Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2025/1/20週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。
過去にもご紹介したAWS re:Invent Recap – インダストリー編がいよいよ今週開催です。
お見逃しないよう是非ご活用ください!
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2025年1月20日週の主要なアップデート
- 1/20(月)
- アップデートはありませんでした
- 1/21(火)
- Amazon EventBridge announces direct delivery to cross-account targets
Amazon EventBridge イベントバスが別アカウントのAWSサービスにイベントを直接配信できるようになりました。Amazon EventBridge イベントバスはサーバレスのイベントブローカーで、任意のアプリケーション、SaaSアプリケーション、AWSサービス間でイベントをルーティングしイベント駆動アプリケーションを作成できます。これまで、別アカウントのサービスを呼び出すにはLambda関数などを使って構築する必要がありましたが、今回のアップデートでこれらが不要になります。この機能は全ての商用AWSリージョンでご利用できます。詳細についてはブログ、もしくはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Corretto January 2025 quarterly updates
Amazon Corretto 長期サポート(LTS)バージョンと機能リリース(FR)バージョンの四半期ごとのセキュリティアップデートとクリティカルアップデートが発表されました。Amazon CorrettoはOpenJDKの無償のマルチプラットフォーム対応ディストリビューションです。最新のバージョンのCorretto 23.0.2、21.0.6、17.0.14、11.0.26、8u442はホームページ経由、もしくはCorretto AptまたはYumリポジトリから利用できます。
- Amazon Neptune now supports open-source GraphRAG toolkit
オープンソースのGraphRag Toolkitが公開されました。このToolkitはデータソース、グラフストア、ベクターストアを設定することで、グラフストアにベクトル埋め込みが自動的に生成され、選択したグラフストア内のエンティティとその関係のグラフ表現を保存してくれるものです。グラフストアとしてAmazon Neptune DatabaseまたはNeptune Analytics、ベクターストアとしてAmazon OpenSearch Serverlessを選択できます。詳細についてはGithubにあるユーザーガイドをご確認ください。
- Amazon EventBridge announces direct delivery to cross-account targets
- 1/22(水)
- CloudWatch provides execution plan capture for Aurora PostgreSQL
Amazon CloudWatch Database InsightsがAurora PostgreSQL インスタンスで実行されている上位SQLクエリの実行計画を収集し、保管できるようになりました。この機能によりパフォーマンス低下等の原因を実行計画をもとに特定することが可能になります。この機能はCloudWatch Database InsightsのAdvancedモードでのみ使用できます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Redshift announces support for History Mode for zero-ETL integrations
Amazon Redshift ゼロ ETL 統合に history(履歴) モードが追加されました。この機能によりコードを記述することなく、データベースの履歴データに基づいたデータモデリング手法の一つであるType 2 Slowly Changing Dimension (SCD 2)テーブルを作成できます。この機能によりAmazon DynamoDB、Amazon RDS for MySQL、Amazon Aurora MySQL、そして Amazon Aurora PostgreSQLのデータソースと重複したコピーを保持せずに、データ変更履歴を保存できるため、ストレージと運用の手間を削減しながら履歴データを扱えます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- AWS Client VPN announces support for concurrent VPN connections
AWS Client VPNが複数VPNへの同時接続をサポートしました。これまでは一度に1つのVPNプロファイルにしか接続できなかっため、別のネットワークに接続したい場合、その都度切断と別プロファイルでの再接続が必要でした。今回のアップデートのより切り替えなしで複数のVPNプロファイルへの接続が可能になります。この機能はAWSが提供するClient VPN クライアント version 5.0以降で利用できます。ダウンロード手順はこちらをご確認ください。
- CloudWatch provides execution plan capture for Aurora PostgreSQL
- 1/23(木)
