Amazon RDS Performance Insights はデータベースパフォーマンスのチューニングとモニタリングを行う機能で、データベースの負荷をすばやく評価し、いつどこに措置を講じたらよいかを判断するのに役立ちます。Performance Insights のダッシュボードはわかりやすく、データベースの負荷が可視化されるため、専門的知識のないユーザーでもパフォーマンスの問題を検出できます。
Performance Insights はアプリケーションのパフォーマンスに影響しない軽量のデータ収集方法を使用し、負荷を発生させている SQL ステートメントとその理由を簡単に調べられるようにします。設定もメンテナンスも不要で、現在は Amazon Aurora (PostgreSQL および MySQL 互換版) と Amazon RDS for PostgreSQL、MySQL、MariaDB、SQL Server および Oracle で利用可能です。
無料で 7 日間のパフォーマンス履歴を保存でき、多種多様な問題を簡単に突き止めて解決できます。アマゾン ウェブ サービス API と SDK を使用すると、Performance Insights をオンプレミスやサードパーティーのモニタリングツールと簡単に統合できます。もっと長い期間の保存が必要なときは、最大 2 年間のパフォーマンス履歴を有料で保存することもできます。
開始方法は簡単です。Amazon RDS マネジメントコンソールにログインして、RDS 対応エンジンのインスタンスを作成するか修正するときに Performance Insights を有効にします。次に Performance Insights ダッシュボードにアクセスしてパフォーマンスのモニタリングを開始します。
利点
使いやすい
Performance Insights は IT ゼネラリストにもデータベースエキスパートにも向いています。手動で相関処理が必要な複数のグラフを表示する代わりに、すべてのコアパフォーマンスの情報を 1 つのチャートに集約するシンプルなインターフェイスを提供します。
負荷が高いときは、CPU 使用率の高さ、ロックの待機、I/O レイテンシーなどのボトルネックのタイプを簡単に識別し、ボトルネックとなっている SQL ステートメントを表示させることができます。
高機能
Performance Insights を使用すると、複数のデータベースのパフォーマンスメトリクスを監視でき、膨大な数の複雑なグラフを分析する必要がありません。すべてのメトリクスはシンプルで高機能な単一のダッシュボードに集約されます。
データベースパフォーマンスに関する問題の原因がデータベース設定にあろうと、あるいはアプリケーションの設計にあろうと、ボトルネックとなっている SQL ステートメントをすばやく特定して表示します。
自動処理
Performance Insights には設定もメンテナンスも不要です。RDS インスタンスで有効にし、RDS マネジメントコンソールからワンクリックでアクセスするだけです。
Performance Insights は自動的にすべての必要なメトリクスを収集し、データベースのモニタリングに必要なリソースを管理します。軽量のデータ収集メカニズムを使用している他、モニタリングに使用するすべてのリソースがデータベースインスタンスから分離しています。
Performance Insights では何をモニタリングできるでしょうか?
本番アプリケーション
本番環境でのパフォーマンスの問題を即座に検知します。Performance Insights がデータベースの負荷の原因を明らかにするため、SQL 文を調整したりシステムのリソースを増強したりするなどの是正措置を講じることができます。
開発およびテストデータベース
本番に入る前に SQL クエリの影響を見つけ出します。Performance Insights を使用すると、CPU 使用率をモニタリングし、データベースに合ったインスタンスサイズや、どの SQL 文を調整してパフォーマンスを向上すべきかを判断できます。
データベースの移行
データベースをクラウドまたは新しい AWS インスタンスタイプに移行しますか? Performance Insights を使用すると、CPU 使用率をモニタリングし、データベースに合ったインスタンスサイズや、どの SQL 文を調整してパフォーマンスを向上すべきかを判断できます。