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AWSが支えるCOVID-19との闘い②ー科学的知見を社会に発信ープロジェクト分析リーダ・慶應義塾大学 野村准教授に訊く舞台の裏側

全4回に渡ってお届けする連載ブログ「AWSが支えるCOVID-19との闘い」。前回に引き続き、第2回では、プロジェクト分析リーダである慶應義塾大学 野村准教授に、神奈川県を皮切りに始まったプロジェクトのローンチから、他県への展開、疫学的知見・分析手法・ノウハウを一般社会へ広く公開・還元したエピソードをご説明いただきます。 LINEアカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」のローンチ 2020年3月5日、LINEを活用した新型コロナウイルスに対する個別情報提供システム「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」の運用を始めました。日本が新型コロナの感染拡大の入り口にあった当時、「今すぐ可能なアプローチで、できる限りのことがしたい」という趣旨の元、行政や民間、アカデミア等の有志が集まり、ローンチに至りました。 このプロジェクトはLINEを使って新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のハイリスク群や潜在的罹患者のスクリーニングとフォローアップ、軽症者支援を効率的に行うためのシステムです。さらに、ユーザーが入力したデータを集積し分析することで、感染拡大や風評等二次被害の防止、及び予防・治療を含む今後の感染症対策に資する対策を検討することも目的としております。 主体は神奈川県で、行政の情報提供、相談支援業務の一環として行なっています。LINE株式会社からは、本システムの開発と維持管理を提供して頂き、Amazon Web Services(AWS)には本プロジェクトのデータ保管スペースとしてAmazon Simple Storage Service (Amazon S3)を提供頂いており、ローンチ時に迅速な判断で対応して頂きました。神奈川県顧問として本プロジェクト進行を統括する一人である宮田裕章氏が主任教授を務める慶應義塾大学医療政策管理学教室が、アカデミアで取り組むデータ処理と対応策の検討を主に担っています。筆者は当教室の特任准教授としてアカデミアチームをリードしています。 ローンチまではわずか約2週間 プロジェクト実施におけるLINEシステムの負荷や県電話窓口業務の負担のシミュレーション、感染症専門的な観点からのユーザーへのフィードバック情報の適切性の検討、そして数理統計学的な観点からのアンケート項目や配信計画の設定など、関係有志の専門性を最大限に生かす形でプロジェクトは始動しました。そこからローンチまでは昼夜を問わずオンライン上で激しい議論を交え、わずか2週間でシステムの運用が始まりました。 アカデミアチームの編成と役割 データ処理については、疫学・公衆衛生学や社会科学からのアプローチという学際的な性格を持ち、高度な統計分析とコンピュータサイエンスに関する専門知識を擁するためのアカデミアチームが必要でした。今ではメンバーは10人以上おり、皆本業の大学・民間の所属組織で実務をこなしつつ、半数以上が博士号を持ち、研究・開発、提言やコンサルティング業を中心に、データ分析に特化した若手のチームです(本項下部にリスト)。 慶應義塾大学 研究室におけるプロジェクトメンバーとのディスカッション風景   ユーザーが入力した情報はAWSに蓄積され、アカデミアチームはそのデータを当時は毎週の頻度で分析・集計し、神奈川県の担当者らにフィードバック、必要に応じて知事会見用の資料作成の補助や内容確認を行い、最終的に分析結果を知事が会見等で発信しながら、県の感染拡大防止策に役立てて頂きました。 例えば、令和2年3月27日(金曜)の神奈川県知事の定例会見では、手洗いうがいなど、個人で出来る基本的な感染症対策は90%以上の回答ユーザーが行っている一方で、テレワークや時差通勤など、社会システムとしての実装が求められる対策は、ほとんど進んでおらず、わずか10%程度の実施率であったことが発表されました(参考1)。 (参考1 ) 出典:https://www.pref.kanagawa.jp/chiji/press-conference/2019/0327.html   また、令和2年4月1日(水曜)臨時会見では、回答ユーザーにおける発熱者割合が上昇傾向にあり、警戒を要することが発表されました。これらはAWS上の回答データをアカデミアチームが分析し、結果を県に提示し、知事が会見で発信する、という一連のシステム運用の事例です(参考2)。 (参考2) 出典:https://www.pref.kanagawa.jp/chiji/press-conference/2020/0401.html システムの他県への拡大と、データの可視化 一方で、神奈川県発祥の「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」は、そのシステム運用を今では33都道府県(11月末時点:自治体や省庁の公式アカウント一覧 )に展開しています。そしてそのほとんどが3月中にローンチされました。AWS上に収集される回答ユーザーのデータを、アカデミアチームが分析し、個別に県にフィードバックするというサイクルには限界があるため、IQVIA ジャパンにAWS上でのデータのビジュアル化を設計・実装頂きました。収集されるデータを直にビジュアル化することで、データサイエンスを専門としない都道府県の担当者によるデータ解釈を容易にすると同時に、各種会見や感染拡大・防止活動のための自由な資料作成を可能にします。アカデミアチームによる監修や、各県担当者との同時説明会を得て、4月末には実装されました。 科学的知見を社会に発信 アカデミアチームでは、本プロジェクトを通して得られた新型コロナウイルス感染症に関する疫学的知見や、分析手法・ノウハウを一般社会へ広く公開し、還元していくことに力を入れています。例えば、発熱症状と新型コロナウイルス感染には時間的、空間的に有意な相関関係があることを示し、ウイルス検査が全国的に迅速に受けられない状況では、LINEのようなSNSを活用した症状モニタリングが非常に有用であることをまとめました成果を、査読付きの国際的英字誌に発表しました(文献1,2,3)。 (文献1) 出典:https://www.thelancet.com/journals/lanwpc/article/PIIS2666-6065(20)30011-0/fulltext (文献1) 出典:https://www.thelancet.com/journals/lanwpc/article/PIIS2666-6065(20)30011-0/fulltext   また、社会的距離政策を後押しするエビデンスとして、テレワークの実施と発熱症状には相関があり得ること(文献4)、上述の神奈川県知事会見で発表された予防行動に関するデータ(個人でできる予防と社会的サポートが必要なテレワークのような予防対策にはその実施率に大きな乖離があること)(文献5)、自粛要請・緊急事態宣言に伴う新型コロナウイルスの感染経路の変化について議論(文献6)、さらに、新型コロナウイルス感染症に罹患されている人が身近にいる人ほど、不安を抱えている人が多い可能性(文献7)などを発表しています。 また、英医学誌The Lancet Regional Healthの新型コロナウイルス感染症の症状モニタリングシステムに関するコメンタリー が、この日本の「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」を大規模疫学モニタリングの事例として紹介し、国際的に高い評価を得ています(参考3)。 (参考3)  https://doi.org/10.1016/j.lanwpc.2020.100024 今後に向けて 「第3波」の流行に備えて日本では何が必要なのか、何を準備すべきかという点を個別具体的に考えるための一助として、「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」から得られる知見を個人はもちろん、各自治体や政府、民間等に役立てて頂きたいと思っています。 アカデミアチームメンバー(五十音順敬称略 2020年10月現在) 瓜生真也、江口哲史、川島孝行、河村優美、史蕭逸、田上悠太、高柳慎一、野村周平、牧山幸史、松浦健太郎、宮田裕章、米岡大輔 アカデミアチーム発表論文(2020年10月現在) […]

