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AWS Innovate – Migrate. Modernize. Build. 開催のお知らせ

みなさん、こんにちは。アマゾン ウェブ サービス ジャパンのソリューションアーキテクト志村です。今回は 9 月 26 日 (木) に開催する AWS Innovate の情報をお届けします!

2021 年以降、年に数回テーマを設けて開催している AWS Innovate。2024 年 9 月 26 日に、モダナイゼーションにフォーカスした、AWS Innovate – Migrate. Modernize. Build. を開催します。今話題の生成 AI をはじめとする最新テクノロジーを活用して組織やシステムをモダナイズしていくことは、ビジネス価値を生み出す前提条件です。今回は、モダナイゼーションの重要な側面である、「インフラ」「アプリ」「データと組織」の 3 つの切り口で、「最新のモダナイズ手法とそれを支えるテクノロジーを学ぶ」をテーマに、全 29 セッションをお届けします。これには、昨今、多くのお客様の課題となっている メインフレームや Db2、SAP、VMware といった既存の環境からのモダナイゼーションに関するベストプラクティス、コンテナ・サーバーレス・開発支援機能を活用したモダンアプリケーションの開発・運用プロセス、またデータの民主化を実現してビジネス価値につなげるためのやり方などが含まれます。AWS エキスパートのセッションに加え、実際にモダナイゼーションに取り組まれているお客様による事例紹介、またモダナイゼーションを加速するための生成 AI の活用方法についてもご紹介します。

モダナイゼーションで目指すべきもの

DX (デジタルトランスフォーメーション) をはじめとしたモダナイゼーションに関わるキーワードが、一般的になってきています。この記事を読まれている皆さまも、デジタル技術を活用して自社の業務を変革したい、既存のシステムをより良いものにしたいと考えていらっしゃるのではないかと思います。こうした文脈において「モダナイゼーション」という言葉は非常に幅広い意味で使われていますが、モダナイゼーションの定義とその目的についてはどのようにお考えでしょうか?

これに対して単一の回答はおそらく存在しないと思いますが、「社会の変化に合わせてすばやく価値を提供し続けるために、組織やシステムを常に新しくしていく」ことが、間違いなく答えの一つとして挙げられます。昨今、社会の動きは非常に目まぐるしくなっていますし、生成 AI をはじめとした新しい技術によって人々の生活も大きく変わってきています。こうした変化へどのように迅速に適応していくかについて、重要性が増してきている状況です。ここでいう変化は単に IT システムだけの話にとどまらず、組織の構成やビジネスプロセスなども含まれます。

Adapting to change is the key.

一つ例を挙げましょう。カメラにおけるアナログからデジタルへの変化です。従来のアナログカメラは、たとえば 100 枚のショットを現場で撮って、現像して、うまく撮れていなければ再度準備をし、もう一度現場で撮り直す必要がありました。しかしデジタルカメラの登場により、フィルム交換の必要なく、それこそ 10000 枚以上のショットを連続で撮ることができるようになりました。また現像の必要なく、撮った写真をその場で確認してベストショットを選び、さらに生成 AI を用いた加工処理で品質を高めることもできます。単にアナログからデジタルにテクノロジーが変わっただけでなく、その裏側には業務プロセスそのものの変化があり、それらが総合的に意思決定の加速化といったビジネス成果をもたらしているわけです。私たちは、こうした変化への適応を「モダナイゼーション」になぞらえることができると考えます。

モダナイゼーションの実践における課題

さてモダナイゼーションによって変化への適応を進めていこうといったところで、いざ実践となると、さまざまな壁があると思います。先ほどの例でみたように、変化への適応には新たなテクノロジーの活用だけでなく、組織のあり方やビジネスプロセスの見直しまでが含まれます。

たとえば以下のような点でお困りではないでしょうか?

