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AWS Marketplace 製品の料金オプション追加

AWS Marketplace は先進の ISV (独立ソフトウェアベンダー) に大いに活用されています。 ユーザーは、ハードウェアの調達やソフトウェアのインストールを行うことなく、数分のうちに製品を見つけ、購入し、使用を開始することができます。このようなスムースな配信方法によって、ISV は新たな顧客を得ると同時に、販売サイクルを短くすることもできています。ユーザーは既存の AWS アカウントを通じ、標準の AWS 請求サイクルにしたがって製品に対する支払いを行います。

AWS Marketplace へのオンボーディングプロセスの一部として、各 ISV はソフトウェアの料金を自由に決定できます。ISV は、割引のある月間利用料金や年間利用料金の設定も選択できます。従来は時間以外に基づいてライセンスされていたソフトウェアについても、ISV は AWS Marketplace に、自分で選択したディメンションでのライセンシングオプションに対応する複数のエントリを作成できます。

このモデルはさまざまなタイプのアプリケーションで効果を上げています。しかし、通常はまだ向上の余地があります。

他の料金オプション
ソフトウェアのパッケージングと料金設定については、いっそうの柔軟性を求める声が ISV から届いていました。AWS ではそれにお応えします。複数エントリを作成せずにユーザー数モデルへの拡張を希望される場合もあれば、別のディメンションでの課金を希望される場合もあります。セキュリティ製品ベンダーは、スキャン対象のホスト数に応じた課金を希望するかもしれません。分析向けの製品のベンダーであれば、処理するデータ量に応じた価格設定を望むかもしれません。

これらの選択肢を実現させるため、ISV が自社製品にとって有効なディメンション (スキャン対象ホスト数、処理データ量など) に基づいて使用量を追跡し、レポートすることが可能になりました。これらの使用量について、単位あたりの価格を設定することも可能です (1 ホストあたり 0.50 USD、1 GB あたり 0.25 USD など)。このような使用量に対する課金は、ユーザーの AWS 請求に表示されることになります。

この変更によって、AWS Marketplace の製品ラインナップがいっそう広がることになるでしょう。

新しい料金オプションの実施
自社の AWS Marketplace 製品にこの新しいモデルの料金を使用することを希望する ISV は、アプリケーションにいくらかコードを追加する必要があります。適切なディメンションにより使用量を測定し、使用量をレポートする新しい AWS API 関数を呼び出します。このデータ (測定レコード とも呼ばれる) は、使用の有無にかかわらず、1 時間に 1 回送信する必要があります。AWS Marketplace では、実行中のアプリケーションについて、そのアプリケーションが引き続き正常動作していることを確認するために、測定レコードが 1 時間に 1 回生成されることを求めます。アプリケーションからのレコード送信が停止すると、AWS では顧客に E メールを送信し、ネットワーク設定の調整を求めます。

新しい MeterUsage 関数の呼び出し例を示します。

AWSMarketplaceMetering::MeterUsage("4w1vgsrkqdkypbz43g7qkk4uz","2015-05-19T07:31:23Z", "HostsScanned", 2);

パラメーターは次のとおりです。

  1. AWS Marketplace 製品コード。
  2. ISO-8601 フォーマットのタイムスタンプ (UTC)。
  3. 使用量のディメンション。
  4. 使用量。

使用量データは、毎日および毎月のセラーレポートの一部として利用できるようになります。


この新しい料金オプションを既に利用している製品の例をいくつかご紹介します。インフラストラクチャ料金からわかるように、これらのベンダーはさまざまな興味深い (かつ適切な) ディメンションによる料金設定を選択しています。

SoftNAS Cloud NAS:

 

Aspera faspex On-Demand:

Chef Server:

Trend Micro Deep Security:

サービス開始
この新しい料金オプションは今すぐ利用できます。


Jeff