AWS Graviton プロセッサは、Amazon EC2 で実行されるクラウドワークロードに最高の料金パフォーマンスを提供するために AWS によって設計されています。
AWS Graviton2 プロセッサは、第 1 世代の AWS Graviton プロセッサに比べ、大幅に改良にされたパフォーマンスを発揮します。Graviton2 ベースのインスタンスは、Amazon EC2 のワークロードに対して最高の料金パフォーマンスを提供します。Graviton2 ベースのインスタンスは、アプリケーションサーバー、マイクロサービス、ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) 、CPU ベースの機械学習 (ML) 推論、ビデオエンコーディング、電子設計オートメーション、ゲーム、オープンソースデータベース、インメモリキャッシュを含む、汎用性、バースト性、コンピューティング最適化、メモリ最適化、ストレージ最適化、加速コンピューティングワークロードを幅広くサポートします。また、Amazon Aurora、Amazon ElastiCache、Amazon EMR、AWS Lambda、AWS Fargate などの多くの AWS サービスが Graviton2 ベースのインスタンスをサポートしており、料金パフォーマンスの面で大きな利点のあるフルマネージドエクスペリエンスを実現します。Epic Games、DIRECTV、Intuit、Lyft、Formula 1 を含む何千ものお客様が、大幅なパフォーマンス向上とコスト削減を実現しながら、Graviton2 ベースのインスタンスでプロダクションワークロードを実行しています。
AWS Graviton3 プロセッサは、AWS Graviton プロセッサファミリーの最新版です。AWS Graviton2 プロセッサと比較して、最大 25% 優れたコンピューティングパフォーマンス、最大 2 倍高い浮動小数点パフォーマンス、および最大 2 倍速い暗号化ワークロードパフォーマンスを提供します。AWS Graviton3 プロセッサは、bfloat16 のサポートを含め、機械学習ワークロードに対して AWS Graviton2 プロセッサと比較して最大 3 倍のパフォーマンスを提供します。また、DDR5 メモリをサポートしており、DDR4 と比較してメモリ帯域幅が 50% 向上しています。 AWS Graviton3E プロセッサは、AWS Graviton3 プロセッサと比較して、最大 35% 高いベクトル命令性能を実現します。この改善により、HPC アプリケーションのために、より高いパフォーマンスを実現しています。
無料トライアル: 2023 年 12 月 31 日まで、AWS Graviton2 プロセッサを搭載した Amazon EC2 t4g.small インスタンスを、1 か月あたり最大 750 時間、無料でお試しいただけます。詳細については、「よくある質問」をご覧ください。
利点
広範囲のワークロードに対応する最良のコストパフォーマンスを発揮
バースト可能な一般用途向け (T4g)、一般用途向け (M7g)、コンピューティング最適化 (C7g)、メモリ最適化 (R7g、X2gd) の、AWS Graviton ベースによる各 EC2 インスタンスや、バリエーションインスタンス (NVMe ベースの SSD ストレージが搭載されたもの) では、比較できる現行世代の x86 ベースインスタンス 1 より最大で 40% 向上したコストパフォーマンスを発揮します。対象のワークロードは、アプリケーションサーバー、マイクロサービス、ビデオエンコーディング、高性能コンピューティング、電子設計オートメーション、圧縮処理、ゲーミング、オープンソースデータベース、インメモリキャッシュ、CPU ベースの機械学習推論など多岐にわたります。
広範なソフトウェアサポート
AWS Graviton プロセッサは、Amazon Linux 2、Red Hat Enterprise Linux、SUSE、Ubuntu を含む多くの Linux オペレーティングシステムでサポートされています。AWS およびソフトウェアパートナーのセキュリティ、モニタリング、管理、コンテナ、および継続的統合/継続的配信 (CI/CD) 向けの多くの一般的なアプリケーションやサービスも、AWS Graviton ベースのインスタンスをサポートしています。AWS Graviton Ready プログラムは、AWS Graviton ベースのインスタンスで使用できるパートナーソフトウェアベンダーの認定ソリューションをお客様に提供します。
クラウドアプリケーションでの強化されたセキュリティ
AWS Graviton プロセッサは、クラウドネイティブアプリケーションを安全に、かつ大規模に実行することを可能にする主要な機能を備えています。AWS Graviton3 プロセッサは、常にメモリを暗号化し、vCPU ごとに専用のキャッシュを持ち、ポインタ認証をサポートしています。AWS Graviton プロセッサが駆動する EC2 インスタンスは、AWS Nitro システム上に構築されています。このシステムには、セキュリティ機能用として特化されたハードウェアとソフトウェアを使う AWS Nitro Security Chip を備えており、デフォルトでAmazon Elastic Block Store (EBS) ボリュームの暗号化をサポートします。
AWS のマネージドサービスで利用可能
AWS Graviton ベースのインスタンスは、Amazon Aurora、Amazon Relational Database Service (RDS)、Amazon MemoryDB for Redis、Amazon ElastiCache、Amazon OpenSearch、Amazon EMR、AWS Lambda、AWS Fargate などの人気の高い AWS のマネージドサービスでも利用可能です。これらのサービスは、AWS Graviton プロセッサの料金性パフォーマンスの利点を実現するとともに、フルマネージドエクスペリエンスを提供します。
Amazon EC2 におけるエネルギー使用量 1 ワットあたりの最高のパフォーマンス
