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内製化支援推進 AWS パートナー新規参加、事例、2024 年の活動予定のご紹介

今回の記事では、2024 年 3 月に新たに加わった「内製化支援推進 AWS パートナー」、お客様の内製化事例、AWS Partner Summit Tokyo 2024 における関連セッション、2024 年の活動についてご紹介いたします。

AWS では様々な AWS パートナープログラムを通じ、AWS パートナーとともにお客様のデジタルトランスフォーメーションの支援を行っています。その中で、AWS に対する深い知見と多くの経験を持ち、ユーザー企業の内製化を支援するためのソリューションを持った AWS パートナーを、日本独自に「内製化支援推進 AWS パートナー」と位置づけました。AWS はこれらのパートナーとともに、企業の内製化に向けての課題解決に取り組んでいます。

新規参加パートナーのお知らせ

本日 2024 年 3 月 15 日、新規参加となった AWS パートナーは以下の 4 社です。これらのパートナーは、お客様の内製化を支援した実績が認められ新規参加となりました。

参加 AWS パートナー 内製化支援サービス名
Aokumo株式会社 内製化支援サービス
ソニービズネットワークス株式会社 運用内製化支援~セキュリティ改善サービス
株式会社ナレッジコミュニケーション データ分析内製化支援 on Databricks
株式会社ベンジャミン AWS内製化支援・トレーナーサービス

上記の 4 社を追加し、内製化支援推進 AWS パートナーは合わせて以下の 38 社となりました。

FY24パートナー_logo_20240315

これまでに参加済みの AWS パートナーおよびサービスの一覧はこちらのブログをご参照ください。

AWS パートナーによる内製化支援事例のご紹介

2023 年末から 2024 年初に公開された AWS パートナーによる内製化支援事例を 2 例紹介します。これらの事例では、お客様がデジタル技術活用のオーナーシップを持ち、俊敏性 (アジリティ) を意識し、AWS パートナーが専門性を背景に支援された事例です。

ソフトバンク株式会社:携帯電話サービスのオンラインストア開発体制を再構築 (パートナー:株式会社豆蔵、2023 年 11 月公開)

ソフトバンク株式会社様では、携帯電話サービスのオンラインストア開発において、ビジネス部門と IT 部門の連携に時間がかかっていることが課題でした。そこで株式会社豆蔵支援の元、ビジネス部門とオンラインストア開発部門が協力する BizDevOps を構築し、AWS Lambda、 Amazon API Gateway などの AWS サービスを活用したサーバーレスアーキテクチャを採用することで、開発スピードを向上させています。こうした取り組みによって、新ブランドのオンラインストアサイトを 3 か月で立ち上げ、1 年で 1,000 以上の改善を実施。更に、年間コストを 15 % 削減されています。詳細はこちらの事例紹介ページよりご確認ください。

株式会社ヤオコー:システム内製化を推進し、AWS 上にデータ基盤を展開 (パートナー:株式会社オープンストリーム、2024 年 1 月公開)

株式会社ヤオコー様は、2021 年頃よりデジタル変革に取り組まれています。一方で、様々なシステムがサイロ化され、データ連携が複雑になりがちで、システム改修にもコストと時間がかかるという課題を抱えていました。そこで株式会社オープンストリームの支援の元、AWS を活用してデータ連携基盤を構築し、IT インフラの再編に着手。またそれを実現するために内製で開発できる組織を整備しつつ、データ連携基盤に蓄積されたデータを元に店舗の効率化などに活用する仕組みを構築されています。積極的な人材採用により 4 名からスタートした内製開発チームは 20 名まで拡大。組織拡大を背景に、続々と業務改善のためのアプリケーションや自社プロダクトをリリースされています。詳細はこちらの事例紹介ページよりご確認ください。

AWS が「内製化」及び「内製化支援」に注力する背景について

事例も踏まえ、AWS が「内製化」及び「内製化支援」になぜ注力しているか改めて説明いたします。

まず、内製化は「デジタルトランスフォーメーション (DX)」 を実現する一つの選択肢です。経済産業省は DX を、変化の激しい昨今の市場状況で「デジタル技術を活用し、競争上の優位性を確立すること」と定義していますが、DX フレームワーク (DX レポート 2 本文 35 ページ) の中で、内製化の位置づけにも言及しています。AWS は、お客様が市場の変化に適応する俊敏性を獲得し、ビジネスを成長させる手段として、この内製化に注目しています。

