AWS導入事例:貝殻·如視(REALSEE)

2020

貝殻·如視VR は、貝殻找房如視チームによって開発されました。貝殻找房は、技術を駆使した品質重視の居住系サービスプラットフォームであり、業界全体の質の高いサービスプロバイダーを集約し、オープンで高品質の住宅サービスの環境を整え、 3億世帯に中古住宅や新築住宅、賃貸、リフォーム、コミュニティサービスなどの全般的な住宅サービスの提供に取り込んできました。同社は、 2017 年 11 月 14 日に創立され、 2020 年 8 月 13 日にニューヨーク証券取引所への上場を果たしました。 2019 年 12 月 31 日をもって、貝殻找房プラットフォームの取引額(GTV)は、 CNY 2.13 万億元に上り、 220 万件以上の取引が完了しています。

ビジネスニーズとチャレンジ

産業用インターネット企業として、貝殻找房は、従来の不動産会社とは異なり、起業の初期段階から、貝殻找房は、ユーザーのオンライン体験の改善に努めて、企業向けや消費者向けの両方のビジネスモデルで業界の変革を進めています。貝殻找房の傘下の貝殻·如視VRチームは、VR技術により物件の 3D 構造、寸法情報、全体の間取り、内装及び部屋の細部などの情報を鮮明に再現します。ユーザーのビジュアルな体験を向上させるほか、ユーザーや不動産業者の時間をさらに省くこともできます。 2020 年 9 月 30 日現在、貝殻·如視 VR は、すでに 711 万件以上の住宅の室内の 3D 空間データを構築し、 VR の収集、処理、編集、再現の 4 つの工程について、技術上のワンストップソリューションを提供します。貝殻·如視 VR ソリューションは、スマートフォンを含むコンシューマーグレードのデバイスやレーザーモジュールを含むプログレードのデバイスと統合可能であり、さまざまなシナリオに対応し高速に 3D 空間の構築機能を提供することができます。プログレードのデバイスとの技術的な統合において、貝殻·如視VRは、深度レーザー検出モジュールの能力を統合させることにより、物件全体をよりリアルな画像効果とより高いモデル精度で再現し、収集半径を 10 メートル以上に拡大し、深度収集精度を 20mm の絶対誤差まで減少し、測定面積誤差を 0.4% 以内に抑えることができ、世界最先端レベルとなっています。

グローバル経済統合の加速に伴い、中国の技術は、グローバル経済を牽引する重要な役割となり、ますます多くの中国企業は、今「技術の海外進出」により、世界中のビジネスパートナーのデジタルインフラストラクチャの土台固めや、消費ビジネスモデル変革の実現をしています。中国国内の VR 空間再構築分野の専門技術チームとして、貝殻·如視は、日本の不動産テック企業の GA テクノロジーズと提携し、 3D リノベーション技術で、日本のユーザーにまったく新しい家探しの体験をもたらし、日本の居住系サービス市場の VR 化のアップデートを推進しています。「日本の不動産市場は、成熟期にありますが、長年にわたってオフラインモデルに依存していて、オンライン化が遅れています。2020 年以降、COVID-19 の影響と日本政府による度重なる緊急事態宣言により、不動産の取引件数が大幅に下落しました。これは、日本の GA テクノロジーズにとっても、当社にとっても、デジタル変革のチャンスと見ています」と貝殻找房副総裁、如視事業部本部長恵新宸氏は語ります。中国の市場では、 2019 年で見ると、貝殻找房は、約 4.2 億回の VR 視聴を達成し、 2020 年 9 月 30 日時点では、 VR 視聴が累計 9.66 億回に達しています。 2020 年の第 3 四半期では、 VR の 1 日当たりの内覧申請件数が 19.3 万件であり、前期比 21% 増で、前年同期比 1207 %増となりました。成功の経験を海外の市場で活かすことは、貝殻·如視の事業展開の次のステップとなります。

日本の GA テクノロジーズとの提携は、貝殻·如視 VR 業務を海外で展開する初めての試みであり、 2 か月以内にプロジェクトのアプリケーションの展開および本番リリースを完成させ、当面で数千戸の物件を取り扱いたいと考えています。このようなクライアントのニーズに対して、貝殻·如視技術チームは、プロジェクトサイクルが短くCOVID-19 の影響を受けて現地で ITインフラストラクチャや業務環境の調査ができないなど、さまざまな圧力に直面しています。プロジェクトの迅速な開発、テスト、展開などの工程を完成させ、プロジェクトが着実に進むように、貝殻·如視は、敏速で効率的な展開戦略を早急に模索する必要があります。

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AWS のサポートにより、 2 か月以内に日本市場への開拓を実現するという試みを成功させることができました。インフラストラクチャの柔軟性、安全性やグローバルカバレッジのいずれにおいても、AWS から大きなサポートを受け、自信を持つことができました。今後も、引き続き AWS と連携し、多くの分野で空間デジタル化によるサービスのシナリオを数多く作り、世界中のクライアントにサービスを提供します

