Depop の導入事例

2020 年

Depop は、ユニークなファッションのマーケットプレイスを通じて、ショッピングの新たな選択肢を提供しています。既存の PaaS テクノロジーの限界に到達し、AWS に移行しました。AWS により、Depop は機械学習を重視して、新機能をすばやく反復、デプロイ、スケールアウトすることが可能になります。

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あらゆる用途に AWS のサービスを使用できます。

Robert Erdin
Depop のアプリケーションおよびサービスディレクター

Depop がデータ駆動型ビジネスを先導

Depop の売りは、若い世代がユニークなファッションを見つけて、購入し、販売できるコミュニティ主導型のソーシャルショッピング体験です。Depop は循環型を謳った新しいショッピング体験の提供を通じて、持続可能な目的主導型のファッション業界を構築することを目指しています。

その成長と、将来必要となる新しい機能をサポートするために、Depop はすべてを AWS に統一するべく移行を行いました。スタートアップ初期から 2,500 万人のユーザー (アクティブユーザーの 90% が 25 歳未満) を抱える近年の成功に至るまで、米国、英国、オーストラリアの主要マーケットで年率 130% の成長を遂げています。

PaaS の限界に到達

Depop は 2 年半ほど前に AWS に移行しましたが、当時は既存の「サービスとしてのプラットフォーム (PaaS)」テクノロジーが限界に到達していました。「PaaS のプロバイダーは、スケーラビリティの限界、アプリケーションスケール時の柔軟性の欠如、フルマネージドが原因のソリューション構築方法の限界など、複数の課題に直面していました」と Depop の技術およびデータの最高責任者である Remo Gettini 氏は語っています。

Depop のアプリケーションおよびサービス部門のディレクターである Robert Erdin 氏は、Depop には、管理性とコスト効率の高いインフラストラクチャも必要であったと付け加えています。

AWS への移行

Depop は課題を克服するために、AWS ソリューションアーキテクチャへの移行を実行しました。これらの課題には、各種のコスト節約を理解して確実に監視および適用するほか、さまざまな AWS のサービスの成熟度を理解することも含まれていました。

もう 1 つの課題は、アプリケーションデベロッパー向けの再利用可能で安全かつ簡単な抽象化を提供することと、デベロッパーに対するプロビジョニングインフラストラクチャへのダイレクトアクセス許可を付与することの正しいバランスを見つけることでした。

成長をサポート

AWS の利用により、Depop の多くのチームが Depop のアプリケーションで同時に作業できるようになりました。チームの数は当初の 2 チームから 8 チームへと増加し、まもなく 10 チームになります。これにより、Depop の新サービスの開発、テスト、デプロイ能力が大幅に改善されました。Depop のデータサイエンスおよび機械学習 (ML) 責任者の Clemence J. Burnichon 氏は、AWS によりチームに柔軟性がもたらされ、インスタンスクラスターが 2 から 25 に拡張されたと語っています。

AWS は Depop の急速な市場成長にも対応しています。Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) と統合された Amazon CloudFront コンテンツ配信ネットワークは、イメージとビデオのディストリビューションをサポートし、この拡張を促進するために不可欠です。

Core による機械学習

Deep は ML ワークロード向けの AWS ML サービスをフル活用しており、Depop のサービスは ML によってますます強化されています。Depop が直面している主な技術的課題に、1 つとして同じ商品のない、増え続ける在庫の管理があります。同社は、Amazon S3 ベースのデーターレイクソリューションを活用して 2,500 万項目の広範な在庫や取引を管理し、Amazon Kinesis Data FirehoseAmazon Managed Streaming for Apache Kafka (Amazon MSK) を一部活用してデータをストリーミングしています。

視覚認識技術との組み合わせにより、ML アルゴリズムは、サイズ、色、ブランドなど各種の方法でデータレイクに保存されているアパレル商品を分類し、Depop のパーソナルショッパー検索やレコメンデーションサービスをサポートしています。

Depop はデータレイクに保存されているデータ分類のメリットを活用するために、Amazon Elasticsearch Service のモバイルアプリケーションへの導入を計画しています。これにより、きめ細かい検索管理が可能となり、長期的に ML アルゴリズムが強化されます。

データレイクと併用されている Amazon 技術は他にも、クリーンでパッケージ化されたデータバージョンを作成する Amazon Redshift データウェアハウスや、データへの迅速なアクセスを可能にする Amazon Athena インタラクティブクエリサービスなどがあります。

これらの AWS ツールを自在に使用することで、Depop ML チームは新しいディープラーニングモデルを迅速に反復処理することもできます。Burnichon 氏によると、ML チームは現在、本稼働で 1 時間に合計 150 万のメッセージを処理できる約 30 の ML モデルを持っています。