お客様の二酸化炭素排出量を削減するために、AWS Graviton プロセッサは、よりエネルギー効率の高い設計となっています。Graviton ベースのインスタンスは、同等の EC2 インスタンスと比較して、同じパフォーマンスで最大 60% 少ないエネルギーを使用します。
EC2 インスタンスが AWS Graviton プロセッサで強化される
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一般用途向け
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コンピューティング最適化
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メモリ最適化
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ストレージ最適化
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高速コンピューティング
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一般用途向け
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M7g: バランスのとれたコンピューティング、メモリ、ネットワーキングが提供する、一般用途向けワークロードの最良なコストパフォーマンス
AWS Graviton3 による駆動
用途: アプリケーションサーバー、中規模データストア、マイクロサービス、クラスターコンピューティングなどの、一般用途向けワークロード。
T4g: バースト可能な汎用ワークロードに最良のコストパフォーマンス
AWS Graviton2 による駆動
用途: 大規模なマイクロサービス、小規模または中規模のデータベース、仮想デスクトップ、ビジネスに不可欠なアプリケーションなど、多岐にわたるバースト可能な汎用ワークロード。
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コンピューティング最適化
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C7g、C7gn: コンピューティング集約型ワークロードで最良のコストパフォーマンス
AWS Graviton3、AWS Graviton3E による駆動
用途: 高性能コンピューティング、ビデオエンコーディング、ゲーミング、CPU ベースの機械学習推論アクセラレータなど、コンピューティング集約型アプリケーション。また、200Gbps のネットワークと Elastic Fabric adapter (EFA) をサポートし、コンピューティングに最適化された C7gn インスタンスも利用可能です。
C6g、C6gd、C6gn: コンピューティング集約型およびネットワーク集約型のワークロードのコスト削減
AWS Graviton2 による駆動
用途: HPC、ビデオエンコーディング、ゲーム、CPU ベースの機械学習推論などのコンピューティング集約型アプリケーション。
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メモリ最適化
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R7g: メモリ集約型ワークロードで最良のコストパフォーマンス
AWS Graviton3 による駆動
用途: オープンソースデータベース (MySQL、MariaDB、PostgreSQL など) あるいはインメモリキャッシュ (Redis、KeyDB、Memcached) などのメモリ集約型ワークロード。
X2gd: Amazon EC2 メモリの GiB あたりの最低コスト
AWS Graviton2 による駆動
構造: オープンソースデータベース (MySQL、MariaDB、PostgreSQL)、インメモリキャッシュ (Redis、KeyDB、Memcached)、Electronic Design Automation (EDA) ワークロード、リアルタイム分析、リアルタイムキャッシングサーバーなどのメモリを大量に使用するワークロード。
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ストレージ最適化
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Im4gn: ストレージ集約型ワークロードで最良のコストパフォーマンス
AWS Graviton2 による駆動
用途: SQL データベース (MySQL、MariaDB、PostgreSQL) 、NoSQL データベース (Cassandra、ScyllaDB、MongoDB) 、検索エンジン、分析、ストリーミング、大規模な分散型ファイルシステム。
Is4gen:Amazon EC2 における SSD ストレージの 1 TB あたりのコストが最も低い。
AWS Graviton2 による駆動
用途: SQL データベース (MySQL、MariaDB、PostgreSQL) 、NoSQL データベース (Cassandra、ScyllaDB、MongoDB) 、検索エンジン、分析、ストリーミング、大規模な分散型ファイルシステム。
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高速コンピューティング
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G5g: 最高のコストパフォーマンスの Android ゲームストリーミング向けインスタンス
AWS Graviton2 による駆動
用途: Android ゲームのストリーミングや機械学習推論を含むグラフィックスアプリケーション。
ローカルの NVMe ベース SSD ストレージオプションは、汎用 (M6gd)、コンピューティング最適化 (C6gd)、メモリ最適化 (R6gd) インスタンスでもご利用いただけます。 加えて、100Gbps ネットワークと Elastic Fabric Adapter (EFA) のサポートを備えたコンピューティング最適化 C6gn インスタンスもご利用いただけます。
お客様の声

