AWS Startup ブログ
クラウドの最新技術を、楽しみながら学ぼう! AWS Summit Online おすすめセッションご紹介
9月8日(火)から9月30日(水)にかけて、日本初のオンライン開催となるクラウドカンファレンス AWS Summit Online を実施しております。本カンファレンスでは、150以上のセッションと20以上のハンズオンを無料で視聴可能。さらに、AWS の活用方法やお客様の課題を解決するヒントをご提供するさまざまな企画もオンラインで体験することができます。今回は AWS Summit Online の概要と、Builders ゾーン内の AWS Startup Central コーナーの見どころをご紹介します。
AWS Summit Online とは
https://aws.amazon.com/jp/summits/2020/
AWS Summit Online は今年5月に開催を予定していた AWS Summit Tokyo/Osaka のコンテンツを、オンライン化してお届けするクラウドカンファレンスです。
公開されているセッションは、AWS のビジョンや最新情報をご紹介する基調講演、ビジネスおよびテクニカル向け特別講演、AWS セッション、AWS 認定セッション、お客様事例セッション、セルフペースハンズオン、Partner Discovery Session (パートナーセッション) など多種多様。150 を超えるセッションと 20 以上ものセルフペースハンズオンで構成されており、ご自身のレベルや目的に沿って好きな時間に知識を得ていただくことができます。
開催期間は以下のとおり。すでにライブ配信は終了していますが、9月30日までオンデマンド配信されておりますので、各セッションを自由に閲覧いただくことが可能です。
日程:
9 月 8 日 (火) ~ 9 月 30 日 (水)
ライブ配信日程:
9 月 8 日 (火) 10:15 ~ 16:00 | 9 月 9 日 (水) 10:30 ~ 16:00
オンデマンド配信日程:
9 月 8 日 (火) ~ 9 月 30 日 (水)
AWS Startup Talks メニューのおすすめセッション
https://aws.amazon.com/jp/summits/2020/startup-central/
AWS Summit Online の Builders ゾーン内にある Startup Central コーナーでは、スタートアップ企業で働く方々をはじめ、起業されている方や起業を考えている方、そしてスタートアップに興味をお持ちの方向けのコンテンツを数多くご用意。AWS Startup Talks・AWS Connections・AWS Startup Support Program・AWS Loft Tokyo の4つのメニューをご覧いただけます。
AWS Startup Talks … スタートアップ各社がシステムアーキテクチャを発表するメニュー
AWS Connections … ビジネス運用に活用できるスタートアップのサービスを事業会社にご紹介するメニュー
AWS Startup Support Program … AWS が提供するスタートアップ向けの支援プログラムを解説するメニュー
AWS Loft Tokyo … スタートアップ・デベロッパーのためのコ・ワーキングスペース AWS Loft Tokyo をご紹介するメニュー(現在は AWS Loft Tokyo は休館中ですが、オンラインで技術相談が可能なOnline Ask an Expert および、AWS Loft Tokyo のチェックイン等に使用できるアプリ AWS Loft App のご紹介をします)
本記事では AWS Startup Talks メニューのなかから、おすすめのセッションをピックアップしてご紹介します。
CUS-03:社会の包摂性をアカデミア発テクノロジーにより拡張するピクシーダストテクノロジーズの挑戦
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 代表取締役 CEO 落合 陽一 氏
ピクシーダストテクノロジーズは、社会が抱える課題と向き合いながら、独自の産学連携モデルを通じて得られた大学発の要素技術を活用してソリューションの共同開発・提供を行い、オープンイノベーションを促進する企業です。
セッション内では代表取締役 CEO の落合 陽一 氏が、ピクシーダストテクノロジーズの存在意義や活動内容、同社の技術を生かした各種事例について講演。さらに、リードエンジニアの佐々木 誠幸 氏が、ピクシーダストテクノロジーズが AWS を選ぶ理由について「AI などの先端技術開発を進めるための柔軟な計算資源」「ニーズ・課題に沿ったソリューションの効率的な実装」「安全性と継続性の担保」という3つの軸に沿って解説していきます。
テクノロジーを用いて社会課題を解決していく xDiversity や with コロナ時代の BCP ソリューションである magickiri など、数多くの先進的な試みを続けるピクシーダストテクノロジーズ。同社が今後どのような世界観を目指すのか、その実現のため、どのように各種の技術を活用しているのかを窺えるセッションとなっています。
CUS-05:金融の再発明を可能にするセキュリティとアジリティ ~ Finatext グループでの AWS 活用事例 ~
株式会社 Finatext ホールディングス 代表取締役 林 良太 氏
株式会社 Finatext ホールディングス リードエンジニア 田島 悟史 氏
「金融を“サービス”として再発明する」をミッションに掲げる Finatext グループ。レガシーシステムが多く残る金融業界において、金融サービスに共通して必要となる機能をクラウド化し、サービス設計から開発、グロース施策までを一気通貫で提供することで多くの企業の金融 DX への取り組みを支援してきました。