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AWSが支えるCOVID-19との闘い①──LINEパーソナルサポートプロジェクトは、なぜAWSクラウドでなければならなかったのか?―発案者・宮田裕章教授に訊くAWSの魅力

世界的に甚大な災禍をもたらした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。日本では当初、感染経路の追跡と水際対策を徹底してきましたが、市中感染が拡大するにつれビックデータを活用した感染防止のプロジェクトが進行しました。基盤として活用されたのはAWSクラウドです。なぜこのプロジェクトにAWSクラウドが必要とされたのでしょうか? 今回は、プロジェクトの発案者である宮田裕章教授に、当社の執行役員 宇佐見 潮がお話を伺いました。 感染拡大防止には、ビッグデータのリアルタイム解析が不可欠 振り返れば、2020年1月15日に国内での最初の新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、3月下旬からは大都市圏を中心に感染が急速に拡大。これを受けて国では、4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に対し緊急事態宣言を発出し、4月16日にはその対象を全国に拡大しました。 当初はクラスターを中心に、検査数を絞りながらの対策が功を奏していましたが、感染が拡大し、感染経路の把握が難しくなるのを見越してあるプロジェクトが進められました。それが、LINEを活用した「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」です。 このプロジェクトの発案者であり展開を牽引してきた立役者が、慶應義塾大学医学部でデータサイエンス、科学方法論を専門とされている宮田裕章教授です。 宮田教授自身、これまでは感染症分野にほとんどかかわってこられなかったといいますが、2月中旬、ダイヤモンド・プリンセス号の船内で感染が拡大し、首都圏に感染者が増えだした際には新型コロナ対策に強い関心を寄せるようになられたといいます。 「これまでの感染対策というのは、症状が急激に表れている患者治療と水際での封じ込めに主眼が置かれていましたが、感染が市中に広がってきて、感染経路が追跡できなくなったときに、PCR検査で陽性者判定された患者の外側で何が起こっているか、その実態を把握しなければ有効な対策を講じることはできません。それには、必要なデータを速やかに収集し、その分析を行って、有効な対策につながる洞察を得ていくことこそが不可欠だと考えました」(宮田教授)。 ユーザーに価値を提供する仕組みでなければ成り立たない そこで、宮田教授は、自身が顧問を務めている神奈川県へ働きかけ、3月5日には早くも、県の公式LINEアカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート(行政)」が開設されました。これは、県民がLINEを通じて自らの状態を入力することで、自身の状態に合わせた新型コロナウイルスに関する情報が得られるというサービスです。 神奈川県のLINE公式アカウントと友だちになり、発熱しているか、咳などの症状が出ているかなど体調を入力いただくと、それにあわせ診療の必要性や地域の保健所などの連絡先などを提供するというもの。集めたビッグデータを分析し、例えば発熱者が増える傾向にある地域やリスクなどを予測し、行政側で対策を講じる仕組みです。 「分析の精度を保つには、データ量が必要です。そのため、まずはサービスを使ってもらえなければ話になりません。ユーザーに価値を提供できる仕組みでなければなりませんでした。当然UX(ユーザーエクスペリエンス)には非常に力を入れましたし、集めたビッグデータを迅速に分析して、対策に反映するためにはオンプレミスの選択肢はなく、クラウドベースでなければなりませんでした」と宮田教授は振り返ります。 国内に膨大なユーザーを有するLINEは、そうした全国展開を目指したサービスのフロントエンドを担うシステムとして、使ってもらえる仕組み作りの観点からまさにうってつけだったと言います。 一方、サービスのバックエンドにあって、収集したセンシティブなデータを格納し、分析に供するための基盤には、AWSにお声がけいただきました。「スピード感はもちろん、セキュリティ対策、リスク管理などに要する作業負荷などを考え合わせれば、AWSクラウドがまっさきに思い浮かんだ」と宮田教授は振り返ります。 結果、仕組みとしては大きく2つのシステムが稼働しています。サービスを提供するパーソナルサポート部分、そしてその取得したデータ転送を受け、分析するための慶應義塾大学管理下のプラットフォームです。双方基盤としてAWSクラウドを活用いただいています。 AWSクラウドが選ばれた理由 サービスを支えるクラウドインフラとして我々にご相談いただいた理由として宮田教授は、いくつかのポイントを挙げています。 まずは、「エンジニアフレンドリー」なところがAWSの大きな魅力だったといいます。「私自身、これまで様々なデータ活用のプロジェクトに携わり、エンジニアの方々と共創する中でシステム構築の容易さにおいて、エンジニアの方々から絶大な支持を獲得しているのがAWSでした。そのほかにも、セキュリティ面や堅牢性、そして何よりもクラウドサービスとしてのグローバルでの圧倒的な存在感などもあって、AWSを最優先の選択肢とすることは必然だったといえます」と宮田教授は強調します。 宮田教授はまた、AWSの意思決定や構築に際しての「スピード感」も高く評価頂きました。「プロジェクトへの協力をAWSさんに求めたのが2月24日のこと。1時間後には承諾のお返事をいただけて、非常に驚きました。」(宮田教授)。 というのも、ちょうど宮田教授からお声がけをいただいた際に、当社では世界の各拠点の幹部の間で、コロナ禍を乗り越えるための支援の検討を進めているところでした。当社としてコロナ禍対策の領域で、わが国社会に対して速やかに貢献を果たしていきたいとの思いから、お声がけいただいた1時間後には受諾の旨の返答となったのです。 「AWSさんに感じるのは、クラウドを基点にしたコミュニティを形成する上でとてもフェアでニュートラルなことです。実はこれはこれからのデータ駆動型の時代には非常に重要な点になると考えています」(宮田教授)。 次回以降、本プロジェクトにおけるデータ解析の目的、システム概要、分析結果などをご紹介していきます。第2回のブログでは、主に慶應義塾大学の研究室において、どのような課題を解決しながらデータ分析を行い、どのような成果をあげたかを紹介します。第3回目では、より具体的に、どのような要件の下でAWS環境上にデータ解析基盤を構築し運用に入っていったかを、解析のご支援に関わったIQVIA ジャパン様とAWSの担当者たちにより解説いたします。そして最後に第4回目では、一連のプロジェクト全体での成果、さらには宮田教授が指摘するデータ駆動型社会の今後のビジョンなどについて、改めてご紹介します。 * * * * このブログは、 慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 教授 宮田裕章氏へのインタビューを、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 執行役員 パブリックセクター 統括本部長の宇佐見 潮が取材・執筆を担当しました。 今後とも日本の公共部門ブログ(日本語)やウェブサイト、又AWS 公共部門ブログ(英語版)等 AWS の最新ニュース・公共事例をぜひご覧いただき、デジタル化の推進にお役立ち頂ければ幸いです。 AWSが支えるCOVID-19との闘い ブログシリーズ ①LINEパーソナルサポートプロジェクトは、なぜAWSクラウドでなければならなかったのか? 発案者・宮田裕章教授に訊くAWSの魅力 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/covid-19_response1_profmiyata/ ②科学的知見を社会に発信ープロジェクト分析リーダ・慶應義塾大学 野村准教授に訊く舞台の裏側 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/covid-19_response2_profnomura/ ③刻々と変わる可視化ニーズをAWSクラウドでどう実現したか?― IQVIAジャパンに訊くELT処理・BIダッシュボードの実装・運用 https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/covid-19_response3_iqvia/ ④宮田裕章教授が語る「データ駆動型社会」という未来―「誰一人取りこぼさない」を実現するためのAWSの役割とは? https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/covid-19_response4_profmiyata/ 番外編 AWSとLINEが推進する3つのDX支援~企業のDX、自治体のスマートシティ、医療ICTの社会実装~ https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/covid-19_responseextra_line/ 公共機関における […]

