Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/4/27週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。ゴールデンウィークのために今回は木曜日の発行です。
最近、PCの録音環境を改善するためにオーディオインターフェースを買おうと思いたって、色々調べていました。たくさんの製品があるのですね。知識が全然無いので「XLRとは」みたいなところからの学習だったのですが、予算や機能から自分の買いたい製品候補を調べていくのは結構楽しかったです。他の物を買う場合もそうですが、買うまでの調査をしている時間が一番楽しいような気がします:)オーディオインターフェースは今品薄らしくてなかなか入手できなかったのですが、最近ようやく購入できたので、どれぐらい改善するのか試してみようと思っています。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2020年4月27日週の主要なアップデート
- 4/27(月)
- 新しい AWS 欧州 (ミラノ) リージョンを発表
新しく欧州 (ミラノ) リージョンが利用可能になりました。欧州で6番目のリージョンです。3つのAZで構成されており、この発表によってAWSのリージョンは計24、AZは合計76になりました。詳細はこちらのBlogをご覧ください。 - AWS Glue がサーバーレスストリーミング ETL のサポートを開始
AWSのETLサービスであるGlueでストリーミングETLがサポートされました。ソースとしてAmazon Kinesis Data StreamやApache Kafkaをサポートし、それを Apache Spark Structured Streamingでストリーミング処理する基盤を提供します。Glueの適用範囲がぐっと広がりますね。例えばこちらのBlog記事ではRasberry PIから上がってくるデータをAWS IoT Core=>Kinesis=>Glue Streaming Jobという流れで処理をする例が開設されています。
- 新しい AWS 欧州 (ミラノ) リージョンを発表
- 4/28(火)
- Kernel Live Patching is now available in Preview for Amazon Linux 2
Amazon Linux 2で、カーネルライブパッチがPreviewとして利用可能になりました。ライブパッチは、カーネルをリブートせずにパッチを適用する機能です。主にセキュリティフィックス等、緊急性の高いパッチを提供する事等での利用が想定されています。現状はPreviewですので本番用途に利用することはできませんし、同一のカーネルにずっとライブパッチが提供されるわけではないので、いずれはリブートによるカーネル入れ替えが必要になります。注意点は他にもありますので、ぜひドキュメントを参照した上でご利用ください。
- Kernel Live Patching is now available in Preview for Amazon Linux 2
- 4/29(水)
- Amazon EBS では、同時スナップショットコピーの制限が、送信先リージョンごとに 20 個のスナップショットに増加
EBSスナップショットを別リージョンにコピーする機能が改善され、AWSアカウントごとに1つの送信先リージョンに最大20個の同時にコピーできるようになりました(これまでは5個でした)。すでにGovCloud (米国) と中国を除く全てのリージョンで利用可能になっています。 - Amazon SES が、SMTP エンドポイントに対して VPC エンドポイントをサポート
Eメール送信サービスであるAmazon Simple Email Service (SES) がAWS PrivateLinkに対応しました。これによりインターネットゲートウェイを持たないVPCからSMTPエンドポイントに通信が可能になり、SESを利用したメール送信が可能になります。
- Amazon EBS では、同時スナップショットコピーの制限が、送信先リージョンごとに 20 個のスナップショットに増加
- 4/30(木)
- Amazon Connect decreases telephony pricing
クラウド型コールセンターサービスのAmazon Connectで電話料金の値下げが発表されました。値下げの内容はリージョンごとに異なりますが、東京リージョンの場合、日本国内への電話発信の費用が16%値下げされています。詳細は料金ページを確認してください。 - Amazon EventBridge schema registry is now generally available
これまでPreview公開だったAmazon EventBridge schema registryが一般利用開始(GA)になりました。EventBridgeは、独自アプリとAWSサービスを接続するためのイベントバスサービスで、EventBridge schema registryはそのイベントであつかうデータのスキーマ情報を登録し、検索を可能にするサービスです。2つの開発チームがEventBridgeを経由して通信する方法を解説したBlog記事が公開されていますので、ご興味がある方はぜひ読んでみてください。 - Amazon EKS now supports Kubernetes version 1.16
Kubernetes (k8s) のマネージドサービスであるAmazon Elastic Kubernetes Service (EKS) がKubernetes 1.16をサポートしました。ボリュームリサイズや、Windows GMSAサポート等、数々の新機能が提供される一方で削除されたAPIもありますので、移行の際にはこちらの資料等をご確認ください。また、同時にEKSでのKubernetes 1.13は2020/6/30でサポート終了になる事が発表されていますので、現在1.13をご利用中の方はお早めにアップグレードをご検討ください。
- Amazon Connect decreases telephony pricing
- 5/1(金)
- ECR now supports Manifest Lists for multi-architecture images
AWSのコンテナレジストリサービスであるAmazon Elastic Container Registry (ECR)でmanifest listがサポートされました。これはレジストリに登録する際、CPUアーキテクチャやOSが異なる複数イメージを登録しておくと、Pullされる際には適切なイメージが利用される(例えばARMアーキテクチャの場合、ARM用イメージがPullされる)という環境を実現するためのものです。manifest listとしては、OCIのImage Indexと、Dokecr Image Manifest Version 2がサポートされています。詳細を解説したBlog記事が出ていますので、ぜひご覧ください。 - Amazon CodeGuru Reviewer launches new, more cost-effective pricing model
プログラミングコードのレビューを自動化するAmazon CodeGuruで、ReviewerのCode Scan利用時により安価に利用可能になる料金体系の変更が発表されました。例えばあるファイルがあり、その後にファイルを一部更新した場合、いままでは最初のバージョンの内容+更新されたファイルの内容全体を合計したサイズにスキャン料金が発生していましたが、今回の発表で、更新部分についてはその差分だけの料金で利用可能になりました。
- ECR now supports Manifest Lists for multi-architecture images
前号で紹介したアフリカ(ケープタウン)リージョンに引き続き、今週も新しいリージョン(ミラノ)オープンの発表がありましたね。AWSの歴史の中でも2週連続で新リージョンが開設されたというのは初めてのことではないかと思います。この後もスペインやジャカルタでの新リージョン、また2021年には大阪ローカルリージョンのフルリージョン化が予定されています。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)