AWS ソリューションアーキテクトが超入門セミナーでお客様から受けた質問集

2020-08-03
How to be a Developer

加治 博章 

みなさんこんにちは ! ISV/SaaS ソリューション本部 ソリューションアーキテクトの加治です。

今回は 2020 年 6 月に開催した「ISV/SaaS 事業会社対象:今日から一緒にはじめよう!IT基礎知識 & AWS超入門 セミナー」にて、参加者の皆様から寄せられた質問の中から、ITや AWS に関する意外と知られていない疑問に関して解説をしたいと思います。
 

ISV/SaaS 事業会社対象:今日から一緒にはじめよう ! IT 基礎知識 & AWS 超入門 セミナーとは ?

「ISV/SaaS 事業会社対象:今日から一緒にはじめよう ! IT 基礎知識 & AWS 超入門 セミナー」は、「SaaS と言えば AWS !」をスローガンに、複数回に渡って ISV/SaaS 事業会社に向けて実施している AWS 研修です。AWS で SaaS として事業を展開されているお客様、これから構築を検討されているお客様が「SaaS on AWS」でさらに価値のあるサービスを提供できるようにサポートしていきたいというイベントです。

セミナーでは、これからクラウドを学んでいかれる方に向けて、Web サービスの概要や基礎的な知識、Web サービスを運営する上で発生する課題やクラウドが解決できる課題についてご紹介しました。

また、AWS がどのように生まれたのか ? どのように進化しているのか ? という点から、様々な業界で実際に AWS を利用してサービスを提供されている事例、AWS のサービスの紹介など、AWS をこれから知っていただくための第一歩となるような情報から、AWS を活用するために、今後どのように学んでいけばよいのか ? 学んでいる最中に発生した疑問はどのように解消していけばよいのか ? など、具体的な次の一歩についても紹介しました。

計 4 回の開催を通じて、なんと 626 名の方に参加頂きました !
そのうちアンケート回答結果から参加頂いた方の属性を集計したものがこちらの円グラフになります。

参加者の社歴

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参加者の職種

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超入門セミナーと題しておりましたが、蓋を開けてみると社歴 5 年目以上の方が最も多く、また職種に関してもフロント / アプリケーションエンジニアから役員/部長クラスの方まで幅広い層にご参加頂いております。

今後もイベントを開催していきますので、ISV/SaaS 事業会社対象:AWS おすすめセミナー情報をご確認頂ければと思います!
 

セミナーの内容

このセミナーでは

Web サービスを提供するときに必要となるサーバやインターネットはなぜ必要なのか ?
Web サービスを安定稼働をさせるためにどのような考え方が必要なのか ?

という点について解説しています。

そして、Web サービスを運用する上で、本当にやりたかったことは何なのか ?

サーバーのお守りではなく、Web サービスで価値を提供することに集中するということで「所有から利用へ」というお話をさせて頂いております。

ここからが本題 !

超入門セミナーということで、クラウドに関する情報を幅広くお伝えしたつもりではありますが、限りある時間内で全てをカバーすることはやはり難しいことです。

そこで、セミナーの中で皆様から頂いた質問をいくつかピックアップさせて頂き、クラウドの理解を深めるための解説を追加で行いたいと思います !

当日も Solutions Architect のサポーターが皆様から頂いた質問への回答をさせて頂いておりましたが、改めて基礎の部分の重要さを認識致しました。  

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レンタルサーバーとクラウドって何が違うの ?

Q : レンタルサーバーとの違いは何になりますか ?

A : レンタルサーバーと AWS の違いは、提供しているサービスの幅が一番の違いではないかと考えています。クラウドではサーバーリソースを提供するサービスだけではなく、データベースや機械学習・AI など様々な機能や仕組みをサービスとしてご利用いただけます。

 

Q : レンタルサーバーと比較したデメリットってありますでしょうか ? 使う上では、きちんとメリット・デメリット把握しておきたいです。

A : AWS であってもレンタルサーバーであっても用途や使う方の特性によってメリット・デメリットは変わってきますので、一概にメリット・デメリットとお伝えすることは難しいです。レンタルサーバーにも多数の事業者が存在するので、比較しようとするレンタルサーバーによって異なるところはあるかと思いますが、例えば月額費用が固定のレンタルサーバーであった場合月々のコストが読みやすい分、使っていないリソースに対しても費用を支払うこととなります。AWS はサービス毎に料金体系は異なりますが多くの場合使った分だけ課金となっているので月の費用が変動しやすいことがあります。この特性を利用すると、予算を設定して限度額以上使わないこともできますし、不要なコストを抑制することができます。AWS はサービスが多いので、必要な用途で組み合わせてサービスを選択することができるメリットがありますが、非常に多岐にわたるため、ご不明な点がある際は日本担当チームにご相談いただくのも一つの方法です。

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スケールアウト / イン、スケールアップ / ダウンの違いは ?