恵新宸

貝殻找房(ベイクジャオファン)副総裁
如視事業部本部長

AWS の採用理由

安定した信頼性の高いクラウド基盤は、貝殻·如視の海外事業展開の決め手となりました。市場の主要なクラウドサービスを比較検討した結果、貝殻·如視は、日本の GAテクノロジーズとの技術提携による海外進出プロジェクトの展開プラットフォームとして、最終的にアマゾン ウェブ サービス (AWS)を利用することを決め、 AWS 東京リージョンに拠点を置いて、如視のVRサービスを展開してきました。このような決断をしたのは、 AWS が次のような独自のメリットがあると考えたからです。

  • グローバルで一貫した技術力とパフォーマンスを提供
  • 成熟したクラウドサービス業者として、2021 年 1 月時点で、 AWS は、世界で 24 のリージョン、 77 のアベイラビリティゾーンを運営しており、東京リージョンに加え、大阪リージョンが稼働する予定です。 AWS の日本市場への継続的な投資と重要度の視点から考えると、提携企業は、現地での事業展開に対して自信をもって臨むことができます。同時に、貝殻·如視技術チームは、調査の結果、 AWS が日本市場で広く評価されるクラウドコンピューティング企業であり、グローバルリージョンを超えて一貫した技術力とパフォーマンスを提供できることがわかりました。 AWS の活用により、貝殻·如視 VR は、日本市場へ迅速に参入できるだけではなく、今後の海外展開に向けて、技術的に統一されたアーキテクチャの利点を活用して、アプリケーションの迅速なレプリケーションとデプロイメントを実現することができます。

  • オープンソースとフルマネージドサービスとの組み合わせ、迅速な展開と配信
  • AWSは、フルマネージドの Kubernetes、Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) をクラウドで提供しています。 Amazon EKS サービスは、アップストリームの Kubernetes を実行させることができ Kubernetes に準拠したサービスであることが確認されています。そのため、貝殻·如視技術チームは、日本のユーザーにサービスを提供する際に、中国本土と同じように自ら Kubernetes クラスターを構築するのではなく、貝殻·如視の VR アルゴリズムモデルや自主開発のフレームワークを Amazon EKS でシームレスに直接に展開して、 3D リノベーションの機能を海外で迅速に展開し、サービスを提供することにしました。これにより、日本の不動産業界のクライアントは、コンシューマーグレードのデバイスで、貝殻·如視がコンテナ化により AWS に展開した自主開発の画像技術を利用して、自動モデリング、スマート穴埋め、全自動データ抽出、HDR 最適化などの 3D リノベーション工程を完成させ、 VR 環境で、リアルな 3D 空間の再現を実現できるようになりました。全過程にわたって、アプリケーションコードを再構築する必要がなく、限られたプロジェクトサイクルでより多くの時間を節約し、貝殻·如視技術チームが日本の GAテクノロジーズとの技術提携事項や業務ニーズについてのコミュニケーションに専念できるようになり、アプリケーションの迅速なイテレーションと配信が実現されました。

  • 豊富なデータセキュリティ
  • 海外市場開拓にあたり、クライアントのデータとプライバシーを重要視する必要があります。 AWS は、常に厳しいコンプライアンスとセキュリティ要求に従って、貝殻·如視の事業の海外進出が順調に進むように、インフラストラクチャから、サービス、コンプライアンス認定まで環境を整えることができます。貝殻·如視 VR のアプリケーションに関する膨大な量の室内空間の 3D データが全て暗号化されてAmazon Simple Storage Service (Amazon S3)に保存され、 AWS 技術チームによるアドバイスで、貝殻·如視技術チームは、AWS Identity and Access Management (IAM) も利用して、 AWS で利用されたサービスや特定のリソースに対して、きめ細かなアクセス制御 (Fine-grained access control)を行って、漏洩や不正アクセスを未然に防ぐために、 AWS に展開された如視 VR 関連のデータを保護します。

貝殻·如視 VR アプリケーションの AWS によるシステムアーキテクチャの模式図

得られた成果

AWS を利用することにより、貝殻·如視は、事業の海外進出の第一歩を踏み出し、事業展開を実り多いものにしました。

  • 低コスト、高パフォーマンス
  • 貝殻·如視 VR のビジネスアプリケーションを AWS 東京リージョンに展開させることにより、技術チームは、わずか 2 か月の時間で日本の GA テクノロジーズとの VR 不動産の提携プロジェクトのテストから本番リリースまでの全過程を完成させ、 VR 内見の新しい時代を切り拓き、 COVID-19 による実際の内見への束縛を打破して、没入型のデジタル化体験で、消費者の内見モデルを変えていきます。「今回のプロジェクトでは、 AWS は、クラウドプラットフォームというよりも、むしろ新たなデジタルビジネスのプラットフォームとして活用されています。 2020 年以降、 COVID-19 の影響を受け、海外出張が制限される中、 AWS クラウドを活用して、技術の海外輸出を実現させ、 AWS のインフラストラクチャに依存して海外クライアントにサービスを提供し、業務の着実な成長を維持することができます」と恵新宸氏は語ります。