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LINEを活用した行政サービスデジタル化の推進

AWSはLINE Fukuoka株式会社様による「LINE SMART CITY GovTechプログラム」への支援を通じて、行政サービスのデジタル化を推進していきます。 LINE SMART CITY GovTechプログラムは、福岡市LINE公式アカウントの機能開発の知見を活かして開発した、全国の自治体が汎用的に活用できるLINE公式アカウントの機能のソースコードを無償提供するという取り組みです。このソースコードはAWS環境での導入を想定して開発されており、自治体様はAWS環境でそのまま利用することができます。 加えて、AWSパブリックセクターでは、自治体様および開発会社(SIer)様がクラウド導入において検討が必要となる自治体特有のセキュリティ面の整理や、AWSサービスについての最適な利用方法に関わる技術サポートについて、お問い合わせ窓口をご用意いたしました。 益々注目が高まる行政サービスのデジタル化と国民の利便性の向上に寄与できる取り組みとして、AWSのパブリックセクターで培ったノウハウと経験を提供していきます。 ❖行政のデジタル・トランスフォーメーションを促進 「LINE SMART CITY GovTechプログラム」では、自治体が住民接点のサービスを向上していくうえでニーズのある4つの機能を、自治体のLINE公式アカウントへ追加する機能が提供されます。 1)セグメント配信 市民の属性に合わせた情報発信 2)申請/アンケート 市民からの申請や情報提供を受け付ける機能 3)FAQチャットボット 4)統計情報の管理、権限設定 セグメント配信、申請・レポート、チャットボット等は、自治体様が導入意欲を持たれていましたが、予算の兼ね合い、モバイルアプリの浸透、開発実装できるベンダが地域に居ない等々の理由により導入が先送りする現状がありました。「LINE SMART CITY GovTechプログラム」は8600万以上のユーザ数(MAU)を持つLINEを活用することでLINE公式アカウントを通して住民への展開を加速することが可能です。提供するソースコードはAWS上へ改変することなく導入可能であり、全国のAWSのパートナー企業(APNパートナ)や開発企業と共に導入のご支援を行います。 ❖ サーバーレスのサービスで構成 LINE Fukuoka株式会社様のプレスリリースにあります通り、ソースコードはAWS上で開発されており、「セキュリティと柔軟性を兼ね備えたスピーディーなシステム構築において強みを持つアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)を用いることで、必要となる環境構築を迅速に構築いただけるように開発しております。」と言及いただいております。 アーキテクチャはAWS Serverless Application Model を活用したサービス構成で組まれており、クラウドの特性を活かした柔軟で持続性を考慮したスケーラブルで運用面の負担を軽減するアーキテクチャを採用いただいています。サーバレスのメリットとして以下を挙げていただいています。 ・環境構築の容易さ ・運⽤コストが限りなく少ない ・トラフィックの急増に耐えるスケーラビリティ ・セキュリティに対する信頼性 ・幅広いエンジニアが対応できる技術 ❖ 自治体が求めるクラウド安全性とは なぜ自治体様にとってもクラウドが必要か、セキュリティ面でご安心できるのか、下記に記載します。 なぜクラウド?自治体においても迅速性が重要課題に:新型コロナ禍での社会経済活動を支援するため、自治体においてもかつてない程迅速性が求められています。従来のように一年かけて検討することも重要ですが限られた時間で思考錯誤を繰り返しながらまずは新しいサービスをローンチし改善を繰り返していくことが重要と認識され始めています。例えば東京都の感染症サイトはCode for Japanが受託し開発したソースコードをGitHubで公開しました。結果同様の課題を持つ自治体が地域コミュニティやGovTech企業と共に各地域毎の感染症サイトをクラウド上へ展開しました。自治体共通の課題をクラウドを活用して迅速に課題解決した素晴らしい事例です。「LINE SMART CITY GovTechプログラム」についてもAWS上へ展開していくことで企画開発期間を短縮し迅速にLINEを活用した住民サービスを開始することが可能と言えます。また、クラウドを活用することで最新技術を活用したデータ分析、AI・機械学習の利活用による付加価値が見込まれます。   AWSのセキュリティ面:AWSでは責任共有モデルによりクラウド利⽤者とクラウド事業者の役割分担が明確に定義されています。利⽤者はデータの所有権と統制を保持しており、例えば適切なアクセス制御、暗号化を活用した統制の実装によりAWSを含む第三者によるアクセスからの保護を実現できます。自治体のクラウド選定にあたっては、「政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群」、「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を満たすクラウドサービスを選定することが安全性を高めるために求められます。AWSは以下のような自治体が遵守すべき事項に対応しており安心してご利用頂くことが可能です。 ・情報資産を管理するデータセンターの物理的所在地を日本国内とすること ・クラウドサービス事業者のカスタマーアグリーメントの準拠法を日本法に変更し、同契約に関するあらゆる紛争に関する第一審裁判所を東京地方裁判所に変更可能であること ・情報資産の所有がクラウドサービス事業者に移管されるものではないこと。したがって、自治体が要求する任意の時点で情報資産を他の環境に移管させることができること。 ・クラウドサービス事業者は、ISO/IEC27017 […]