1991 年に設立された Epic Games は、Fortnite、Unreal、Gears of War、Shadow Complex、Infinity Blade シリーズなどのゲームの作成者です。Epic の Unreal Engine テクノロジーは、PC、コンソール、モバイル、AR、VR、ウェブに高忠実度のインタラクティブエクスペリエンスをもたらします。
「将来を見据えて、プレイヤーのためにますます没入感のある魅力的なエクスペリエンスを構築していく中で、AWS Graviton3 ベースの EC2 C7g インスタンスを使用できることに興奮しています。私たちのテストでは、それらは最も要求の厳しいレイテンシーに敏感なワークロードにも適しており、料金パフォーマンスでも大きな利点をもたらし、Fortnite や Unreal Engine で作成されたあらゆるエクスペリエンスの可能性を広げることが実証されました」。
Epic Games、エンジニアリングシニアディレクター、Mark Imbriaco 氏

「当社では、東京オリンピック 2020 を含め、主要なスポーツを放送していた夏に、AWS Graviton2 ベースのインスタンスの使用を開始しました。Graviton2 は、フロントエンドの Subscriber Management および Media Asset Management プラットフォームのキャッシングサービスで使用され、以前使用していた x86 ベースのインスタンスと比較して 7 倍優れたパフォーマンスで 1 億 7,500 万人の視聴者にリーチしました。Graviton2 を利用することで料金パフォーマンスが最大 40% 向上するため、Discovery は、他の複数のユースケースでさらに採用を拡大する方法を調査しています」
Discovery、SVP、グローバルインフラストラクチャサービス、Damien Frost 氏

DIRECTV は、ほぼ 30 年間にわたって、エンターテインメントの最前線に立ってきました。DIRECTV STREAM は、DIRECTV が、人々が望む場所、時間、方法で革新的なエンターテインメント体験を提供し続ける上で、お客様、人々、およびベンダーに焦点を当てることを可能にします。
「DIRECTV STREAM マイクロサービスを実行している Kubernetes ノードを Graviton2 ベースのインスタンスに移動しました。これらのマイクロサービスは Golang に基づいており、DIRECTV STREAM および DIRECTV Everywhere のコアバックエンドシステムとして機能する Metadata Discovery、DVR Playlist、Channel Authorization などのさまざまなドメインで構成されています。x86 ベースのインスタンスと比較して Graviton2 ベースのインスタンスのより優れたパフォーマンスとより低いインスタンスあたりのコストにより、当社では、これらのマイクロサービスの運用コストが 25% 低くなると見積もっています。Graviton2 向けのサポートをラボと本番稼働用の Kubernetes 環境に追加し、パイプラインを構築し、開発キットを作成するのにかかった時間は約 4 週間でした。採用はシームレスになされました。現在は、700 を超えるマイクロサービスのフリートを Graviton2 ベースのインスタンスに移行しているところです」
DIRECTV STREAM、AVP ソフトウェアエンジニアリング、Jonathan Tronson 氏
パートナーの声

CircleCI は、最大の継続的インテグレーションおよびデリバリー (CI/CD) プラットフォームとして、デベロッパーがアイデアをシームレスに大規模に実行するための中心的なハブになっています。CircleCI は、CI/CD 用の完全にクラウドベースの Arm コンピューティングを提供する数少ないサービスのひとつで、顧客が自分のマシンを管理することなく、Arm 用のアプリケーションを構築およびテストできるようにしています。
「AWS Graviton2 インスタンスにより、Arm ベースの CI/CD が初めて大規模に実現可能になりました。当社は Arm ベースのコンピューティングに必要なキャパシティーと信頼性を提供できるパートナーが必要でした。CircleCI の Arm ビルドフリートを Graviton2 で実行することで、デベロッパーは自分のマシンを管理することなく、真のサーバーレスエクスペリエンスで Arm ベースのアプリケーションをビルド、テスト、およびデプロイできます。AWS と提携することで、これまで不可能だったレベルで、Arm デベロッパーコミュニティでがその規模での開発を行えるようにしました」
CircleCI 社のビジネス開発担当副社長、Tom Trahan 氏

