Amazon Web Services ブログ

AWS Weekly Roundup: Omdia の表彰、Amazon Bedrock RAG の評価、国際女性デーのイベントなど (2025 年 3 月 24 日)

2025 年 3 月の国際女性デー (IWD) を祝うにあたり、私は 3 月 17 日週末、深圳で「Women in Tech」ユーザーグループのミートアップに参加する機会に恵まれました。さまざまな業界から 100 人以上のテクノロジー分野で活躍している女性が集まり、女性の視点から AI 倫理について議論しているのを見て、感銘を受けました。私たちは一緒に、AI システムにおけるジェンダーバイアスの軽減や、モデルトレーニングデータにおける多様な視点の促進などの戦略を検討しました。AWS Cloud Lab では、参加者は、Amazon Bedrock大規模言語モデル (LLM) を使用してバラの花の動画を生成しました。これは、このミートアップで最も人気があったアクティビティでした。

これらの集まりは、AI テクノロジーの探求と開発における女性の関与を促進し、生成 AI 時代がジェンダーバイアスなしで発展するようサポートするための私たちの取り組みにとって非常に重要です。イベント全体を通して示された協力的な精神と技術的な探究心は、多様性に富んだチームがインクルーシブかつ効果的なソリューションを真に構築していることのさらなる証左です。

活発なコミュニティのエンゲージメントといえば、私は、今週末に開催された Kubernetes Community Day (KCD) Beijing 2025 で発表する機会もいただきました。コンテナテクノロジーへの熱意Omdia Universe: Cloud Container Management & Services 2024-25 レポートは目を見張るものがあり、約 300 人のデベロッパーが集まり、経験やベストプラクティスを共有しました。Amazon Web Services (AWS)DoEKS プロジェクトをご紹介した私の基調講演において、私は、オーディエンスのマネージド Kubernetes サービスへの関心の深さに驚きました。オーディエンスの質問によって、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS)Amazon Elastic Container Service (Amazon ECS) などのサービスが、ミッションクリティカルなアプリケーションを構築する中国のデベロッパーの間でどれほど広く採用されているのかが明らかとなりました。このコミュニティの強い関心は、Omdia Universe: Cloud Container Management & Services 2024–25 レポートの調査結果と完全に一致しています。パブリッククラウドでホストされているコンテナ管理ソリューションのこの包括的な評価において、AWS はリーダーとして認められました。このレポートでは特に、AWS が「クラウド、エッジ、オンプレミス環境全体で Kubernetes または独自のコンテナ管理サービスを使用するための極めて幅広いオプション」を提供していることが強調されています。 当社の包括的なコンテナポートフォリオの詳細や、ビルダーがスケーラブルで信頼性の高いコンテナ化されたアプリケーションをデプロイするのを当社がどのようにサポートしているのかの詳細については、AWS のオファリングに関する詳細なレポートをお読みください。

3 月 17 日週のリリース

インスピレーションに満ちたコミュニティイベントに加えて、私が注目した AWS のリリースをいくつかご紹介します。

Amazon Q Business ブラウザ拡張機能がアップグレードAmazon Q Business ブラウザ拡張機能に、ブラウザベースのタスクを効率化するように設計された大幅な機能強化が導入されました。ユーザーは、ウェブコンテンツとともに会社のインデックス化された知識にアクセスできるほか、ブラウザ内での PDF の直接サポート、画像ファイルの添付機能、会話のコンテキストから無関係な添付ファイルを削除するコントロールを使用できます。拡張されたコンテキストウィンドウでは、より大きなウェブページとより詳細なプロンプトを表示でき、より役立つ応答を得ることができます。高度なニーズに対応するため、この拡張機能は、アクションと Amazon Q Apps へのアクセスを備えた完全な Amazon Q Business ウェブエクスペリエンスへのシームレスな移行を提供します。この発表の詳細については、ドキュメントの「Enhancing web browsing with Amazon Q Business」をご覧ください。同記事では、詳細なセットアップ手順と機能の説明が記載されています。

Amazon Bedrock RAG 評価の一般提供を開始 – LLM-as-a-Judge の手法を通じて、Bedrock のナレッジベースとカスタム検索拡張生成 (RAG) システムの両方の包括的な評価を提供します。このサービスは、関連性、正確性、ハルシネーション検出のメトリクスを使用して検索の質とエンドツーエンドの生成を評価します。また、新たに追加されたカスタム RAG パイプライン評価のサポートにより、独自の入力-出力ペアと取得したコンテキストを評価ジョブで直接使用できるほか、新しい引用精度メトリクスと Amazon Bedrock のガードレールの統合により、より柔軟な RAG システム最適化が可能になります。詳細については、ドキュメントの「Amazon Bedrock の評価」ページと「What is Amazon Bedrock?」にアクセスしてください。