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AWSを活用して”選挙”を「再定義」する──「有権者教育」「情報へのアクセス・セキュリティ・拡張性」「不在者投票」

 先の見通せない不確実な時代であっても、選挙や政治に携わる関係者は、セキュアで拡張性があり、費用対効果の高い方法で──すなわちクラウドを活用し── 有権者にダイナミックに進化し続けるサービスを提供することに尽力しています。 AWSと AWS パートナーネットワーク (APN) の提供するクラウドベースのテクノロジーは、選挙管理を行う行政機関、選挙献金を扱う団体、そして投票へのエンゲージメントを高める活動を行うNPOのそれぞれが、1)選挙関連の情報共有や、2)アプリやサービス、インフラのセキュリティ向上、3)スケーラビリティの確保、4)不在者投票に特化したワークフロー管理のソリューション────に容易にアクセスできるよう、支援しています。 有権者教育と、必要な情報へのアクセス 選挙管理を行う行政機関は、直観的なオムニチャネルによる認知度向上とアウトリーチの取り組みにより、投票日・投票場所・投票方法の変更など、投票者に常に最新情報を迅速に伝達する必要があります。 AWS とそのパートナーは、こうしたミッションを担う組織・機関を支援しています。 例えば、以下の手法で、有権者が容易にアクセス可能な最新の選挙情報を提供いたします。 Alexa 対応のデバイスやスキル (Alexa アプリを搭載したスマートフォンなど) による、州や郡レベルの選挙情報へのアクセス: ニューハンプシャー州が Alexa スキルを どのように展開して、今年100 周年を迎え、当時は米国”初”であった大統領”予備選挙”と 11 月に行われる本選挙に備えているかをご覧くさい。同様に、ウェストバージニア州務長官が独自の Alexa スキルを活用して、「有権者教育」と必要情報へのアクセシビリティを劇的にモダナイズした方法についても、ご確認ください。 質問に回答してくれる「チャットボット」:投票者は自然言語による質問をしたり、関連性の高い回答を迅速に得ることができます。たとえば、有権者は「投票の登録をするにはどうすればいいですか?」、「どうすれば世論調査作業員になれますか?」、「不在者投票はできますか?」、「選挙の結果はどうなっていますか?」などの質問をすることができます。 Amazon Pinpointを使用して、マルチ・チャネル通信により不在者投票・国外投票者向けのメッセージを自動化して配信します。E メール・SMS テキストメッセージ・ボイスメッセージなどの多様な配信チャネルを活用します。最新のメッセージを迅速に送信し、強力なアナリティクス機能を使用して、有権者へのアウトリーチ・キャンペーンを監視および改善し続けることができます。 Amazon Connect を使用して瞬時にスケーラブルなクラウドベースの「コールセンター」を構築し、通話での情報収集を希望する有権者とのコミュニケーションを合理化することで、リソースの所有コストを低減した上でもなお、優れたサービスを実現することができます。 “セキュリティ”と”拡張性”の、高度な両立 連邦選挙委員会などの選挙を所掌する行政機関は、オンラインでの有権者登録、オンラインでの”不在者投票”のリクエスト、開票日当日の速報レポートの作成、選挙に関する情報を集約したe-bookの発行など、機密性の高いワークロードに対する予測不可能な”脅威”や”負荷要求”に絶えず対処していく必要があります。こうしたワークロードを、ロードアイランド州政府・州務省は AWS パートナーである KNOWiNK社を介して管理・運用しています。同様に、インディアナ州政府の州長官オフィスも AWS パートナーである FireEye社と協力し、2020年~2022 年の各種選挙を対象として40カ月間の契約を結び、インディアナ州が選挙に関わる技術インフラを潜在的な脅威から保護できるように支援しています。 AWS および APN パートナーは、以下のように多様な手法を用いて、選挙を所管する行政組織を支援しています。 AWS Well Architected フレームワークを使用して、アプリケーションやインフラストラクチャのセキュリティ・信頼性・スケーラビリティを評価および改善することで、リスクが発生する”前”に脅威を軽減または低減することができます。 AWS Control Tower、および Amazon Guard Duty […]

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クラウドで「投票」をアップグレード。「投票率」も向上させる