  • オンプレミスの古い IT 環境で多くのシステムが塩漬けになっているままの状態が続いており、最新のインフラ環境を活用するといったことがまったくできていない。またこれらをどう移行していけばいいのかがわからない
  • アプリケーションチームと IT 基盤チームが分断されており、アプリケーション側の要件を IT 基盤に反映させること、また逆に IT 基盤側の変更にアプリケーション側が対応することに時間を要する
  • データが各部署に散在しており、サイロ化されている。部署ごとに取り組みをしていても、部署横断でのデータ活用ができておらず、仕組みもない

こうした課題に対応していくためには、既存の仕組みをモダナイズするためのベストプラクティスを知ることが非常に大事です。AWS をご活用いただいている多くのお客さまがモダナイゼーションにすでに取り組まれており、具体的なツールの活用や実践方法などの知見が蓄積されています。またマネージドサービスや生成 AI を含む AWS の包括的なテクノロジーを活用することで、モダナイズを加速することも可能です。

AWS Innovate – Migrate. Modernize. Build. では、こうしたモダナイゼーションにおけるさまざまなベストプラクティスを、テーマごとにまとめました。次に見どころをご紹介します。

セッションと見どころの紹介

オープニングセッション

まずオープニングセッションでは、ビジネスの差別化につなげていくためのモダナイズの目指すべき姿についてお話しします。さらにそのために必要な要素を整理してご説明した上で、それらを支える AWS のテクノロジーについてご紹介します。モダナイゼーションの全体像を知りたい方におすすめの内容となっています。

ブレイクアウトセッション

ブレイクアウトセッションでは 3 つのトラックをご用意しました。

1 つ目は「インフラモダナイズ」をテーマに、メインフレームや Db2、SAP、VMware といった既存の環境からのモダナイゼーションに関するベストプラクティスを、生成 AI を含む具体的なテクノロジーの活用や進め方、コスト削減効果などとあわせてご紹介します。また、近鉄情報システム様によるメインフレームからクラウドへの移行、三菱電機様による IoT ソリューション開発組織での生成 AI 活用、リクルート様によるプラットフォームエンジニアリングに関するセッションをお届けします。

2 つ目は「アプリモダナイズ」というテーマで、モダンな開発プロセス・環境を目指している方に、次の日からすぐに活かしていただける内容をご紹介します。具体的には Web / モバイル領域からバックエンドサービス領域までのアプリケーションのモダンな開発プロセス・環境に寄与するテクノロジー群として、コンテナサービス、サーバーレス、開発支援機能を中心としたセッションをお届けします。また、山梨中央銀行様の内製化のお取り組み、ソフトバンク様のサーバーレスを活用したオンラインストアサービス向上のための施策、MonotaRO 様によるマイクロサービス化に向けたドメインモデリングといった実践例も必見です。

3 つ目は「データと組織のモダナイズ」というテーマで、生成 AI やさまざまな分析テクノロジーを活用して、データからインサイトを得てビジネス価値に繋げていくためのセッション、データの民主化に向けたデータガバナンスや、データパイプラインのような堅牢かつスケーラブルな基盤の構築にフォーカスしたセッションをご用意しました。さらに、カシオ計算機様によるデータドリブンでのビジネス変革の推進、マクロミル様によるCRM/CX 支援事業の課題解決方法、ビットバンク様による意思決定を高度化するためのモダンデータ基盤構築事例のご紹介も行います。

以上のように、テクノロジーのみならず人・組織やプロセスを含む幅広い観点からの、さまざまなベストプラクティスやお客さまによるお取り組みの事例をお届けします。皆さまの多くが困っていらっしゃるポイントや、モダナイゼーションを加速するための具体的な手法をお伝えし、持ち帰って実践いただけるコンテンツを取り揃えてお待ちしています。

当日のアジェンダはこちらです。

タイムテーブルを PDF で見る

AWS Innovate – Migrate. Modernize. Build. をより楽しむために

最後になりますが、このブログを読んで興味を持っていただいた方は、ぜひイベントページからご登録ください。もちろん当日に視聴していただくことでも十分に楽しんでいただける内容ですが、興味のあるセッションがすでにある場合は、ぜひ実際に AWS のコンソールからサービスを立ち上げて触ってみていただけると、当日の理解が深まると思います。

さらに当日はライブ Q&Aを実施し、みなさんからの質問をお待ちしています。この機会を活用して AWS への質問、不明点の解消などにお役立てください。

詳細・お申込みはこちらから

みなさまのご参加をお待ちしています。

– ソリューションアーキテクト 志村