  • 安定したサービスによる良好なユーザー体験
  • 貝殻·如視技術チームは、 AWS クラウドにより、高安定性、低遅延のサービスで優れたユーザー体験を提供し、持続的にアーキテクチャを最適化するスキルを獲得していました。日本の GA テクノロジーズとの提携プロジェクトにおいて、貝殻·如視は、インメモリデータの保存・キャッシングに Amazon ElastiCache を利用し、 Amazon CloudFront を導入して自主開発の画像処理サービスと組み合わせ、 Amazon S3 に保存されている VR 関連画像リソースを増大させ、端末でのコンテンツ表示を高速化したところ、ユーザーから好評を得たといいます。「 AWS は、開発者に豊富なツールや優れたドキュメントを提供しています。クラウドサービス業者を選別するにあたり、 AWS が提供しているアセットはいずれも当社のニーズを満たしていることがわかりました。当社は、常に海外のクライアント/ユーザーのアクセス体験に着目し、端末機器やネットワーク環境の違いによりアクセスされる画像に対応する処理を行い、海外のクライアント/ユーザーのアクセス速度のさらなる向上を図ってまいります。将来、各国のクライアント/ユーザーについて、当社は、 AWS Global Accelerator サービスを利用してクライアント/ユーザーのアクセス速度を向上させていく予定です」と貝殻找房如視事業部インフラストラクチャー担当者楊洋は次のように語ります。「 AWSの技術専門家も、引き続きデプロイとクラウドアーキテクチャの最適化のプロセス全体にわたってフォローアップして、当社のためにカスタマイズされた『Well-Architected』ワークショップを通して、今後の商品開発及びアーキテクチャロードマップについて貴重な提案をしていただけると考えています」

  • 運用保守の圧力を解放し、コア業務に焦点を当てる
  • AWSが提供する自動化された運用・監視機能を利用することで、貝殻·如視技術チームは、 AWS に展開された如視 VR アプリケーションを継続的に監視し、貝殻·如視 VR のビジネスを継続的に展開することができています。技術チームは、 AWS の便利なロードバランシング設定と多次元の Amazon CloudWatch モニタリング項目を利用して、 AWS LambdaAmazon Simple Notification Service (Amazon SNS) 、 Amazon Simple Email Service (SES) などのサービスを組み合わせて、関連技術者が問題発生時にすぐにアラートを促されるようにすることができ、従来のマニュアル操作を自動化し、より柔軟でフレキシブルに、意識しない方法でビジネスニーズに対応できるようになります。

未来への展望について、貝殻·如視は、引き続き AWS によりグローバル市場を開拓し、既存の空間リノベーション、コンピュータビジョン、 3D 物体認識、スマート空間測定・評価および AI デザイン・リアルタイムレンダリングなどの成熟した技術をもとに、ホテル・民宿、内装・室内インテリア、商業施設など、多分野にわたるより多くのサービスシナリオをさらに模索し展開していきます。また、貝殻·如視は、技術提携パートナーとして、 AWS Marketplace を活用し、室内空間向けの 3D リノベーションやバーチャルリアリティアプリケーションを提供し、より多くのエコシステムや業界におけるクライアントがデジタル空間アプリケーションから恩恵を得られるように、 AWS パートナーネットワークに参加する予定です。


貝殻·如視について

貝殻·如視VR は、貝殻找房如視チームによって開発されました。貝殻找房は、技術を駆使した品質重視の居住系サービスプラットフォームであり、業界全体の質の高いサービスプロバイダーを集約し、オープンで高品質の住宅サービスの環境を整え、 3 億世帯に中古住宅や新築住宅、賃貸、リフォーム、コミュニティサービスなどの全般的な住宅サービスの提供に取り込んできました。

AWS の採用理由

  • 一貫した技術力とパフォーマンスをグローバルに提供
  • オープンソースとマネージドサービスを組み合わたメリットの提供
  • 豊富なデータセキュリティと高可用性のメカニズム

ご利用中の主なサービス

Amazon Elastic Kubernetes Service

Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) は、フルマネージド型の Kubernetes サービスです。

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Amazon Aurora

Amazon Aurora は、MySQL および PostgreSQL と互換性のあるクラウド向けのリレーショナルデータベースであり、従来のエンタープライズデータベースのパフォーマンスと可用性に加え、オープンソースデータベースのシンプルさとコスト効率性も兼ね備えています。

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Amazon MSK

Amazon MSK は、Apache Kafka をストリーミングデータの処理に使用するアプリケーションを簡単に構築および実行できようにする完全マネージド型のサービスです。

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Amazon EMR

Amazon EMR は、Apache Spark、Apache Hive、Apache HBase、Apache Flink、Apache Hudi、Presto などのオープンソースのツールを使用して膨大な量のデータを処理するための業界をリードするビッグデータのクラウドプラットフォームです。

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開始方法

あらゆる業界のさまざまな規模の企業が、AWS を活用してビジネスを日々変革しています。AWS のエキスパートにお問い合わせのうえ、今すぐ AWS クラウドジャーニーを開始しましょう。