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ほぼコードを書くことなく Figma からレスポンシブな React コンポーネントを生成する

Amplify Studio が、Figma のコード化を通じて、レスポンシブコンポーネントのデザインを大幅に強化しました。バリアントを作成してブレークポイントをカスタマイズするだけで実現可能です。Amplify Studio は、あなたのレスポンシブデザインが組み込まれた React コンポーネントを生成することで、面倒な作業を人の代わりに行います。

どのように動作するか

最新のアプリケーション設計では、開発者はさまざまな画面サイズに合わせてアプリケーションを設計する必要があります。これは多くの場合、React コンポーネントの複数のバージョンを作成し、画面サイズに基づいてレンダリングするようにトリガーすることを意味します。

Amplify の Figma 用テーマエディタープラグインを使用すると、デザイナーや開発者は Figma バリアントを活用し、これらのバリアントをブレークポイント値にバインドできます。次に、Amplify Studio は、バリアントとブレークポイントを適用したコンポーネントを自動的に生成します。追加のコードなしで、単一のコンポーネントで自動的に画面サイズに適応します。

ブレークポイントをカスタマイズする

Figma 用の AWS Amplify テーマエディタープラグインを使用して、Figma プロジェクト全体のブレークポイントをカスタマイズできるようになりました。Amplify Theme Editor をこれまでに使用したことがない場合は、このツールに関するドキュメントを読んでください。色から間隔まで、プロジェクト全体のデザインを制御する強力な方法です。

ブレークポイントをカスタマイズするには

  1. Figma プロジェクト内で右クリックし、“プラグイン” > “AWS Amplify Theme Editor” を選択する
  2. “Breakpoints” タブを選択する
  3. ブレークポイントをクリックして、ピクセル数を編集する

ブレークポイントを使ってバリアントをビルドする

この機能を使用するには、バリアントの設定された Figma コンポーネントが必要です。これまでに Figma バリアントを使用したことがない場合は、Figma のドキュメントで詳細を読むことができます。次回のブログ記事では、レスポンシブコンポーネントの構築を最初から最後まで説明していきますので、どうぞお楽しみに!

コンポーネントの特定のバリアントにブレークポイントを適用することで、現在レンダリングされているコンポーネントをサイズやデザインの異なるコンポーネントと入れ替えるタイミングを Amplify に適用できます。これは、Figma バリアントプロパティの breakpoint に名前を付けることで実現されます。

バリアントを作成すると、新しいバリアントプロパティが自動的に生成されます。このバリアントプロパティをブレークポイントとして使用するには、次の手順を実行します。

  1. プロパティ名を breakpoint に変更する – コンポーネント内の全てのバリアントに適用されます
  2. breakpoint の値をそれぞれのコンポーネントに設定したい値に置き換えます

重要事項

breakpoint の値は、テーマエディターで予め定義されている値の中から設定する必要があります。また大文字と小文字は区別されます。定義済みの値は次の通りです。

  • base
  • small
  • medium
  • large
  • xl
  • xxl

Reactコンポーネントを同期・レンダリングする

新しく作成したレスポンシブコンポーネントを使うためには、Figma ファイルを Amplify と同期してから新しいコンポーネントを Pull する必要があります。このプロセスは Amplify Studio で Figma のコンポーネントをコード化するのと同じプロセスです。

まず、Figma ファイルを Amplify Studio 連携させるために下記の手順を踏みます。

  1. AWS コンソールにログインする
  2. Amplify のページに行き、Amplify Studio を起動する
  3. サイドバーから UI Library タブを選択する
  4. “Sync with Figma” ボタンをクリックする
  5. 同期するコンポーネントを選択します

次に、コンポーネントとテーマをローカルのプロジェクト上でレンダリングします。

  1. ローカル開発環境で amplify pull コマンドを実行して新しく生成した React コンポーネントとテーマをダウンロードする
  2. このプロセスを初めて行う場合は、 import 文を記述して React アプリ内でコンポーネントをインポートします

コンポーネントには、すでにバリアントとブレークポイントが含まれています。画面サイズを調整すると、コンポーネントは自動的に調整されるはずです。

数回クリックするだけで、コードの記述もほとんど必要なく、アプリケーションにレスポンシブなコンポーネントが手に入ります。スロットの追加ネストされたコレクションの生成など、Amplify の他の機能を使って新しいコンポーネントを拡張することもでき、真に画期的な Web アプリケーション開発体験を実現できます。

もっと詳しく知りたいですか?次の投稿では、コンポーネントのバリアントを最初から最後まで構築する方法と、それを実際の設計に適用する方法について説明します。ぜひ Twitter でアイデアやフィードバックを共有して、Discord のコミュニティ会話に参加してください!

この記事はNEW: Build responsive Figma-to-React components with almost no codeを翻訳したものです。翻訳はソリューションアーキテクトの高柴元が担当致しました。