラストラクチャに高額で大幅な投資が必要でした。LWVEF では、2012 年の連邦選挙に対する計画を策定した際、トラフィック量の変動に柔軟に対応し、コスト効率が高く、信頼できるスケーラブルなホスティングソリューションに移行しようとしていました。選挙日には 50 万人に達するサイトの閲覧者に対応し、投票終了後はスケールダウンできるホスティングソリューションが必要でした。「クラウドに移行するという選択肢は明白でした。このサービスを別のホスティングプラットフォームで構築する必要があったなら、3~4 倍のコストがかかりました」と、LWVEF のシニアディレクター、Jeanette Senecal 氏は言います。

コスト、サポートオプション、スケールのしやすさ、および信頼性を評価した後、LWVEF ではアマゾン ウェブ サービスを選択することにしました。「AWS はまさに私たちが必要としていたもの、つまり、シームレスにスケールするホスティングソリューションでした」と、Senecal 氏は言います。

LWVEF のチームは、Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) を使用して、2 つのデータベースを構築しました。また、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) を使用して、地方有権者集団により作成された 1200 種類の投票者ガイドやその他のパンフレットを保存し、VOTE411.org を通じて共有しました。Amazon S3 にファイルを保存したことで、新しい Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンスでファイルを利用できると同時に、Drupal インターフェイスを通じてデータをアップロードできるようになりました。New Mill Media では、AWS Elastic Beanstalk で PHP 用ウェブアプリケーションをデプロイしました。また、Amazon EC2 を使用して需要に応じてスケールしています。

Leage of Women Voters Architecture Diagram

図 1. AWS での LWVEF ウェブサイトアーキテクチャ

New Mill Media では、Drupal を使ってウェブアプリケーションを構築し、それを Apache と PHP を実行する Linux サーバーにデプロイしました。データベースは、Amazon RDS で実装された MySQL でした。LWVEF では、Amazon CloudWatch を使用して、使用量をモニタリングしています。LWVEF のチームでは、使用量のピーク期間に、Apache JMeter を使用して可用性とロード時間を追跡しました。

2012 年 8 月、VOTE411.org は AWS によりリニューアルされました。9 月および 10 月中、サイトの閲覧者は 1 日あたり 5 万人でしたが、選挙前日の閲覧者は 30 万人、さらに選挙当日の閲覧者は 50 万人に上りました。大量のデータを扱うページのほとんどは 400 ミリ秒以内でロードされました。その他のページも 100 ミリ秒以内でロードされました。AWS により、8 月には 3 個だったサーバーインスタンスを、選挙日には 60 個に拡大して、使用量のピーク時の継続的な可用性が実現しました。

「AWS を使用することにより、従来の環境ではできなかったソリューションを作成できました。オンデマンドでインスタンスを作成して、データのクリーンアップとインポートを処理できるようになりました。別のホストを使用していたら、ソリューションをこれほど迅速に作成できなかったと思います」と、Senecal 氏は言います。

LWVEF では、AWS を使用することにより、サイトを迅速に立ち上げ、運営できるようになりました。また、開発を開始する前に一定のサーバー台数を発注するという必要はなくなりました。「必要に応じてスケールアップまたはスケールダウンできるため、開発者が事前に必要なサーバー台数を予測する必要はなくなりました。別の環境であれば開発期間にさらに数週間を要したと思います」と、Senecal 氏は言います。

LWVEF にとって、AWS は重要なパフォーマンスチューニングです。「Amazon EC2 インスタンスを使用して、ロードテストを実施しています。これにより、サイトをテストし、設定を調整して、再度テストすることが楽になりました。このサイトの立ち上げ後、サイトへの変更があった場合は追加のロードテストの実施が保証されています。AWS Elastic Beanstalk では、本番環境に一致した新しい環境を簡単に作成できます」と、Senecal 氏は言います。

チームでは、LWV の他のウェブサイトのホスティングにも AWS を使用することを検討しています。

ウェブホスティングに AWS クラウドを使用する方法の詳細については、http://aws.amazon.com/web-mobile-social/ をご覧ください。