一方、「モダナイゼーション」というキーワードもあります。これは IT システムに対する信頼性、エンジニアリング効率、ビジネスアジリティの最大化を目的としていますが、内製化と同様、DX を実現する手段の一つとして捉えられています。昨今、生成 AI についても非常に注目が高まっており、様々な業種業態のお客様がその活用を検討し、ビジネスにおける応用事例も増えてきています。生成 AI に関しては基盤モデル単体のみならず、事前のデータの準備など生成 AI を最大限に活用するための周辺の環境整備も重要です。一方で、お客様は迅速に検証を進めたいと考えていることが多くあります。このような時に、デジタル技術に強みを持つ AWS パートナーによる「内製化支援」が役立ちます。

AWS Partner Summit Tokyo 2024 における内製化支援関連セッション

2024 年 3 月 15 日に実施される、AWS Partner Summit Tokyo 2024 では、以下のセッションを行うこととなりました。本セッションでは、AWS が考えるモダナイゼーションのパターンや支援メニューをご紹介するとともに、お客様の内製化におけるパートナー連携の考え方や事例についてご紹介します。

  • セッション ID / 講演時間
    • ブレイクアウトセッション B-2
    • 講演時間: 15:35-16:10
  •  講演タイトル
    • モダナイゼーションを推進するための仕組みを作るには
  • 講演概要
    • お客様は変化の激しい市場において俊敏性を高めることに課題があることが多く、そのためのソリューションとしてモダナイゼーションは最近注目を集めている領域です。一方で、パートナー様各社では体系的な仕組み作りができておらず、現場頼りの状況となっているという声も聞かれます。お客様の抱える課題を解決するためには、モダナイゼーションを推進する具体的なメカニズムが求められています。また、お客様が課題解決に取り組む選択肢として、「内製化」に取り組むことも増えています。 そこで本セッションでは、AWS が考えるモダナイゼーションのパターンや、支援メニューをご紹介するとともに、お客様の内製化におけるパートナー様との連携の考え方や具体的な事例についてもご紹介します。

今後モダナイゼーションを推進するための仕組みを作っていく際に、本セッションの内容を元に個別に検討のご支援をいたします。ご希望の場合には貴社の担当までご相談ください。

2024 年の活動について

ANGEL Dojo for エンドユーザー with AWS パートナー 2024 を開催予定

ANGEL Dojo は、3 ヶ月間でサービスの企画から AWS を活用したチーム開発が体感できる実践型のトレーニングです (過去の取り組みについては、APN Blog:内製化支援推進 AWSパートナー記事一覧を参照) 。2024 年も、ユーザー企業、AWS パートナー、そして AWS の 3 者によるコミュニティという形で運営します。今年も頂上決戦イベントについてはライブ配信を予定しておりますので、ご期待ください。昨年の頂上決戦イベントはこちら (YouTube) からご視聴いただけます。

2024 年 AWS パートナーの皆様と一緒に取り組みたいこと

今年は、お客様のビジネスアジリティを最大化する活動を、3 つのフェーズで取り組んでいきます。まず最初の Build フェーズでは、モダナイゼーションや内製化支援に関する AWS パートナー様の能力獲得やオファリング開発の支援を行っていきます。これには前述の ANGEL Dojo も含まれます。次の Market フェーズでは、AWS パートナーの皆様によるモダナイゼーションや内製化支援を行った事例の露出や、市場にアピールするための活動としてウェビナー等の Go-To-Market 活動のご支援も行っていきます。AWS の SA が共同登壇をすることも可能ですので、必要に応じてご相談ください。最後の Sell のフェーズでは、各 AWS パートナーの皆様の特徴や強みを理解した上で、お客様に対して適切にご紹介していきます。

まとめ

今回の記事では、2024 年 3 月に新たに加わった「内製化支援推進 AWS パートナー」、お客様の内製化事例、AWS Partner Summit Tokyo 2024 における関連セッション、2024 年の活動についてお知らせするものでした。AWS は、ユーザー企業のデジタルトランスフォーメーションを支援し、そうした事例を広める活動に取り組んでおります。これらの活動にご興味のある AWS パートナーは是非、貴社の担当までご相談ください。AWS パートナーアライアンスチームは、ユーザー企業自身が AWS パートナーと連携し、自社のやり方にあった「内製化の形」に向かってオーナーシップを持って取り組めるように、今後も AWS パートナーと連携して支援していきます。