同社は現在、証券・保険の基幹システムを含むほぼすべてのサービスを AWS 上で展開しており、50を超える AWS アカウントを運⽤しています。また「Amazon ECS を使ったコンテナ運⽤」「AWS Lambda を使ったサーバレスなバッチ基盤の構築」「Amazon DynamoDB を使ったハイトラフィックなワークロードの処理」などの形で、マネージドサービスを活⽤。AWS を活用したモダンなアーキテクチャを実践しています。
金融サービスにおいて重要なのは、セキュリティとアジリティを両立させることです。お客様の資産や個人情報、データを安全に管理することが最重要課題である一方で、変化する顧客ニーズに対応するため柔軟にサービスを改善し続けなければなりません。いかにしてこれらのテーマを実現しているのか、同社のノウハウを詳細に学べるセッションです。
CUS-83:自動運転 MaaS プラットフォーム Web.Auto における AWS IoT の活用事例
株式会社ティアフォー 技術本部 ソフトウェアエンジニア 小田 洋平 氏
株式会社ティアフォーは、オープンソースの自動運転 OS である Autoware の開発をリードするのみならず、自動運転車の運行管理や開発支援などの機能を持つ MaaS プラットフォーム Web.Auto の開発を AWS 上で行い、各地の実証実験で利用しています。
本セッションでテーマとして取り上げるのは、スタンドアローンのソフトウェアである Autoware とクラウド上のプラットフォームである Web.Auto とを接続するアプリケーション Web.Auto Agent の開発に関連する知見です。
かつて、Web.Auto Agent の開発プロジェクトはいくつもの課題を抱えていました。その改善のため、ティアフォーでは Web.Auto Agent の基盤技術として AWS IoT Greengrass を用いることを決めたといいます。自動運転車とクラウドとをつなぐサービスを構築するうえで、AWS の IoT サービスがどのように活用されているのでしょうか。自動運転領域や IoT の開発に携わる方々は必見の内容です。
CUS-84:いかにしてスタートアップは水産養殖の現実の課題を解決するか-ウミトロンにおける IoT と機械学習の取り組み-
ウミトロン株式会社 CTO 岡本 拓磨 氏
ウミトロンは「持続可能な水産養殖を地球に実装する」ことをミッションに掲げる、水産養殖×テクノロジーに取り組むスタートアップです。IoT や機械学習などの技術を活用し、海の持続可能な開発と魚の安全・安定供給を目指しています。
本セッションでは、CTO 岡本 拓磨 氏が「水産養殖における魚の給餌の最適化」というテーマで発表を行います。餌の原料である魚粉の価格は15年前の約3倍に高騰しており、飼料コストは総生産コストの50%を占めるほどに大きくなりました。飼料コストの削減や給餌効率の向上は、養殖業における重要なテーマです。
そこでウミトロンでは、機械学習を活用して魚の給餌行動を定量的に計測する試みを行っています。また、テクノロジーを活用して、変化し続ける魚の食欲を検知。最適な量とタイミングを算出することで給餌の効率化を図り、無駄な餌の削減を目指しています。
“海”という領域を舞台として、同社がどのようにプロダクトを AWS 上に構築してきたのか。IoT と機械学習の技術を中心にお話しいただきます。AWS IoT によるリアルタイム双方向通信の実現方法や各種 IoT デバイスのデータ収集の知見、Amazon SageMaker による機械学習システムの基盤構築手段など、参考になるノウハウがいくつも解説されています。
CUS-99:電笑戦 ~ AI は人を笑わせられるのか ? 挑戦を支える技術と AWS~
株式会社電通デジタル ACRC 開発部 AI 開発グループ AI エンジニア 石川 隆一 氏
ストックマーク株式会社 森長 誠 氏
カラクリ株式会社 Research and Development Researcher 武藤 健介 氏
吉本興業株式会社 テクノロジー開発本部 田中 爽太 氏
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 スタートアップ ML ソリューションアーキテクト 針原 佳貴
「ボケて」は株式会社オモロキが運営している国内最大級のお笑いメディアサービス。1枚の画像に対してクスりと笑えるような一言コメントをユーザーが投稿し、その面白さを競うメディアです。「ボケて」に投稿された膨大なデータを AI に学習させることで「人間が考え出したボケよりも面白いネタをつくり出せるか」を競い合うのが「電笑戦 ~ AI は人を笑わせられるのか ?」の主旨になります。
従来、人間の喜怒哀楽に AI が影響を与えることは難しいと言われてきました。その壁を突破し、AI が人々を爆笑の渦に包むことはできるのでしょうか。AI の可能性をテクノロジーで切り開く壮大なチャレンジをご紹介します。
本セッションでは、まず ML ソリューションアーキテクト 針原 佳貴が「電笑戦」の概要について解説。その後、株式会社電通デジタル 石川 隆一 氏によるサンプルモデルの解説を行ったうえで、参加企業であるストックマーク株式会社 森長 誠 氏、カラクリ株式会社 武藤 健介 氏、吉本興業株式会社 田中 爽太 氏より開発モデルの内容をご説明いただきます。
一見するとコミカルなコンテンツの裏側に、いかなる AI 技術が活用されているのでしょうか。そして、AI 基盤構築を支える AWS の技術とは。AI 開発に携わっている方も、AI の可能性について知りたい方も、楽しめる内容のセッションになっています。
数多くの知見を学べるセッションを、ぜひお楽しみください
今回ご紹介したもの以外にも、AWS Summit Online では数多くのセッションを公開しています。そのなかには、あなたの課題を解決してくれるセッションや技術的好奇心を満たしてくれるセッションが必ずあるはず。ぜひ各セッションをご覧いただき、自社のビジネス改善に役立てていただければ幸いです。