Amazon Web Services ブログ
週刊生成AI with AWS – 2024/11/4週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
Amazon Bedrockでサービス利用上限(制限)に当たってしまいサービスが利用できないというご相談をいただきます。そういった場合に参考にして頂けるブログ記事を公開していますので、該当する方はぜひご確認ください。モデルアクセスの設定方法と、サービス利用上限引き上げのリクエスト方法を解説しています。
年末が近づいてくると、いよいよAWS re:Inventの季節という感じがします。毎年たくさんのサービスアップデートが発表されますが、毎年恒例の「新サービス・新機能の全てを1時間でサクッとお伝えするWebinar」を今年も開催します。12月6日(金)の12:00-13:00ですので、ぜひご参加ください。生成AIも、それ以外も、たくさんのアップデートをギュッと凝縮してお伝えします。
「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」のお申し込みも引き続き募集しています。11月22日が締め切りになりますので、検討されている方はお早めに意思表明をお願いします。
それでは、11 月 4 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社コーテッグ様、生成AIによるAI-OCR機能で診察券読み取り業務を効率化し月間7,500時間の削減に成功
株式会社コーテッグ様は医療機関向けに予約・受付をスムーズにするサービス「ソトマチ」を開発・展開しています。ソトマチには診察券を読み取ってカルテを特定する機能がありますが、読み取り精度や精度向上のために労力がかかるといった課題がありました。この課題を解決するために、Amazon Bedrockで稼働するAnthropic社のClaude 3.5をはじめとするマルチモーダルモデルの活用を考えました。それによって医療機関ごとに異なるデザインの診察券に向けた調整が不要になり、読み取り精度が向上したことで30%の精度向上を実現、250の医療機関の合計で月間7,500時間の効率化を実現しています。 - ブログ記事「階層化された認可による Amazon Bedrock エージェントのデータプライバシー強化」を公開
生成AIを活用してアプリケーションの能力を拡張するメリットは広く認知されつつありますが、同時に生成AIを組み込むことによって従来は存在しなかった考慮ポイントが発生するケースもあります。このブログ記事では、新たな考慮事項の一例としてデータ保護を取り上げ、Amazon Bedrock Agentsによる複数ステップの処理を実行する場合の対処例をご紹介しています。 - ブログ記事「Amazon Bedrock と AWS Amplify を使った生成 AI トラベルアシスタントアプリの作成」を公開
この記事は、生成AIを活用したアシスタントアプリの開発方法について解説しています。お題は「旅行をアシストするアプリ」で、人気の観光地や隠れた名所をレコメンドすることでより良い旅行体験を提供することです。アプリケーションの構築にはAWS Amplifyを活用したインフラの自動設定と、Amazon Bedrockによる基盤モデル利用を組み合わせています。サンプルコードも付いていますので、生成AIアプリの作り方を知りたい方にもおすすめです。 - ブログ記事「責任ある AI のベストプラクティス: 責任ある信頼できる AI システムの促進」を公開
ISO 42001は組織内でAIシステムを管理するためのガイドラインを提供するマネジメントシステム規格です。このブログ記事ではその公開をお知らせするとともに、AWSがその策定に積極的に協力してきたことと、今後も国際規格の策定に貢献することをお知らせするものです。 - ブログ記事「AWS Skill Builder で、生成 AI に関しての知識を身につけてみませんか?」を公開
ビジネス課題の解決手法として生成AIを活用することを考えるためには、生成AIに対してある程度の知識を持っていることが必要になります。AWSではAWS Skill Builderというクラウドについて学習するコンテンツをご用意していますが、今回AWS Skill Builderの一環として提供されるAWS Cloud Questで生成AIに関するトピックが日本語化され、学習がやりやすくなりました。AWS Cloud Questはロールプレイングゲームのようなスタイルで、ストーリーに沿って出題される課題を解決することを通じてスキル学習を進めるコンテンツで、実際のAWSアカウントを操作しながら実践的な知識を身につけることができるようになっていますので、ぜひ一度おためしください。 - ブログ記事「Amazon Bedrock における Anthropic の Claude 3 Haiku モデルのファインチューニングの一般提供を開始」を公開
先日発表したAmazon BedrockのAnthropic Claude 3 Haikuがファインチューニングに対応しました、というお知らせに関するブログ記事の日本語版を公開しました。 - ブログ記事「Amazon Bedrock のモデルアクセスの有効化や制限値の引き上げができない時の対応方法」を公開
冒頭でも触れましたが、Amazon Bedrockでモデルアクセスの有効化・推論回数の上限を変更できない際の対応方法をまとめたブログ記事を公開しています。
- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社コーテッグ様、生成AIによるAI-OCR機能で診察券読み取り業務を効率化し月間7,500時間の削減に成功
サービスアップデート
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- Amazon Q Businessで利用開始を簡素化するWebエクスペリエンスを提供開始
Amazon Q Businessにおいて、企業内データのインデックス化が完了する前の段階でもユーザに対してWebアプリケーションを提供できるようになりました。ローカルのファイルに対する処理や、一般的な知識に関するユーザへのアシストをすぐに開始できるようになるのがポイントで、これまでよりも素早くAmazon Q Businessを使い始めることができます。 - AWS Clean Rooms MLがセキュアな独自モデルの学習と推論をサポート
AWS Clean Rooms MLでプライバシーが確保されたカスタムモデルの学習と、それによる推論に対応しました。この機能を利用すると、独自モデルのためのトレーニングデータや独自のモデル自体を共有することなく、独自モデルによる推測結果を共有することができます。つまり、機密情報はプライベートでセキュアな状態を保ったまま、モデルによる予測結果だけを利用したコラボレーションが可能になります。 - Amazon Bedrock Prompt Managementが一般利用開始に
Amazon Bedrockのプロンプトマネジメント機能が一般利用開始になりました。この機能ではAWSアカウントごとに保存されたプロンプトを簡単に実行したり、BedrockのConverse/InvokeModel APIでプロンプト識別子を利用して保存されたプロンプトを利用できます。また保存されたプロンプトについてバージョン毎の差分を検出することも可能です。詳細についてはブログとドキュメントをご覧ください。 - Amazon BedrockでAnthropic Claude 3.5 Haikuがご利用可能に
Anthropic社が公開したClaude 3.5 HaikuがAmazon Bedrockでご利用頂けるようになりました。このモデルは素早い応答時間が期待できること、推論機能が改良されていることがポイントとされています。また、ベンチマークではClaude 3で最も大きいOpusを超える性能を発揮しているとのことです。Claude 3.5 Haikuは現時点ではバージニアとオレゴンのリージョンでご利用頂けます。ブログ記事もどうぞ。 - Amazon Bedrockが欧州(チューリッヒ)リージョンでもご利用可能に
Amazon Bedrockがチューリッヒのリージョンでもご利用頂けるようになりました。リージョン毎にサポートされる機能とリージョン毎に利用できるモデルはドキュメントにまとまっていますので、適宜参照してください。
- Amazon Q Businessで利用開始を簡素化するWebエクスペリエンスを提供開始