AWS 公共部門ブログチームより、 米国のNPOがどのようにクラウドを用いて「投票」という伝統的行為をアップグレードし、「投票率」の向上に繋げているか ──その事例を以下にご紹介します。 * * * * 生まれ育った実家から遠く離れた街に住んでいるために、選挙での投票機会をこれまで何度か逃したことのある大学院生 Seth Flaxman は、友人でありクラスメートでもある Kathryn Peters と一緒に、投票期日の予告をしてくれる「リマインダーシステム」を構築しました──これで、再び選挙を逃すことはありません。投票をシンプルでシームレスな体験にするというビジョンをかかげ、Seth と Kathryn は、多くの若者が投票機会を逸してしまうという”現状”を変えるための無党派のNPO(非営利組織)である 「Democracy Works」を立ち上げました。 Democracy Works は、民主主義のインフラストラクチャをアップグレードし、有権者と選挙管理人の双方にとって「投票者エクスペリエンス」を向上させるために必要な「ツール」の構築に着手しました。Democracy Works のフラッグシップ・プロジェクトである 「TurboVote」 は、地方自治体から全国規模まで、あらゆる種類の選挙で「有権者自身の登録~そしてその登録の管理~実際の投票」までの流れを支援する取り組みです。国内最大規模の大学、NPO、そして投票率を高めたいと願う多数の企業が連帯した効果もあり、2018 年には TurboVote に登録した有権者は 600 万人に達しました。 AWS によりTurboVoteはスケール TurboVote の取り組みが、初めて 100 万人のユーザーに到達するまでに、Democracy Works は 5 年を費やさねばなりませんでした。しかしその後、AWSクラウドを活用したスケーリングにより、2018 年だけで記録的な 500 万人の新規ユーザーにサービスを提供することができました。 TurboVote のように特定のイベントで利用がスパイクしがちなツールにおいては、長期間にわたり訪問者数が少ない時期もありますが、他方で連邦選挙が近づく時期には、1 週間で数百万人のサイト訪問者を受け入れることになります。Amazon EC2 と Amazon DynamoDB を使用するとオンデマンドでリソースを拡張できるため、TurboVote は、年間を通じて専用のインフラストラクチャに料金を支払うことなく、アクセスが多い日にのみ、数万人もの同時ユーザーのアクセスを処理することができます。 前回2018年の中間選挙があった11 月 6 日に向け、 […]

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連邦選挙委員会は”Auto-Scaling”により、未曾有の5億件超の選挙献金を迅速に処理・開示

AWS 公共部門ブログチームより、 米国の政府機関である「連邦選挙委員会」が Amazon Aurora、Amazon QuickSightなどのAWSのサービスを用いて、いかに効率的に重厚かつ完全性を保ったデータベースを構築し、迅速に分析(Analytics)を遂行することを可能としているか ──その事例を以下にご紹介します。 Photo by Jonathan Simcoe on Unsplash 米国では、選挙献金が──件数・金額ともに── 指数関数的に増加しています。1980 年には、約 50 万件の献金がなされました。連邦選挙委員会 (Federal Election Committee = FEC) は、2020 年だけで献金の件数が総計で 5 億 “件”を越えると見込んでいます。この間、テクノロジーの進化は、アメリカ人が選挙献金をする方法を劇的に変え、多くの”少額”の献金が容易になりました。データの”透明性/追跡容易性”に対する前例のないほどの需要の高まりを満たすために、連邦選挙委員会はクラウドへの移行を決行しました。 選挙献金の財務上の透明性 連邦選挙委員会は、選挙献金の支出入を監視し、米国の選挙献金関連の法規を施行し、情報の公表と共有を行うことにより、大統領・上下両院の各選挙を含めて選挙献金全般に関する財務プロセスの健全性を保護・向上させることを目指しています。この高度な独立性を保った行政機関は、1974 年に連邦選挙運動法( Federal Election Campaign Act)に基づき創設され、選挙献金活動法(campaign finance law)を施行し、政治活動に関わる財務情報の開示を可能にしています。こうしたミッションは、選挙資金制度や国政選挙の完全性(integrity)を守るうえで重要です。 前例のない需要急増に対応する拡張性 連邦選挙委員会は、ミッション・クリティカルな対市民向けのウェブサイト・アプリケーションをクラウドへ移行した 2014 年以来、AWSを利用しています。 ただし、2014 年に比すると年を追って、同委員会のサイトに対して送信されるデータの”量”は大幅に増加しています。2024 年には、連邦選挙委員会は (2020年時点の倍の)”10 億件”の個別の選挙献金をレビュー、処理することになると見込んでいます。こうした献金件数やデータの量そのものの増加は、同委員会が解決しなければならない幾つかの喫緊の課題を生み出しています。 連邦選挙委員会の副CIOである Wei Luo 氏は次のように述べています。「この対-国民向けウェブサイトのAWS移行という”成功”を受けて、より多くの大規模なエンタープライズ・アプリケーションをクラウドに移行する長期計画をわれわれは検討しています。 2020 年の大統領選挙が間近に迫り(*訳注:英語版のBlog執筆は同年7月)、同委員会の役割がさらに重要となっていくため、連邦選挙委員会は AWS をより深く、徹底的に活用することを決定しました。連邦選挙委員会の設定した目標は、1)ウェブ サイトのクエリのパフォーマンスを向上させ、2)データの取り込みプロセスを改善し、3)蓄積されたデータへのアクセスや分析を容易にしインサイトを引き出すこと──です。2014 年に軽量級のウェブサイト・プロジェクトとしてスタートしたクラウド・ジャーニーは、大型の全組織的なデジタル・トランスフォーメーション(DX)へと拡大しました。 […]

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米大統領選までのカウントダウン──米国のNPOは、AWSクラウドを活用し有権者登録や郵便投票など「投票者エクスペリエンス」を劇的に向上

