はじめに
皆さんこんにちは、LINE 株式会社 テクニカルエバンジェリストの河本と申します。
AWS ではアプリケーション開発に必要な機能が全て備わっています。また、LINE ではメッセージングの機能以外にもWEBアプリケーションで柔軟に使えるフレームワーク (LINE Front-end Framework) が提供されており、非常にクイックに高いクオリティのアプリケーションを作成することが可能です。また LINE は AWS を活用したアプリケーション開発において、そのユーザーインターフェースを簡単に開発する機能をそなえています。
今回は LINE が開発者向けに提供しているテクノロジーも活用して、デジタル会員証アプリケーションを作ってみます。AWS と LINE のテクノロジーの組み合わせがもたらすメリットを是非感じてみてください。
ご注意
本記事で紹介する AWS サービスを起動する際には、料金がかかります。builders.flash メールメンバー特典の、クラウドレシピ向けクレジットコードプレゼントの入手をお勧めします。
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1. 全体のアーキテクチャ
2. 利用する AWS サービス
3. AWS Lambda function URLs について
AWS Lambda function URLs は、Lambda 関数のための専用 HTTP エンドポイントです。Lambda function URLs の作成と設定には、Lambda コンソールまたは Lambda API を使用します。Lambda function URLs を作成すると、一意の URL エンドポイントが Lambda により自動的に生成されます。
詳細は こちらの公式ドキュメント をご覧ください。
4. LINE 側セットアップ
ここからアプリケーション・サービス利用時のユーザーの体験をより良いものにできるよう、LINE でデジタル会員証をどのように実現するか試していきましょう。
4-1. Messaging API チャネルの作成
4-2. LINE ログインチャネルの作成
次に、デジタル会員証を表示できるよう、LINE ログインチャネルと LIFF を作成していきましょう。
4-3. リッチメニューの作成
5. AWS 側のセットアップ
アプリケーションを動かすプラットフォームとして AWS は非常にパワフルで高い信頼性をもちます。また、開発の各工程で必要な機能が全て備わっています。
今回、開発環境は AWS Cloud9 を使っていきます。そして AWS Cloud Development Kit (以下 AWS CDK)、または AWS Management Console を使って AWS のサービス構築をしていきます。
5-1. AWS Cloud9 の作成
AWS Cloud9 にアクセス して、作成を行います。
「Name」には「Digital membership card」と入力します。
他の設定はそのままで Step 1〜Step 3 まで進めます。
AWS CDK でサービスを構築する場合は、「5-2-1. AWS CDK」の手順をご覧ください。
AWS Management Console でサービスを構築する場合は、「5-2-2. AWS Management Console」の手順をご覧ください。

5-2. AWS のサービス構築
5-2-1. AWS CDK で構築する
5-2-2. AWS Management Console で構築する
GitHub からソースコードを取得し、必要なファイルを準備し、AWS Management Console で AWS のサービスを構築していきます。 ここから先は AWS Cloud9 上で作業を行います。Terminal でコマンドを実行します。
git clone https://github.com/liner-takashi-kawamoto/LINE-Digital-MembersCard-on-AWS.git
cd LINE-Digital-MembersCard-on-AWS/line-api-use-case-MembersCard/backend
注意 :
今回使用するコードはハンズオン用を想定しており非常にシンプルな内容になっています。本番環境で利用する場合は適宜、必要なコードを追加・修正してください。
AWS Lambda へアップロードするファイル作成
次に Backend である AWS Lambda へアップロードするファイルを作成します。Terminal で以下のコマンドを実行します。
続きの手順
6. アプリの動作確認
リッチメニューから簡単にデジタル会員証を起動でき、ログインレスでも LINE の ID 管理の機構を活用してユーザーを識別することができます。。
また、各ユーザーにポイントの付与など様々なサービスを提供することもできます。もちろんアプリケーションのダウンロードは不要です。
7. リソース削除
ハンズオン後は必ずリソース削除を行っておきましょう。 AWS CDK でサービスの構築を行った場合は、「7-1. AWS CDK で作成したものを削除」をご覧ください。 AWS Management Console でサービスの構築を行った場合は、「7-2. AWS Management Consoleで作成したものを削除」をご覧ください。
8. まとめ
バックエンドの API に Lambda function URLs を利用することで、構成を簡単に作成かつシンプルにすることができました。
アプリケーションの開発〜デプロイに至るまで AWS の充実した機能によるパワフルなサポートも感じていただけたのではないでしょうか。
また、LINE が提供しているテクノロジーにより本来、紙やカードで運用されていた会員証をデジタルの世界で簡単に実現することができました。
LINE は国内の多くの方がダウンロード済みのアプリです。そのため今回のハンズオンで作成したような LINE 上で展開するアプリケーションは、アプリのダウンロードがほぼ不要で、かつログインは LINE で簡単にできる。ユーザーにとって、すぐにサービスが受けられる状態を作り出すことができます。
そんな強力なテクノロジーの組み合わせで、優れたユーザー体験を実現できるアプリケーションをこれから皆さまが生み出されるのを楽しみにしております。
9. 参考情報
【LINE Developers サイト】
LINE では、外部の企業や開発者に向けて、LINE のサービスとの連携が可能になる API を提供しています。LINE Developers サイトでは、そうした LINE API の仕様や、開発手順を解説したドキュメントを開発者向けに提供しています。
【LINE API Use Case サイト】
LINE API を活用したデモアプリやユースケースを紹介しています。 「自社の予約サービスを LINE 公式アカウント上で提供したい」 「自社アプリをユーザーがインストールする手間を省きたい」 「自社サービスのユーザーとのコミュニケーションチャネルとして LINE を使用したい」 など、LINE プラットフォームを通じて、日常の様々な課題解決に役立つサイトを目指しています。こちらのサイトではユースケースの紹介とともに、実際にユースケースを体験できるデモアプリ、そしてサンプルコード (OSS) も用意していますので是非ご活用ください。
【TECHNICAL CASE (LINE x AWS 技術事例ピックアップ)】
筆者プロフィール
河本 貴史
LINE株式会社 テクニカルエバンジェリスト / Solution Architect
JAWS DAYS 2019 スピーカー、JAWS DAYS 2021 サポーター。JAWS-UG 金沢支部、JAWS-UG 初心者支部、Amplify Japan User Group のオーガナイザーの方々と一緒にイベントを開催したりしています。

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