CrowdStrike は、侵害を阻止するために構築されたクラウド配信のエンドポイント保護におけるグローバルサイバーセキュリティリーダーです。CrowdStrike Falcon は、追加のデプロイや統合を必要とせずに、クラウドネイティブプラットフォームと単一の軽量センサーを活用して、ホストとホストコンテナに向けて完全なスペクトルランタイム保護と可視性を提供します。AWS Graviton2 Arm64 ベースのインスタンスは、説得力のあるパフォーマンスと費用面のメリットを提供し、より幅広いワークロードで採用するよう促進します。共有責任モデルで、AWS のお客様は基となるプロセッサアーキテクチャに関係なく、Amazon EC2 コンピューティングフリートで一貫したシームレスな保護を必要とします。CrowdStrike がすべての Graviton ベースの EC2 インスタンスの CrowdStrike Falcon 保護と可視性を拡張できることを嬉しく思っているのは、このためです。

Datadog は、クラウド時代のデベロッパー、運用、およびビジネスユーザー向けの監視と分析を行うプラットフォームです。「Graviton2 インスタンスが一般で利用可能になりました。これらのインスタンスにより、主要な継続的インテグレーションパイプラインのパフォーマンスが 50% 向上したため、デベロッパーの生産性が向上しました」と Datadog の製品マネージャーである Jimmy Caputo 氏は述べています。「Graviton/Arm 用の Datadog Agent を使用すると、すべての AWS ユーザーが Datadog を使用して、残りのインフラストラクチャと一緒に Graviton2 インスタンスのパフォーマンスを監視できます」

「Genymotion は、ブラウザ内ストリーミングと ADB アクセスを備えた Android™ インザクラウド (AIC) ソリューションを提供しています。Genymotion は AWS Graviton2 Arm64 ベースのインスタンスにデプロイされています。これで、当社のお客様はこの世代の Arm ベースのサーバー上で 3〜5 倍の密度とストリーミング品質を、低価格で実現しています。また、アプリケーションを実行するためにバイナリ変換ツールをインストールしなくても、Android のネイティブエクスペリエンスも可能になります。サーバーベースの Arm インスタンスがついにクラウドに登場し、新しいユースケースや機会が開かれることを、Genymotion チームは期待しています。」
Jean-Charles Leneveu 氏、Product Manager、Genymotion

KeyDB は、Redis™ API と互換性のある高性能データベースであり、マルチスレッド、メモリ効率、高スループットに重点を置いています。KeyDB は AWS Graviton2 インスタンスのサポートを提供します。ユーザーに KeyDB + Graviton2 セットアップが提供できるかを確認することを奨励しています。KeyDB テストでは、最新世代の x86 ベースの M5 インスタンスと比較して、AWS Graviton2 を搭載した Amazon M6g インスタンスを使用すると、パフォーマンスが 65% 向上されました。KeyDB は、最新のテクノロジーをサポートし、ユーザーが最も強力なソリューションを提供できることを誇りに思っています。
Graviton をサポートする AWS のサービス



















Graviton ベースインスタンスの開始方法
Amazon EC2 を起動する
事前に構築された Linux ベース Arm64 の Amazon マシンイメージ (AMI) により、AWS Graviton ベースの Amazon EC2 インスタンスを数分で迅速に起動することができます。詳細については、インスタンスの起動ページをご覧ください。アプリケーションの構築と Graviton ベースのインスタンスへの移行についての詳細は、Graviton 採用計画をダウンロードするか、AWS Graviton を使い始めるページをご覧いただくか、Graviton 向け移植アドバイザについて学ぶことができます。
AWS のマネージドサービスの利用
Amazon Aurora、Amazon RDS、Amazon MemoryDB、Amazon ElastiCache、Amazon OpenSearch、Amazon EMR、AWS Lambda、AWS Fargate など、多くの人気 AWS サービスが、AWS Graviton ベースのインスタンスをサポートしており、料金パフォーマンス面でも大きな利点があり、使いやすくなっています。詳しくは、各サービスのドキュメントをご覧ください。
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記事とお知らせ
リソース
1 コンピューティング要件とメモリ要件のさまざまな特性を備えたワークロードの内部テストに基づいて、M5、C5、および R5 インスタンスよりもそれぞれ M6g、C6g、および R6g インスタンスのコストを 20% 削減し、最大 40% 高いパフォーマンス。