歴史的な2020年の米国大統領選挙の投開票日が近づいています。今回のAWSブログでは、AWSユーザーでもある米国の代表的なNPO(非営利団体)がどのようにAWSクラウドを使用し、有権者登録や郵便投票、候補者情報の把握など各種の「投票者エクスペリエンス」を劇的に向上させているのか、その方法や事例に関してAWS 公共部門のブログチーム よりご紹介します。 2020 年 9 月 22 日 (火曜日) は、「有権者登録」の機会について幅広く認知度を高めることを目的に、党派横断で民主主義を祝福する米国市民の祝日「 National Voter Registration Day (全米有権者登録の日) 」でした。(訳注:米国では、大統領選挙を始め各種選挙で投票を行うための「有権者登録」が必要です。) この、「全米有権者登録の日」 及び全体的な選挙キャンペーン期間を通じて、米国のNPOはクラウドを利用し、安全で拡張性があり、費用対効果の高い方法でそのミッションを達成することを目指しています。   選挙を所管する行政管理機関の支援を受けて、市民団体は有権者に対して登録の現状確認、次回投票へ向けた登録の更新、期日前投票についての認知向上、投票場所の検索、投票率向上のための学習、選挙のリマインダーへのサインアップ、その他の重要な選挙情報の収集など、多様な行動を奨励しています。このブログでは、非営利の市民団体・NPOが、アマゾン ウェブ サービス (AWS) のクラウドを活用したデジタルプラットフォームを用い、オンラインで有権者を登録し、ボランティアを動員し、市民を教育する方法について説明します。 有権者の登録と教育、投開票支援補助員の勧誘 【1】数百万人単位の新規有権者登録を支援 Democracy Works (DW) は、無党派のNPOです。彼らは、選挙インフラのアップグレードに必要なツールを構築し、有権者や選挙関係者の「投票者エクスペリエンス」を向上させようとしています。「Democracy Works」 のフラッグシップ・ツールである「TurboVote」は、有権者が登録し、登録を維持し、自治体から全国レベルまで、あらゆる種類の選挙で投票用紙を投じる体験(=「投票者エクスペリエンス」)の質の向上に役立ちます。 TurboVote のユーザーが最初の 100 万人に到達するまでに 「Democracy Works」は 5 年間を擁しましたが、2018 年だけで 500 万人もの記録的な数の新規ユーザーを獲得し、これらのマイルストーンはAWS を利用して達成されました。2020年11月の大統領選挙・上院/下院議員選挙までのリードタイムにおいては、TurboVote は 1 週間で数百万人もの申請者の処理を遅滞なく処理する準備が整っています。Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) と Amazon DynamoDB により、オート・スケーリング可能なため、TurboVote […]

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各国政府とAWSは、市民・従業員・学生向けの”デジタル・スキル”養成を支援

これまでの 10 年間にわたり、クラウドテクノロジーはデジタル変革(DX)の推進力となり、政府部門・民間企業を横断し各種の組織はより効率的な運営が可能になりました。ここでさらに留意すべきは、この流れ、つまりイノベーション自体が加速度的に”スピードアップ”し続けていることです。しかし、産業、規模や種類に関わらずすべての機関・組織が認識しているように、技術の進歩のペースについていくのは容易ではありません。では、この「技術の進歩を巡るグローバルな競争」の時代に、組織能力構築の”鍵”となるハードルとは、何でしょうか?それは、 スキルの開発(Workforce Development)です。 世界各国との「DX支援の協力体制」の構築 e-bookの無料ダウンロードはこちら 世界中の政府・公共部門および民間部門の組織は、常に従業員・スタッフのスキルを向上させ、変化についていく必要があることを理解しています。AWSが無償提供を始めた『中東および北アフリカにおけるクラウドスキル開発の推進に関する eBook』 では、個人が適切なスキルを身に付けられるようにすることで、デジタルの時代に於いて成功するための「公共部門全体での取り組み」に焦点を当てています。 マッキンゼー は、2030年までに、いま現在小学生である子どもたちの 85% がまだ存在しない職業に就き、 MENA 地域の現在の仕事の 45% が自動化されることを予測しています。政府は、これらの職業の将来を予測することはできませんが、子どもたちや学生に対して、「デジタルの世界で成功するためのツールやスキル」を政策的に提供することは可能です。例えば、今後 10 年の間に、生徒にコーディングを学習させ、デジタル戦略を加速させる「支援組織(Center of Excellence)」を確立することもできます。 政府機関、教育機関、民間企業、技術プロバイダーで構成された強力なコミュニティの活動がこのすべてを支えます。それぞれがスキル開発のイニシアチブを強化する役割をお互いに果たします。知識のギャップを埋め、高度な技術を要する経済を推進していくには、すべての地域の公共部門がそれぞれの発展の程度に関係なく協力しあうことが「鍵」であることは明らかです。 グローバルな「スキル開発競争」の見通し 世界中で、政府・公共部門の各機関は、スキル開発の投資で先行する民間部門・企業群から学び続けています。しかし、投資とは「金額だけ」ではありません。成功への近道であるデジタルスキル養成への取り組みとして、さまざまなコミュニティとのコラボレーションに重点を置き、デジタルリテラシーの向上と、デジタル技術の発展を、官民両面の取り組みによって加速させてます。 ヨーロッパでは、デジタルスキルの開発に焦点を当てた多数の公共部門プログラムがあります。例えば、 英国政府のデジタル戦略には、教育カリキュラムにデジタルスキル養成のトラックを組み込むという、強い意志が表れています。この戦略の中核となるのは、公共・民間・非営組織”間”の強力な連携を促す取り組みです。欧州委員会は、独自の DSM 戦略 (Digital Single Market strategy) を通じて、すべての市民のためにデジタル・インクルージョン(デジタルへの包摂)と自己投資の機会拡大を促しています。 しかし、この数字は、英国を含むヨーロッパ全体においてもなお、求められるスキルの供給水準と現状とのあいだに「埋めがたいギャップ」があることを示しています。Vanson Bourne の調査レポート によると、英国の公共部門機関の 実に40% は、デジタル・トランスフォーメーションに適応するために必要なスキルが不足しており、41% はクラウド移行プロジェクトのための組織内でのスキルがないことが判明しています(『Public sector IT skills shortages puts brakes on digital transformation of government services』)。同様に、ヨーロッパでは 37% の従業員が、基本的なデジタル・スキルさえ持っていないのです。そのため、組織は今後の […]

