The Sims フランチャイズ: ゲーム界のダイバーシティとインクルージョンの壁を壊す

すべての会話に多様性とインクルージョンを取り入れるには、社内文化的なコミットメントが必要です。The Sims ではこれが長きにわたって重視されてきたため大きな利点となっています。当初から、スタジオ文化における価値と製品の柱にはインクルージョンとダイバーシティが中心に置かれ、どのような新しいエクスペリエンスを前面に押し出せるかを考えてきました。ですから、私たちのチームに加わる人はだれでも、これがエクスペリエンスの重要な要素であることを最初から理解し、後になってびっくりすることはありません。

この新しい世界がどのようなものかを想像していたら、それを実現してしまったのです。 The Sims のキャラクターを改良し性差流動性のあるオプションを取り入れました。キャラクターの性別は今までになく柔軟性のある選択ができるようになったのです。これは、私たちが実現させた驚くほどパワフルな夢です。ダイバーシティとインクルージョンについて話すだけでは不十分です。アクションを起こし、作ろうとしている文化にそれをはめ込まなければなりません。できるだけ多くの方法で、すべての人によりよいエクスペリエンスを提供するほか、より良いプレイ環境、居場所、ミラーワールドを作成することが重要です。ゲームにダイバーシティとインクルージョンを組み込むことでリアリティを変えることができるというのは、とてもパワフルでクールなことです。The Sims はゲーム以上のものです。そして、私たちはそれを重く受け止めています。

チームそのものに多種多様なエクスペリエンスや背景を持つ人がいるなら、より包括的な意見、実体験、世界観を反映する近道になります。これらの違いを重要視すれば、創造性が大いに発揮されるに違いありません。例えば、だれかがこのように言うかもしれません。「子供のころ、自分はそのようにはしなかった。自分はこうやった」とか、「私にとっての大学とはこのようなものだ」。 別の場所にいる知り合いを通じて入手した外部リソースで補ったり、コンサルタントやエキスパートを雇ったりすることももちろんできます。それをチームやグループに直接持ち込めるなら、会話を始めるよいきっかけになります。

重要なのは、自分のこれまでの考え方とは全く異なる、あるいは設計、機能、技術に対するこれまでのアプローチを覆してしまうような見方を持つ人をあえて探すことが必要なのです。自分とは真逆の発想を探してください。自分とは対極のものの見方や異なる意見があるとき、思いも寄らないことが起こるのです。

小さく始めましょう。みんなが安心して心地よいと感じられるよう、自由闊達なコミュニケーションを育みましょう。デザイナーは、チームリーダーにはまだ話したくなくても、アートディレクターとは仲のいい友人だから話したいかもしれません。あるいは、クリエイティブディレクターには話すつもりなのかもしれません。まずは、こういった会話のチャンネルを見つけます。そして、自分にはないコンテキストでメッセージを共有したり話したりするのを助けてくれる人を見つけるのです。そしてそれを確実に繰り返します。次のようにチームを強化し続ける必要もあります。「このような方向性に決まり、それが大切だと思っていますが、同意できない点や気になることがあれば、遠慮なく話しに来てください」。