Amazon Nova が Converse API のツール選択オプションを拡張Amazon Nova を強化し、Converse APIツール選択機能を拡張しました。これにより、デベロッパーは、高度な AI アプリケーションをより柔軟に構築できます。この更新により、モデルはツールを使用するタイミングを決定し、ユーザーのリクエストをより効果的に満たすことができます。詳細については、ツール選択オプションの拡張に関するお知らせをご覧ください。

Amazon Bedrock のガードレールが責任ある AI のためのポリシーベースの強制適用を追加 – ビルダーは、Amazon Bedrock のガードレールの新しい AWS Identity and Access Management (IAM) ポリシーベースの強制適用機能を使用して、責任ある AI ポリシーを大規模に強制適用できるようになりました。この機能は、すべてのモデル推論呼び出しが組織の AI 安全基準に準拠するよう、bedrock:GuardrailIdentifier 条件キーを使用して IAM ポリシーを通じて必要なガードレールを指定するのに役立ちます。チームが Amazon Bedrock の呼び出しまたは Converse API コールを実行すると、必須のガードレールが含まれていない場合、リクエストは自動的に拒否され、望ましくないコンテンツ、機密情報の漏えい、モデルのハルシネーションに対する一貫した保護が提供されます。責任ある AI のためのポリシーベースの強制適用に関するお知らせの詳細については、技術ドキュメントの「Set up permissions to use Guaidrails for content filtering」と、Amazon Bedrock のガードレールの製品ページをご覧ください。

次世代の Amazon Connect がリリース – 顧客関係を強化し、ビジネス成果を改善するよう設計された、AI を活用したインタラクションを特徴とする次世代の Amazon Connect をリリースしました。このメジャーアップデートにより、強化されたエージェントエクスペリエンス、顧客とのよりスマートなやり取り、運用に関するより深いインサイトが、あらゆる規模のコンタクトセンターにもたらされます。詳細については、AWS コンタクトセンターブログの新しいリリースに関する記事をご覧ください。

Amazon Redshift Serverless が Current リリーストラックと Trailing リリーストラックを導入Amazon Redshift Serverless は、ユーザーが更新の頻度をより細かく制御できるように、2 つのリリーストラックの提供を開始しました。Current トラックでは最新の機能とセキュリティ更新を含む最新の認証済みリリースが提供される一方で、Trailing トラックでは以前の認証済みリリースのままとなります。このデュアルトラックアプローチにより、組織は、新しいリリースを本番環境全体で実装する前に、選択したワークグループで検証できます。ユーザーは Amazon Redshift コンソールを通じてトラックを簡単に切り替えることができるため、ミッションクリティカルなワークロードの革新性と安定性のバランスを柔軟に調整できます。この機能は、Amazon Redshift Serverless が提供されているすべての AWS リージョンでご利用いただけます。Amazon Redshift Serverless の Current トラックと Trailing トラックの詳細については、「Tracks for Amazon Redshift provisioned clusters and serverless workgroups」をご覧ください。

AWS WAF が URI フラグメントフィールドのマッチングのサポートを開始AWS WAF は、URI フラグメントフィールドのマッチングを含むように機能を拡張しました。これにより、セキュリティチームは、URL のフラグメント部分を検査してマッチングするルールを作成できるようになりました。この機能強化により、URI フラグメントを使用してページ内の特定のセクションを識別するウェブアプリケーションのために、より正確なセキュリティコントロールが可能になります。セキュリティプロフェッショナルは、機密性の高いページ要素へのアクセスの制限、疑わしいナビゲーションパターンの検出、自動化された攻撃に特徴的なフラグメント使用パターンの分析によるボット緩和の強化など、よりターゲットを絞った保護を実装できるようになりました。この機能は、AWS WAF がサポートされているすべての AWS リージョンでご利用いただけます。マッチングのための URI フィールドの詳細については、「AWS WAF デベロッパーガイド」にアクセスしてください。

AWS のお知らせの詳細なリストについては、「AWS の最新情報」をご覧ください。

AWS のその他のニュース

その他の興味深いプロジェクトやブログ記事をいくつかご紹介します。

AWS Gen AI Loft で生成 AI スキルを強化 – AWS は 2025 年に、デベロッパーやスタートアップのためにトレーニングとネットワーキングを提供する 10 を超えるグローバルハブを設立しました。そこでは、最新の AI テクノロジーを実用的かつ実践的に体験できます。これらの改良されたスペースは、プロンプトエンジニアリング、基盤モデル (FM) の選択、本番環境での AI の実装に関するワークショップに参加できる専用ゾーンを特徴としています。サンフランシスコ、ニューヨーク、東京、または AWS Gen AI Loft がある他の主要なテクノロジーハブのお近くにいる場合は、ぜひお立ち寄りいただき、これらの無料リソースにアクセスして、生成 AI 開発スキルの強化を加速してください。AWS Gen AI Loft のすべての場所とイベントをご覧ください。また、詳細については、「5 ways to build your AI skills on AWS Gen AI Loft」をお読みください。

