AWS で成長を促進するオープンバンキングプロバイダー、Yapily

2021 年

オープンバンキングは、金融サービスにおける革命です。これは、消費者とビジネスがその財務データをサードパーティーと安全かつセキュアに共有することを可能にすることで、新たな金融商品とサービスへの道を開きます。  オープンバンキングシステムをスムーズに機能させるには、サードパーティーサービスプロバイダーと銀行との間に、財務データにアクセスするための中間組織が必要になります。そこで登場するのが Yapily です。 

Yapily は、オープンバンキングランドスケープにおけるきわめて重要なインフラストラクチャであり、銀行とサードパーティー間の懸け橋となります。Intuit QuickBooks、IRIS、および Vivid などのクライアントは、Yapily のオープンバンキングインフラストラクチャを使用して財務データをすばやく簡単に取得して、支払いを開始します。

2017 年に創立された Yapily は、またたく間にヨーロッパを代表するフィンテックスタートアップ企業の 1 つとなり、Sapphire、Lakestar、および LocalGlobe といったティア 1 ベンチャーキャピタル企業から出資を受けています。Yapily の対象範囲は業界全体におよび、英国の銀行口座の 99 パーセント、および多数の主要ヨーロッパ諸国の口座の 85 パーセントにサポートを提供しています。合計で、Yapily は 8 か国にまたがる 1,500 を超える銀行を結びつけており、その数は毎週増えています。  

大きな可能性を秘めた新興企業として、Yapily はすばやく成長する必要がありました。Yapily は、スケールするうえで必要な機械学習能力と分析機能を実現するために Amazon Web Services (AWS) と連携しました。 Yapily の CTO である Joao Martins 氏はこのように話しています。「AWS がクラウドインフラストラクチャにおける世界的なリーダーであることは既に知っていましたが、そのサポートとコラボレーションに大変感銘を受けました。AWS はあらゆる段階で私たちをサポートし、貴重な戦略的アドバイスと技術的アドバイスを提供してくれました」。

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AWS がクラウドインフラストラクチャにおける世界的なリーダーであることは既に知っていましたが、そのサポートとコラボレーションに大変感銘を受けました。”

Joao Martins 氏
Yapily、CTO

 

クライアントの利便性を高める

Yapily 自体のクライアントの多くが既に AWS を使用していたことから、Yapily が同じ方向を目指すのは理にかなったことでした。「私たちは、クライアントの利便性を高めたいと考えています」と Martins 氏は語っています。「AWS は多くのメリットを提供していたので、当社のクライアントの移行を容易にしました。AWS は、クライアントが認識し、信頼する名前です」。 Martins 氏は、ヨーロッパでの新しい市場への拡大を含めた 18 か月成長計画を Yapily が推進するうえで、AWS が提供するビジネスサポートと市場進出の強みが役に立つと話しています。

機械学習機能の開発は、Yapily にとっての最優先事項でした。同社は、イノベーションを促進し、その金融商品とサービスを強化するために Amazon SageMaker を使用しています。具体的に説明すると、Yapily は Amazon SageMaker を使用して、Yapily のクライアントのために取引データを分類し、実用的な洞察とインテリジェンスを導き出す機械学習モデルを構築しています。 Yapily のプロダクトマネージャーである Dongwhi Kim 氏は、「Yapily では、SageMaker データサイエンス製品を使用して、クライアントに豊富な洞察と意思決定のための分析を提供しています」と話しています。

Yapily は、その社内モデルと、事前構築された AWS モデル、特に DeepAR Forecasting Algorithm を併用して、Amazon SageMaker のトレーニングおよびリアルタイムサービスを最大限に活用しています。その結果、モデルの構築と機械学習のハイパーパラメータトレーニングのコスト効率性がきわめて高くなりました。デプロイは、デプロイパイプラインを通じて簡単に管理、スケール、および自動化できます。

Amazon API Gateway を使用することで、Yapily はより広範なビジネスから最小限の介入でモデルを更新できるため、データサイエンスサービスの高速なデプロイが実現されます。Yapily は、運用効率性を高め、コードベースへの変更を管理しやすくするための新しいマイクロサービスも追加しました。

AWS が Yapily をサポートする方法

AWS への移行以来、Yapily ではスケーラビリティ、耐障害性、セキュリティ、およびコスト効率性がさらに向上しました。これはすべて、AWS Well-Architected プログラムによって実現されたものです。他のスタートアップ企業と同様に、Yapily もその過程でのサポートを求めていました。AWS は、ソリューションアーキテクトとアカウントマネージャーから AWS フィンテックチームまで、あらゆる段階で Yapily が必要としていたガイダンスとアドバイスを提供しました。

Amazon Elastic Kubernetes Service および Amazon Aurora データサービスによるサーバーレスアーキテクチャと Kubernetes 機能を使用することによって、Yapily はその機械学習能力を向上させるとともに、俊敏性も向上させました。これは、新しい地域で新しいクライアントをオンボードするために役立ちました。

「私たちは、製品リリースサイクルを 1 時間から 5 秒未満に短縮しました」と Martins 氏は話しています。「これは、私たちが市場に更新をより迅速にプッシュでき、最終的にはクライアントにより優れたサービスを提供できることを意味します」。 

その後、Yapily はイタリア、ドイツ、フランス、およびスペインなどの複数の新市場に進出しています。 Martins 氏は、「AWS は、私たちが SageMaker を使用した機械学習といった、より優れたテクノロジーとプロセスを導入するための支援を提供してくれました。これは、Yapily のビジネスとしての成長に役立っています」と話しています。


Yapily について

Yapily は、企業が財務データにシームレスにアクセスし、支払いを開始することを可能にするオープンバンキングインフラストラクチャプロバイダーです。何千行もの銀行を結びつける Yapily は、アメリカン・エキスプレス、Intuit Quickbooks、Vivid、Moneyfarm、および BUX などの業界リーダーを後押しするために、セキュアなオープン API を使用しています。 

AWS のメリット

  • AWS への移行以来、Yapily のスケーラビリティ、セキュリティ、および耐障害性が向上
  • AWS ビジネスサポートが Yapily による成長計画の推進を支援
  • Amazon SageMaker が Yapily の金融サービスを強化

使用されている AWS のサービス

Amazon SageMaker

Amazon SageMaker は、機械学習専用に構築された幅広い一連の機能を 1 つにまとめることによって、データサイエンティストとデベロッパーが高品質の機械学習 (ML) モデルを迅速に準備、構築、トレーニング、およびデプロイできるようにします。

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Amazon Elastic Kubernetes Service

Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) は、AWS クラウドまたはオンプレミスで Kubernetes アプリケーションを開始、実行、スケーリングする柔軟性を提供します。

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Amazon Aurora

Amazon Aurora は、クラウド向けに構築された MySQL および PostgreSQL 互換のリレーショナルデータベースで、従来のエンタープライズデータベースのパフォーマンスと可用性、そしてオープンソースデータベースのシンプルさとコスト効率性を兼ね備えています。

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Amazon API Gateway

フルマネージドサービスの Amazon API Gateway を利用すれば、デベロッパーは規模にかかわらず簡単に API の作成、公開、保守、モニタリング、保護を行えます。API は、アプリケーションがバックエンドサービスからのデータ、ビジネスロジック、機能にアクセスするための「フロントドア」として機能します。

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開始方法

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