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AWSはコロナ禍でのコンタクト・トレーシングを支援──スケーラブル・高速・安全なクラウド・ソリューションを通じて

AWSはCOVID-19との闘いを支援 アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、 COVID-19 がもたらす課題に政府機関・医療機関・民間企業のお客様が迅速に対応できるよう、支援を継続しています。パンデミックが始まってから数か月で、世界中の政府や組織が、ウイルスの追跡や感染を把握し、感染の拡大を更に効率的に防ぐための取り組みを加速できるようAWSは支援してきました。これらは、世界保健機関 (WHO) とその事務局長である Tedros Adhanom Ghebreyesus 博士が強調した原則です。同事務局長は、「すべての症例が迅速に発見され、検査され、隔離されるほど、このウイルスは拡散しにくくなる。この原則が、多くの命を救うでしょう」と述べています。 世界的な症例数が驚くべき速度で増加し続けているため、ウイルスの拡散を遅らせ、命を救い、経済を完全に再開するために、患者の発見・検査・隔離が世界的に不可欠です。 こうした公衆衛生の必須条件を満たすために、各国政府は「コンタクトトレーシング」と呼ばれる確立された技術の使用を拡大しています。 コンタクトトレーシングとは、公衆衛生で最も古い手法の 1 つであり、 エボラウイルス、結核、麻疹などの感染症の広がりを制限するために活用されてきました。 現在のパンデミックに対峙する際に、革新的な企業や政府は、AWS が提供する広さと深さがあるサービスを活用して、確認されたケースや疑いのあるケースを公衆衛生従事者が調査し、感染の可能性のある個人を特定し、さらなる感染を防ぐためにそうした個人を隔離し、病気の兆候を監視するためのツールを強化しています。 公衆衛生最前線で活用される、データ収集ソリューション COVID-19 は症状が現れる前に個人間で拡がる可能性があるため、症例調査と接触追跡活動は迅速に行われ、かつ、徹底して行われなければなりません。従来の電話等のツールによる追跡の手法と組み合わせることで、デジタルツールは症例の調査を強化、大幅にスピードアップし、パンデミックを抑制するために必要な大規模な新しい症例管理に役立ちます。 AWS パートナーネットワーク (APN) パートナーである Dimagi は、MIT メディアラボ、Harvard-MIT ヘルスケアサイエンスおよびテクノロジープログラムによって 2002 年に設立され、COVID-19 を含めて、疾患および健康管理のために最前線の医療従事者によって広く使用されている安全な追跡ソリューションを提供しています。Dimagi の CommCare は、COVID-19 に対応しており、ニューヨーク州がこのツールを接触追跡機能をスケールアップするために使用しています。 「ニューヨーク州は、Dimagi の CommCare プラットフォームと Amazon Connect を使用して、公衆衛生担当者が州全体の重要な情報を大規模に活用し、伝達できるようにする総合的な接触追跡システムを速やかにデプロイしました」と、ニューヨーク州最高保健情報責任者である Mahesh Nattanmai 氏は述べています。「Dimagi の公衆衛生に関する専門知識とクラウドベースのテクノロジーを組み合わせることで、公衆衛生関係者からのフィードバックに基づいて接触追跡アプリケーションを定期的に改善し、このパンデミックの進展に応じて、スピードと俊敏性をもって改善することができました。」 CommCare はモバイルデータ収集およびサービス提供プラットフォームであり、医療機関は、スクリーニングや接触追跡から患者のモニタリング、ケア後のサポートまで、効果的な COVID-19 対応のすべてのフェーズに応じたカスタムモバイルアプリケーションを迅速に構築およびデプロイできます。CommCare […]

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『行政&情報システム』”行政におけるパブリック・クラウド” 特集号にAWSからの寄稿が掲載されました