Q : スケールアウトとスケールインはどちらが増える、減るですか?

A : スケールアウトが増やす、スケールインは減らすことです。サーバーを水平に並べるイメージをしていただいて、スケールアウトはそのサーバーを横に広げていくイメージです。スケールインは水平方向に縮めるイメージをするといいかなと思います。


Q : スケールアウト、という言葉がよく出てきましたが、スケールアップとスケールアウトは違うものなのでしょうか。

A : スケールアップはサーバー 1 台あたりの性能をひきあげてトラフィックの増加に対応します、ダウンはその逆で 1 台あたりの性能をさげます。スケールアウトはスケールアップと違うアプローチ、つまり Web アプリケーションサーバーなど同様の役割を担うサーバーの台数を増やしてトラフィックの増加に対応する方法です。インはその逆でアクセスが落ちついてきたタイミングで台数を減らします。


Q : スケールアップ / ダウンの際、サービス停止は必要でしょうか。

A : 可用性構成を正しく設定することでサービス停止せずにスケールアップ / ダウンが行えるサービスと、そうではないサービスがあります。例えば仮想サーバーを AWS 上で構築する Amazon EC2 というサービスでは複数台の仮想サーバー (インスタンス) を AWS 上に構築することによって仮想サーバー (インスタンス) を順番にスケールアップ / ダウンしていくことで、サービスとしては停止させずに徐々にスケールアップ / ダウンさせることが可能です。

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そもそも◯◯って何・・・?

Q : SaaSとはどういう意味でしょうか ?

A : SaaS とは 「Software as a Service」の略語となります。コンピュータやスマートフォンにソフトウェアのインストールを行わずに、インターネット経由でソフトウェアを利用するサービスの総称となります。


Q : 何で「データセンター」と呼ぶのでしょうか。「サーバセンター」ではないのでしょうか ? データの置き場というイメージはありますが、実際はサーバーの置き場ですよね?

A : データセンターの名称の由来については諸説ありますが、1940 年代にはじめて電子計算機が使われるようになった時点でデータセンターとよばれていたようです。当時はサーバーやクライアントといった概念もなく、データセンターという呼び方が適当だったものと思われます。

クラウドのセキュリティについて知りたいです !

Q : クラウドを利用するにあたって、絶対に抑えておくべきセキュリティの設定ポイントについて教えてください。

A : AWS のベストプラクティスを網羅した Well-Architected Framework というものがありますが、この中の「セキュリティの柱」が参考になると思います。また、 こちらのセッションも参考になると思いますので、ぜひご覧ください。


Q : AWS が取得している第三者機関によるセキュリティ認証ですが、全世界で共通のものを取得しているのでしょうか ? 国別 (AZ別) で違いなどありますか?

A : 全世界のものも、リージョン毎のものもあります。こちらでご確認頂くことができます。


Q : セキュリティの観点から、不必要となった記録ディスクなどは、物理的に破棄するのが望ましいと習いますが、AWS ではデータの削除など、どの様に対応しているのですか?

A : 「クラウドセキュリティは AWS の最優先事項」です。こちらのブログのように対応していますので、ご参照ください。

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AWS サービスの利用方法

Q : AWS はサービスがとてもたくさんありますが、これは組み合わせて使うようなイメージなんですか?

A : はい、ユースケースやシステムの要件に応じて必要なサービスを組み合わせてお使いいただけます。一方でデータベースのみの利用など、1 サービスだけ利用するということももちろん可能です。


Q : 各 AWS サービスのドキュメントってありますか ?

A: はい、サービスごとにドキュメントがあります。詳しくはこちらをご参照ください。


Q : AWS を使用するとリプレイスなど考えなくてもよいという事でしょうか ?

A : 例えば OS やミドルウェアのバージョンは、OS を作成しているベンダーによるサポート期間終了などがあり得ます。その場合は OS のバージョンを上げるなどのリプレイスが必要になります。物理的なハードウェアのリプレイスという意味では、必要ありません。

Design for Failure

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Q : AWS の仮想サーバー自体の障害発生時は、どの様になるのでしょうか ?

