オンラインブックストアアプリケーションを構築しているとします。ブックストアには、お客様に販売できるように倉庫に保管した大量の本の在庫があります。アプリケーションでは、販売している本と、著者などの本に関するいくつかの基本情報をユーザーが閲覧できるようにしなければなりません。

アプリケーションでは、ユーザーが本を探すときに詳細情報を調べられるように、特定の本をタイトルと著者で取り出せるようにする必要があります。さらに、ユーザーが歴史や伝記など、特定のカテゴリーの本をすべて閲覧できるようにして、興味のある本を見つけやすくする必要もあります。

また、ハードカバーやペーパーバック、オーディオブックなど、さまざまなフォーマットの本を扱うこともできます。アプリケーションでは、在庫本のフォーマットを記録し、在庫システムの項目番号にマッピングしておく必要もあります。アプリケーションでは今後、本のフォーマットを追加したり削除したりしたときに、これらのフォーマットを更新できるようにする必要があります。

このチュートリアルのモジュールでは、DynamoDB のテーブルがアプリケーションのニーズに対応するようにモデル化する方法をご紹介します。

このチュートリアルを完了するには、AWS アカウントと、アカウントに AWS Identity and Access Management (IAM)、Amazon DynamoDB、AWS Cloud9 リソースを作成するためのアクセス権が必要です。このチュートリアルのステップバイステップガイドで、すべての前提条件を整える方法を説明します。

モジュールの所要時間: 15 分



  • ステップ 1:AWS アカウントを作成

    このチュートリアルには会社アカウントではなく個人アカウントを使用するか新しい AWS アカウントを作成して、必要なサービスに完全にアクセスできチュートリアルのリソースを使いきれないことのないようにします。

  • ステップ 2:AWS Cloud9 IDE を設定する

    AWS Cloud9 は、ブラウザのみでコードを記述、実行、デバッグできるクラウドベースの統合開発環境 (IDE) です。これには、コードエディタ、デバッガー、ターミナルが含まれています。Cloud9 には一般的なプログラム言語と AWS コマンドラインインターフェイス (CLI) に必要なツールがあらかじめパッケージされており、このチュートリアル用にファイルをインストールしたりノートパソコンを設定したりする必要はありません。AWS Cloud9 環境には、AWS マネジメントコンソールにサインインしたユーザーと同じ AWS リソースへのアクセス権があります。

    それでは少し時間を取って AWS Cloud9 開発環境を設定しましょう。
    1. AWS マネジメントコンソールに移動して、[Services (サービス)] を選択し、次に [Developer Tools (開発者ツール)] の中から [Cloud9] を選択します。
    2. [Create environment (環境の作成)] を選択します。
    3. [Name (名前)] ボックスに「DynamoDB Deep Dive」と入力して、任意で説明を入力します。
    4. [Next step (次のステップ)] を選択します。
    5. [Environment settings (環境設定)] は、新しい t2.micro の EC2 インスタンスを起動したときのデフォルトのままにしておきます。このインスタンスは非アクティブ状態で 30 分過ぎると停止します。
    6. [Next step (次のステップ)] を選択します。
    7. 環境設定を確認してから [Create environment (環境の作成)] を選択します。環境がプロビジョニングされて用意が整うまで数分かかります。
    8. 用意が整ったら IDE の Welcome 画面が開きます。

    次に AWS Cloud9 環境を確認する必要があります。次のスクリーンショットが示す通り、AWS Cloud9 には知っておくべき 3 つの領域があります。

    • ファイルエクスプローラー: 画面の左側で、ディレクトリ内のファイルリストを表示します。
    • ファイルエディタ: 画面の右上の部分で、エクスプローラーで選択したファイルの表示と編集をします。
    • ターミナル: 画面の右下の部分で、コードサンプルを動かすコマンドを実行します。

    (クリックして拡大)

  • ステップ 3:サポートコードをダウンロードする

    このモジュールでは、Python スクリプトを使用して DynamoDB API とやりとりします。

    AWS Cloud9 ターミナルで次のコマンドを実行して、スクリプトをダウンロードしアプリケーションの依存関係をインストールします。

    1.AWS Cloud9 ターミナルで次のコマンドを実行して、モジュールコードをダウンロードし解凍します。

    curl -sL https://s3.amazonaws.com/ddb-deep-dive/dynamodb.tar | tar -xv

    2.AWS Cloud9 ターミナルで次のコマンドを実行して、Boto 3 をインストールします。

    sudo pip install boto3

    これでチュートリアルを開始する準備が整いました。最初のモジュールでは、DynamoDB テーブルへの項目の挿入や DynamoDB テーブルからの項目の取り出しを行います。