AWSジャパン・パブリックセクターより、寄稿記事の掲載のお知らせです。隔月で刊行されている雑誌『行政&情報システム』の“「行政におけるパブリック・クラウド」特集号”にAWSパブリック・セクターメンバーが執筆した記事が掲載されています。 記事の全文をお読みいただくには、発行者である「行政情報システム研究所」宛にバックナンバーの購入をお申し込みをいただくか、もしくは、こちらのリンクより、150円で記事単位でのダウンロードが可能です。 今回のAWSメンバーからの寄稿記事は 「公共機関で実践されるクラウドセキュリティのベストプラクティス」と題されています。 本文中でも引用されている数字として、富士キメラ総研によると、2019年度の公共クラウド市場は前年比22.0%増の925億円となり、2023年度には2,368億円に 達すると予測されています。 今回の寄稿の問題意識は、次のようなものです。「>行政情報システムのクラウド化を検討する上でもっとも大きな検討事項となるもの、それはセキュリティです。行政機関の立場から見れば、クラウドは外部のサービスとして位置付けられ、利用そのものに心理的なハードルが存在しました。また、これまでの技術文書やガイドラインがオンプレミスを前提として記述されているため、クラウドを利用する時に考慮すべき事項が明確化されていませんでした」──こうした問題意識のもと、今回の寄稿では、「クラウドを活かしたセキュリティ向上のためのペストプラクティスを紹介」しています。 以下に、掲載記事の概要・要点を幾つかご紹介します。 寄稿の4つの要点:クラウドで「システム」と「データ」を守り、「第三者評価」を活用し「サービス」を継続 今回の寄稿は、「①クラウドでシステムを守る」「②クラウドでデータを守る」「③クラウドでサービスを継続する」「④クラウドで第三者評価を活用する」──の4つの章立てで構成されています。 ①クラウドでシステムを守る ──行政情報システム全体のセキュリティを確保するためには、クラウド環境のセキュリティに留まらず、オンプレスミスからクラウドまでの流通経路を考慮し、システム全体でセキュリティを高める必要があります。そのための手法として、クラウドへの接続には、インターネットを利用した通信に加え、1)VPN(Virtual Private Network)や専用線を利用して閉域ネットワーク環境を構築する、2)他のユーザからのアクセスを許容しないプライベートなネットワーク空間を構築する──等の手法を紹介しています。 ②クラウドでデータを守る ──システム全体のセキュリティ確保をユーザとクラウド事業者とで責任分担し、各々の役割を相互に共有する実装モデルである、『責任共有モデル』 という考え方を紹介しています。併せて、1)クラウド事業者が提供するストレージサービスでは、ファイルを配置するだけで自動的に複数の拠点で冗長化され、耐久性が向上すること、2)また、そのファイルに対して誰にどのようなアクセス権限を付与するかなどのきめ細かな権限設定を行うことができること、3)機密性の高いデータに関しては暗号化機能を提供できること──などが、説明されています。 ③クラウドでサービスを継続する ──システム全体の可用性を高め、万が一の障害時においても事業を継続するためには、できる限り単一障害点を作らないことがベストプラクティスです。1)AWSはユーザからの課題や要望に対して不断のサービス改善を実施しており、それらに基づいて『Well-Architectedフレームワーク』 と呼ばれるシステム設計上のベストプラクティスを提供していること、2)AWSでは、データセンター、仮想インスタンスのレベルにおいて冗長構成をとることが可能であること、3)AWSが提供するサービスの多くはインフラストラクチャー管理、セキュリティコントロール、コンプライアンスコントロール、コストの最適化などをサービスとして提供する『マネージドサービス』の形態をとっていること──などが、説明されています。 ④クラウドで第三者評価を活用する ──クラウドを利用するにあたり、最後の課題となるのが“漠然とした心理的なハードル”です。「クラウドはユーザの物理的な管理下にないため説明責任が果たせない」との論調が存在します。こうした心理的なハードルを払拭し、ユーザがクラウドを利用する際の説明責任を果たす方法として、第三者評価の活用があります。「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」では、「クラウドサービスの情報セキュリティ機能の実態を利用者が個別に詳細に調査することは困難」としており、「パブリック・クラウドに関しては、第三者による認証や各クラウドサービスの提供している監査報告書を利用することが重要である」と示しています。併せて、日本では「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」が2020年に制定され、施行されました。 ISMAPの2つのメリットに関し、1)現場の担当官によるクラウド事業者に対する評価を本制度に委ねることができる、2)クラウドを前提としたシステム調達の仕様策定において、「ISMAPクラウドサービスリストに掲載されているクラウドサービスの中から選択することを原則とする」と表記することで、安全で信頼できるクラウド事業者の選定が実現できる──旨、説明しています。 ❖4つのコラムにより、「閉域接続」「データ廃棄」「マイナンバー等の特定個人情報の扱い」「データセンターの冗長化」を例示 また、今回の寄稿では、具体的な例示を伴った解説を心がけるために、以下、4つの「トピック」をコラム形式で盛り込んでいます。 【トピック#1】 総合行政ネットワーク(LGWAN)を介したクラウドへの閉域接続: 北九州市と日立製作所による、行政事務のデジタル化やデータ利活用、クラウド利活用を目的とし、日立製作所が提供している「地域IoT連携クラウドサービス」を活用して、LGWANから専用線で閉域接続されたバーチャルプライベートクラウド上に構築した行政文書目録検索や通知文書閲覧システムの実証実験に関し、紹介しています。 【トピック#2】 クラウド上での安全なデータの廃棄:昨今の情報漏洩に端を発したデータ廃棄についても、オンプレミスとクラウドではアプローチが異なることを説明しています。統制の一例として、「ユーザはストレージ領域をデフォルトで暗号化」「データを削除する際は、併せて当該領域の暗号鍵を削除」等の手法を紹介し、「クラウドではデータへのガバナンスがユーザに取り戻され、第三者が適切に廃棄したかという証明問題からそもそも解放される」旨、例解しています。 【トピック#3】 クラウド上での個人情報や特定個人情報の保護: 社会保険診療報酬支払基金が、社会保障・税番号制度の導入に伴い、「医療保険者等向け中間サーバー等における資格履歴管理、情報提供ネットワークシステムを通じた情報照会・提供及び本人確認に関する事務」においてマイナンバー等の特定個人情報を扱うことから、実際のシステム構築に際し、「アプリケーションやデータを統制するユーザの責任と、インフラストラクチャーを統制するクラウド事業者の責任を区別して整理」した事例に関し、紹介しています。 【トピック#4】 クラウドを活用したデータセンターの冗長化: 政府CIO補佐官等ディスカッションペーパーによる「パブリック・クラウドを利用した情報システムにおける計画・構築時の基本的な考え方」では、大規模災害対策について、オンプレミスでの「データセンターの2重化、データバックアップの遠隔地保管等を予算の制約内で検討」との考え方に対し、クラウド利用時の考え方として「広域の大規模災害発生時においてもサービスを継続できるよう、マルチアベイラビリティゾーン、マルチリージョンを活用した設計とする(多大な追加コストは不要)」との対比を示しています。   以上の章立てとコラムの構成に基づき、寄稿の最終段落は “クラウドを活かしたセキュリティ向上は制度面、実装面、技術面においても、十分な検討を経て成熟期を迎えています。「クラウドこそがセキュリティを高めるための解決策である」と言われる日も遠くはないと私たちは考えています”──と、結ばれています。 ぜひご一読をいただければ嬉しいです。   ❖Read More : AWS Blog: AWSも参加した調査研究として(社)行政情報システム研から「パブリッククラウド活用」の報告書が発表されました ── 同月号の『行政&情報システム』で特集されている「調査報告書」に関して、AWSからも概要を紹介しています。 日本の公共部門の皆様へのご案内 今後ともAWS 公共部門ブログ(英語版)で AWS の最新ニュース・公共事例をフォローいただき、併せまして、「農水省DX室」「気象庁の衛星ひまわり8号のデータセット」や「情報処理推進機構(IPA)」など日本の公共機関との取り組みを紹介したAWSジャパン・パブリックセクターチームの過去の投稿に関しても、ぜひご覧いただければ幸いです。 * * * * このブログは、アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 パブリックセクター 統括本部長補佐(公共調達渉外担当)の小木郁夫が執筆しました。 Tags: Government /政府、Public-Sector / 公共部門

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