A : ある仮想サーバーに障害が発生した場合、その仮想サーバーは物理サーバーと同様に機能しなくなります。その際、他の仮想サーバーを起動することにより、サービスを継続することができます。また、「Designed for Failure」という設計思想のもと、仮想サーバー 1 台に障害が発生しても、システム全体として受ける影響を最小化するように、あらかじめ冗長化するという考え方もあります。


Q : 仮想サーバーの障害時は、他の仮想サーバーが立ち上げる。とありますが、これは自動的に切り替わるのでしょうか ? また冗長化とは、具体的にどのようなことを指しますか?

A : 障害を検知するとサーバーが切り替わるように設計・実装する必要があります。それらを実現するサービスの例として Amazon CloudWatch という監視サービス、Elastic Load Balancing というロードバランサーのサービス、Auto Scaling というアプリケーションをモニタリングして容量を調整するサービスがあります。冗長化については、アベイラビティーゾーンと呼ばれる複数のデータセンター群にサーバー、データを配置することで実現可能です。

AWS の利用料金

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Q : 従量課金制はアクセス数 ? でしょうか、サーバーの稼働時間に対してなのでしょうか ?

A : こちらはサービスによって異なりますが、EC2 に関してはインスタンス (仮想サーバー) の稼働時間と Amazon EBS (ブロックストレージ)、データ転送量で課金されます。そして、インスタンスを停止することで、稼働時間に対する課金を止めることができます。


Q : EC2 の料金について、上限額の設定はできますか ?

A : AWS Budgets というサービスで、あらかじめ設定した料金を利用額が超過した際にアラートをすることができます。アラートが届くタイミングで EC2 インスタンスを削除するなどによりコントロールしていただくことができます。


Q : AWS は業務時間内だけ利用するなども可能なのでしょうか ? 従量課金だと、思わぬアクセスなどで費用がかかることが心配です。

A : 起動、停止をスケジューリングしておくことも可能です。毎日 XX 時〜 YY 時だけ起動しておくといった設定をすることができます。たとえば開発環境などでは夜間は止めておくなどの運用ができます。

Q : サービス提供となると検証環境が必要になってくると思いますが、検証環境も起動し続けると常にコストが掛かってくるのですか ? 検証環境用の契約がある、もしくは検証環境をなるべく低コストで使用する手段等ありますか ?

A : スケジュールアクションというものがあります。毎日決まった時間に EC2 を停止したり起動したりという制御が可能です。



Q : AWS サービスごとの料金表はありますか ?

A : 各サービス毎の料金については、サービスの紹介ページ配下に料金のページがあります。 また、どのようなサービスを組み合わせて使うか予め検討しておくことで、全体でいくら掛かるか簡易見積もりを行えるツールをご用意しています。 どのようなサービスを組み合わせると良いかがわからない場合、AWS Loft Tokyo (新型コロナの影響で一時休止中です) をご活用頂くか、こちらのサンプルを参考にしてみてください。 

AWS 認定資格

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Q : AWS の資格を取りたいと考えています。様々な資格がありますが、どれから取得すれば良いか迷っています。どこから始めれば良いのか決める為の基準はありますか ?

A : こちらで各認定についての位置付けをご参照いただけます。例えば技術者寄りの職種の方であれば、3 種類の Associate のいずれかから始めるのがよいかもしれません。それ以外の職種の方であれば、CloudPractitioner から始めると良いでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。ISV/SaaS 事業会社対象:今日から一緒にはじめよう!IT 基礎知識 & AWS 超入門 セミナーにて頂いた質問について解説させて頂きました。なかなか聞くことのできない基本的な疑問からクラウドを利用する上でのポイントに至るまで、様々な疑問を解消する手助けになれば幸いです。

今後も ISV/SaaS 事業会社に向けたイベントを開催しますので、皆様から頂いた質問や疑問などを定期的に紹介していきたいと思います。ISV/SaaS 事業会社対象:AWS おすすめセミナー情報もチェックしてみてください !

「初歩的なことなので聞きづらい」「聞くのが恥ずかしい」などと考える必要はありません ! クラウドや AWS に関する疑問や課題などがありましたら、遠慮なく AWS のソリューションアーキテクトに相談頂ければと思います !
どんどん質問を投げて、疑問点を解消していきましょう!

筆者プロフィール

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加治 博章 (Kaji, Hiroaki / @Anorlondo448)
アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 ISV/SaaS ソリューション本部

AWS のソリューションアーキテクトとして、主に ISV/SaaS 事業者のお客様に対する技術支援を担当。コンテナ技術や Infrastructure as Code、お酒が好きです。

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