これらのモデルは Amazon SageMaker および Amazon EMR によってサポートされ、インデックス作成や関連性などに使用されています。また、抽出、変換、ロード (ETL) プロセスには AWS Glue が使用されています。

インフラストラクチャへのアクセスの簡易化

AWS により、Depop は「さらにきめ細かなバックエンドサービスへと移行したことで、エンジニアリングチームを大幅にスケールアップし、より多くの機能を同時に処理できるようになりました」と Gettini 氏は説明しています。

Depop は Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) を使用してモバイルアプリケーションをサポートするコンテナ用サーバーレスコンピューティングを提供し、開発チームが新しい本稼働サービスを即日デプロイすることを可能にしています。Erdin 氏によると、AWS により「インフラストラクチャへのアクセスが容易になる」とのことです。これにより、開発チームは技術的負荷を負うことなく、安全な方法で新しいことを簡単かつコスト効率に優れた方法で試すことができます。「どんな用途であっても、AWS のサービスだけで事足ります」と Erdin 氏は言います。

AWS により、成功したサービスやアプリケーションには、本稼働へ移行するための適切な環境が既に備わっています。Erdin 氏によると、Depop は 100 以上のサービスを稼働しています。

コラボレーションによる成功

もう 1 つの大きなメリットは、Depop がAWS の専門家にアクセスできることです。Erdin 氏は、AWS ソリューションアーキテクチャに質問を投げかけることで、アイデアの障害を取り除けることを例に挙げています。AWS は入門レベルの AWS やクラウドに関するセッションから、特定の技術に関する専門的なセッションまで、Depop で頻繁にトレーニングを行っています。

Gettini 氏にとって、AWS 導入による Depop の最大の功績は、「インフラストラクチャの維持に数人の専任エンジニアが携わっているだけで、9 つの機能横断型チームに所属する 100 人を超える製品およびエンジニアリング組織をサポートできる」ことです。

「これは、私がキャリアをスタートさせた 30 年ほど前と比べると、驚くべきことです」。


Depop について

英国に本拠地のある Depop の売りは、若い世代がユニークなファッションを見つけて、購入し、販売できるコミュニティ主導型のソーシャルショッピング体験です。Depop は循環型を謳った新しいショッピング体験の提供を通じて、持続可能な目的主導型のファッション業界を構築することを目指しています。

AWS の利点

  • 機能の迅速な反復、デプロイ、スケールアウト
  • 機械学習機能の容易な作成と統合
  • インフラストラクチャの管理よりもカスタマーサービスの開発を重視
  • エンジニアリングチームをスケールアップして多数の機能の同時作業を実現
  • インフラストラクチャへのアクセスの簡易化
  • ビジネスをスケールして新たな市場を拡大
 

利用している AWS のサービス

AWS でのデータレイク

AWS クラウドには、お客様が安全かつ柔軟でコスト効率に優れたデータレイクを実装するために必要な構成要素の多くが用意されています。この中には、構造化と非構造化データの両方の取り込み、保存、検索、処理、分析に役立つ AWS マネージドサービスが含まれます。

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Amazon SageMaker

Amazon SageMaker は、すべてのデベロッパーやデータサイエンティストが機械学習 (ML) モデルを迅速に構築、トレーニング、デプロイできるようにする完全マネージド型サービスです。

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Amazon EMR

Amazon EMR は、業界をリードするビッグデータのクラウド型プラットフォームで、Apache Spark、Apache Hive、Apache HBase、Apache Flink、Apache Hudi、Presto などのオープンソースツールを活用して、膨大な量のデータを処理できます。

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Amazon Elastic Kubernetes Service

Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) は、フルマネージド型の Kubernetes サービスです。インテル、Snap、Intuit、GoDaddy、Autodesk などのお客様が、セキュリティ、信頼性、スケーラビリティを獲得するために、最も機密性が高くミッションクリティカルなアプリケーションを EKS で実行しています。

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Amazon Kinesis Data Firehose

Amazon Kinesis Data Firehose は、ストリーミングデータをデータレイクやデータストア、分析サービスに確実にロードする最も簡単な方法を提供するサービスです。

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Managed Streaming for Apache Kafka (MSK)

Amazon MSK は、ストリーミングデータの処理に Apache Kafka を使用するアプリケーションの構築と実行を容易に行えるようにする、フルマネージドサービスです。

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開始方法

あらゆる業界のさまざまな規模のお客様が、AWS を活用してビジネスを日々変革しています。安全、柔軟かつコスト効率に優れた AWS のデータレイクを実装し、独自の AWS クラウドジャーニーをスタートする方法をご確認ください。