数十億回の非同期呼び出しに対応する AWS Lambda のアーキテクチャ – 技術に関する最近の記事では、AWS Lambda が高度なエンジニアリング手法を通じて大規模な処理に対応する方法が明らかにされています。Lambda の非同期呼び出しパスは、複数のキューイング戦略、インテリジェントパーティショニングのための一貫性のあるハッシュ、ノイジーネイバーの影響を最小限に抑えるためのシャッフルシャーディング手法を採用しています。システムは、主要なオブザーバビリティメトリクス (AsyncEventReceived、AsyncEventAge、および AsyncEventDropped) に依拠して、最適なパフォーマンスを維持しています。これらのアーキテクチャに関する決定により、Lambda は、信頼性の高いスケーラビリティとパフォーマンスの分離を実現しながら、150 万のアクティブな顧客にわたる 1 か月あたり数十兆回の呼び出しを処理しています。詳細については、AWS コンピューティングブログの「Handling billions of invocations – best practices from AWS Lambda」をお読みください。

AWS は、すべてのリージョンと料金モデルで、ハイメモリ U7i インスタンスの料金を 11% 超引き下げる予定です。この値下げは、u7i-12tb.224xlarge、u7in-16tb.224xlarge、u7in-24tb.224xlarge、u7in-32tb.224xlarge の 4 つのインスタンスに適用されます。共有、専用、ホストのテナンシーオプションをカバーする新しいオンデマンド料金は、2025 年 3 月 1 日まで遡って適用されます。Savings Plan の新規購入の場合、料金は即時有効になります。

AWS ビルダー ID を作成し、エイリアスを予約する – ビルダー ID はユニバーサルログイン認証情報です。これにより、ユーザーは、AWS マネジメントコンソールだけでなく、600 を超える無料トレーニングコース、コミュニティ機能、Amazon Q Developer などのデベロッパーツールを含む AWS のツールやリソースにアクセスできます。

community.aws より
community.aws からの私のお気に入りの記事をいくつかご紹介します。

Model Context Protocol (MCP): Why it matters! – 最近導入された Model Context Protocol (MCP) は、AI アプリケーションが一貫したプロンプトとツールを使用して複数の FM と通信するための標準化された方法を生み出します。

Build Serverless GenAI Apps Faster with Amazon Q Developer CLI Agent – Amazon Q Developer CLI エージェントが、数日ではなく数分で完全なサーバーレス生成 AI アプリケーションを構築することで、クラウド開発に革命をもたらす方法をご覧ください。

Automating Code Reviews with Amazon Q and GitHub Actions – 新しいデベロッパー向けチュートリアルでは、Amazon Q Developer を GitHub Actions と統合して、プルリクエストを自動的に分析し、AI を活用したコードフィードバックを提供する方法を説明します。

DeepSeek on AWS – 新しい技術ガイドでは、DeepSeek の強力なオープンソース AI モデルを AWS インフラストラクチャにデプロイする方法を説明します。このチュートリアルは、Amazon SageMakerAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) インスタンスと GPU を使用するか、または Amazon Bedrock との統合を通じて、これらの最先端のモデルをセットアップするためのステップバイステップの手順を提供します。このガイドは、最適化の手法、サンプルアプリケーション、パフォーマンスとコスト効率のバランスを取ることについてのベストプラクティスをカバーします。

今後の AWS イベント
カレンダーを確認して、近日開催予定の AWS イベントにサインアップしましょう。

Empowering Futures – Women Leading the Way in Tech and Non-Tech Careers – プロフェッショナルなつながりを広げたい方、AWS クラウドについて学びたい方、インスピレーションあふれる講演者から知恵を学びたい方など、このイベントにはあらゆる方に有益です。これは、シアトル地域のすべての方にご参加いただける、2025 年 3 月 27 日開催の無料の公開イベントです。

AWS at KubeCon + CloudNativeCon London 2025 – 4 月 1 日~4 月 4 日に開催される KubeCon London の Excel ブース S300 で、Kubernetes の運用を簡素化し、コストとパフォーマンスを最適化するとともに、人工学習と機械学習 (AI/ML) の力を活用して、スケーラブルなプラットフォーム戦略を構築するのに役立つライブ製品デモをご覧ください。

3 月 24 日週のニュースは以上です。3 月 31 日週に再びアクセスして、新たな Weekly Roundup をぜひお読みください!

Betty

この記事は、Weekly Roundup シリーズの一部です。毎週、AWS からの興味深いニュースや発表を簡単にまとめてお知らせします!


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