- Luma AI’s Ray2 visual AI model now available in Amazon Bedrock
Amazon BedrockでLuma AIの新しいビデオ生成人工知能基盤モデル(FM)であるRay2を利用可能になりました。Luma Ray2は、滑らかで自然な動きでリアルなビジュアルを作成できる大規模なビデオ生成モデルで、自然言語プロンプトをもとに540pおよび720pの解像度で5秒および9秒のビデオ生成をサポートしています。例えばコンセプトを視覚化、ビデオモックアップの作成などの場面で活用いただけます。Ray2はオレゴンリージョンで利用可能で、Luma AIのフルマネージドモデルの提供は現時点でAWSが最初で唯一です、ぜひお試しください!また、詳細はブログやドキュメントをご確認ください。
- Amazon CloudWatch allows alarming on data up to 7 days old
Amazon CloudWatchのメトリクスデータ評価期間が24時間から7日間に延長されました。これにより複数日のデータを評価してアラームを出すなど、実行時間の長いプロセス、実行頻度の低いプロセスの監視がよりしやすくなります。この機能はGovCloud(米国)リージョンを含む全てのAWSリージョンで利用可能です。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Bedrock Flows announces preview of multi-turn conversation support
Amazon Bedrock Flowsは基盤モデル(FM)、プロンプト、Amazon Bedrock Agents、Amazon Bedrock knowledge base、Amazon Bedrock Guardrails、その他の AWS サービスを繋げAIワークフローを構築することができるサービスです。今回、Amazon Bedrock Flowsのマルチターン会話サポートがプレビュー発表されました。この機能ではエージェントがアクションを正常に完了するために必要な前提情報が揃っていない時に、エージェントノードはフローの実行を一時停止し、ユーザー固有の情報を要求します。ユーザーの応答に基づいてフローの動作を適応させることができるため、よりインタラクティブでコンテキストに応じた体験が可能になります。この機能はAmazon Bedrock Flowsが利用できる全てのリージョンで利用可能です。詳細はブログとドキュメントをご確認ください。
- Luma AI’s Ray2 visual AI model now available in Amazon Bedrock
- 1/24(金)
- Amazon EC2 I7ie instances now available in AWS Europe (Frankfurt, London), and Asia Pacific (Tokyo) regions
Amazon EC2 i7Ie インスタンスが新たに東京、フランクフルト、ロンドンの3つのリージョンで利用可能になりました。I7ie は高密度ストレージ最適化インスタンスで、大規模なデータセットにアクセスする際に、非常に低いレイテンシーで、高いランダム読み取り/書き込み性能が必要なワークロードに最適です。最大 120 TB のローカル NVMe ストレージを提供し、前世代のI3en インスタンスと比較して最大 2 倍の vCPU とメモリを提供します。詳細については製品ページをご確認ください。
- Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Database now supports PostgreSQL 16.6
Amazon Aurora PostgreSQL Limitless DatabaseがPostgreSQL version 16.6をサポートしました。Aurora PostgreSQL Limitless Databaseはリレーショナルデータベースをワークロード増減に合わせて簡単にスケーリングできるサービスで、現在東京を含む10のリージョンで利用可能です。今回のアップデートにはPostgreSQL コミュニティによる製品改善、バグ修正のほかbtree_ginのサポートやAurora Limitless 固有の改善が含まれています。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Bedrock now offers multimodal support for Cohere Embed 3 Multilingual and Embed 3 English
Amazon BedrockでCohere Embed 3 MultilingualとCohere Embed 3 Englishのマルチモーダルサポートが提供されました。Cohereによると、Embed 3はテキストと画像の両方の検索機能をサポートし、100以上の言語(Embed 3 Multial言語)に対応しているため、グローバルアプリケーションに最適です。さまざまなデータセットを処理して解釈できるので、複雑なレポート、製品カタログ、設計ファイルなど様々なユースケースで効率向上に繋がります。マルチモーダルサポートのCohere Embed 3は東京を含む12のリージョンで利用可能です。
- Amazon EC2 I7ie instances now available in AWS Europe (Frankfurt, London), and Asia Pacific (Tokyo) regions
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 根本 裕規