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週刊AWS – 2021/8/30週
みなさん、こんにちは。AWSソリューションアーキテクトの小林です。
米国時間の9月2日に、3回目のAWS Storage Dayが開催されました。このイベントにおいてストレージに関する様々なアップデートが行われており、今週はいつもの週刊AWSよりもたくさんのトピックを取り上げています。このサービスや機能は使えそうだな、と感じたら是非とも詳細をチェックしてみてください。
それでは、8月30日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2021年8月30日週の主要なアップデート
- 8/30(月)
- AWS CloudFormationでエラー発生時にオペレーションを再試行する機能をリリース
AWS CloudFormationでスタックオペレーションに関するエラーが起きた際に、全体のロールバックをせずに起動できたリソース群の状態を維持する選択肢を取れるようになりました。エラー時に全体をやり直すのではなく、テンプレートを修正したうえで途中から再試行する、といった運用が可能です。
- AWS CloudFormationでエラー発生時にオペレーションを再試行する機能をリリース
- 8/31(火)
- AWS CopilotがPub/Subアーキテクチャをサポート
AWS Copilotのバージョン1.10がリリースされ、Pub/Sub(出版-購読型とも呼ばれます)アーキテクチャをサポートしました。 - Amazon Kinesis Data Firehoseで動的パーティショニングが利用可能に
データ内のキーを使用してストリーミングデータを継続的にパーティショニングする機能が利用できるようになりました。これらのキーによってグループ化されたデータをS3に配信します。これによって、AthenaやEMRなどでS3に格納されたストリームデータを分析する際にスキャン量を最小限に抑え、パフォーマンスとコストの最適化につながります。 - Amazon VPCので仮想アプライアンス利用を想定したルーティング機能拡張を発表
Amazon VPCのルーティング機能が拡張されました。この拡張によって、VPC内の2つのサブネット間の通信が行われる際に、ファイアウォールやIPS/IDSなどの仮想アプライアンスを通過するように構成できるようになりました。全てのAWS商用リージョンとAWS GovCloud(米国)リージョンでご利用可能です。詳細についてはブログをご覧ください。 - Amazon Managed Grafanaが一般提供開始になり、SAML2.0とGrafana v8.0をサポート
マネージドなデータ可視化サービス、Amazon Managed Grafanaが一般利用開始になりました。同時にSAML 2.0のネイティブサポートが行われ、GrafanaワークスペースでのSSOに対応しています。また、Grafana v8.0をサポートしています。東京リージョンでもご利用いただけます。ブログもあわせてご覧ください。 - Amazon RDS for Oracleで2021年7月版のパッチセットが利用可能に
Amazon RDS for Oracleで2021年7月版のパッチセットが利用可能になりました。Oracle Database 12.1向けのPSUと、Oracle Database 12.2と19c向けのRUを使用できます。
- AWS CopilotがPub/Subアーキテクチャをサポート
- 9/1(水)
- Amazon SageMaker StudioのノートブックインスタンスでM5d/R5/P3dnインスタンスが利用可能に
機械学習用のIDEであるAmazon SageMaker StudioでノートブックインスタンスとしてM5d/P5/P3dnインスタンスが利用かお能になりました。 - Amazon CloudWatch Application InsightsがMicrosoft SQL Server FCIとAmazon FSxをサポート
Microsoft SQL Server FCI(Failover Cluster Instance)とAmazon FSxを使用するアプリケーションのモニタリング、アラーム、ダッシュボード化をAmazon CloudWatch Application Insightがサポートしました。 - AWS Firewall ManagerがAWS WAFログのフィルタリングに対応
AWS WAFでウェブトラフィックを検査する際に、AWS Firewall Managerのポリシーを記述することによってログに記録するリクエストと除外するリクエストを指定できるようになりました。 - AWS LambdaでAWS Private Linkサポートが利用可能なアベイラビリティゾーンが拡大
東京を含む各リージョンの一部アベイラビリティゾーンで未対応だったLambdaのPrivate Linkサポートが有効になりました。今回のアップデートにより全てのAWS商用リージョン、AWS GovCloud(米国東部)、AWS GovCloud(米国西部)の全てのアベイラビリティゾーンでPrivate Linkをご利用可能です。
- Amazon SageMaker StudioのノートブックインスタンスでM5d/R5/P3dnインスタンスが利用可能に
- 9/2(木)
- Amazon S3 Multi-Region Access Pointsを発表
異なるAWSリージョンの複数のS3バケットにまたがるデータセットにアクセスできる単一のエンドポイントを提供する、Amazon S3 Multi-Region Access Pointsを発表しました。このエンドポイントに行われたリクエストはAWSのグローバルネットワークを通じて、ネットワーク遅延が最小のS3バケットに自動的にルーティングされます。詳細や具体的な活用例についてはブログをご確認ください。 - Amazon FSx for NetApp ONTAPを発表
Amazon FSx for NetApp ONTAPの一般利用開始を発表しました。NetAppのファイルシステムテクノロジーであるONTAPをフルマネージドで実行できるストレージサービスで、NFS/SMB/iSCSIプロトコルを介してNASアプライアンスを利用できます。スナップショットやクローン作成などONTAPが提供する管理機能にも対応します。カリフォルニアと大阪、北京、寧夏を除く全てのAWS商用リージョンでご利用頂けます。詳細についてはブログをご確認ください。 - Amazon EFSで自動コスト最適化を可能にするIntelligent-Tieringを発表
Amazon EFS Intelligent-Tieringが利用可能になり、アクセスパターンに応じて安価なストレージクラスに配置することで費用とパフォーマンスの最適化が可能です。アクセスパターンが変化した場合は、通常のストレージクラスに戻す動作をしますので、費用とパフォーマンスのバランスを取ることができる設計になっています。こちらもブログをご用意しています。 - Amazon S3のIntelligent-Tieringでストレージコストをさらに最適化可能に
Amazon S3のIntelligent Tiering(IA)は従来128KB以上のファイルを30日以上にわたって保存するワークロードに最適化されていましたが、より小さいファイルをより短時間保存する場合にもS3 IAをご活用頂けるようになりました。これらのファイルについてIAが提供するアクセスパターンに基づくコスト最適化が有効になるため、これまでよりも気軽にS3 IAを利用できます。 - AWS Transfer Familyでファイルアップロード後の後処理をLambdaで記述可能に
AWS Transfer Familyを利用してSFTP/FTPS/FTPでS3またはEFSにファイルを転送した後に、AWS Lambdaによる後処理を記述できるようになりました。これによりアップロードされたファイルに個人情報が含まれていないかを検査したり、ファイル形式・フォーマットのチェックを行ったりといった処理を容易に実現可能です。 - 大阪リージョンでAmazon SageMakerがご利用可能に
大阪リージョンでもAmazon SageMakerをご利用頂けるようになりました。 - Amazon RDS for MariaDBが新たなマイナーバージョンをサポート
Amazon RDS for MariaDBでMariaDBのバージョン10.5.12/10.4.21/10.3.31をご利用頂けるようになりました。
- Amazon S3 Multi-Region Access Pointsを発表
- 9/3(金)
- Amazon NeptuneでAmazon Elasticsearch Serviceとの連携による非文字列インデックスの全文検索をサポート
Amazon NeptuneでAmazon Elasticsearch Serviceによる全文検索を利用している場合に、これまでの文字列に加えて数値や日付といったら新しいデータ型での検索もサポートされるようになりました。この機能はエンジンリリースバージョン1.0.4.2以降でご利用頂けます。
- Amazon NeptuneでAmazon Elasticsearch Serviceとの連携による非文字列インデックスの全文検索をサポート
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)