グローバルエンドポイント
グローバルエンドポイントは、お客様が AWS でイベント駆動型アプリケーションの可用性を向上させるためのシンプルで信頼性の高い方法です。グローバルエンドポイントは、サービスの中断時に、手動での操作を必要とすることなくイベントの取り込みをセカンダリリージョンに自動でフェイルオーバーすることによって、お客様が堅牢で信頼性のあるアプリケーションを簡単に構築できるようにする新しい機能です。また、レプリケーション (オプション) を搭載しており、お客様はこれらのサービス中断時にリスクにさらされるデータを最小限に抑えることができます。お客様は、CloudWatch アラーム (Route53 ヘルスチェック経由) を使用してフェイルオーバー基準を設定する柔軟性を得て、いつフェイルオーバーを行って、いつプライマリリージョンへのイベントのルーティングを再開するのかを判断することができます。CloudWatch アラームと Route53 ヘルスチェックを作成するためのスタックをあらかじめ用意することで、お客様がコンソールで簡単に始められるようにしてあります。詳細については、このブログ投稿をご覧ください。
API Destinations
API Destinations は、EventBridge の新機能です。これを使用することにより、デベロッパーは、スループットを制御する機能と認証を備えたオンプレミスまたは Software as a Service (SaaS) アプリケーションにイベントを送り返すことができます。カスタムコードを記述したり、追加のインフラストラクチャを使用したりすることを心配せずに、ウェブアドレスを使用して任意のウェブベースのアプリケーションにイベントを送信できます。イベントの形式を受信サービス形式にマッピングする入力変換を使用してルールを設定でき、EventBridge を使用してセキュリティと配信を処理できます。 詳細については、このブログ投稿をご覧ください。
Archive および Replay Events
Event Replay は Amazon EventBridge の新機能であり、過去のイベントをイベントバスまたは特定の EventBridge ルールに再処理することを可能にします。この機能により、デベロッパーはアプリケーションを迅速にデバッグし、履歴イベントでターゲットをハイドレートすることでアプリケーションを拡張し、エラーから回復させることができます。 詳細については、このブログ投稿をご覧ください。
スキーマレジストリ
EventBridge のスキーマレジストリは、他のデベロッパーが組織内で簡単に検索してアクセスできるレジストリにイベントスキーマを格納するため、イベントとその構造を人間が見つける必要はありません。レジストリにより、Java、Python、TypeScript などのプログラミング言語のコードバインディングを IDE で直接生成し、イベントをコード内のオブジェクトとして使用することもできます。イベントバスのスキーマの検出を有効にすると、イベントのスキーマは自動的に検出されてレジストリに格納されるので、手動でイベントのスキーマを作成する必要はありません。すべての AWS のサービスでスキーマはスキーマレジストリに自動的に表示され、統合 SaaS アプリケーションのスキーマは、SaaS パートナーのイベントバスでスキーマの検出を有効にすると表示されます。詳細については、このブログ投稿をご覧ください。
フルマネージドでスケーラブルなイベントバス
Amazon EventBridge は、イベントを使ってアプリケーションを接続することを可能にする、サーバーレス、フルマネージドで、スケーラブルなイベントバスです。インフラストラクチャの管理やキャパシティーのプロビジョニングは必要ありません。
SaaS の統合
AWS アプリケーションは、SaaS アプリケーションで生成されるイベントに基づいてアクションを実行できます。Amazon EventBridge は、Datadog、OneLogin、PagerDuty、Savyint、Segment、SignalFX、SugarCRM、Symantec、Whispir、Zendesk など、多くのプロバイダーの SaaS アプリケーションとネイティブに統合されています。統合は今後も拡大する予定です。お客様は認証などの統合の設定を SaaS プロバイダーから管理する必要はありません。イベントはお客様のイベントバスですぐに確認できます。
100 を超える組み込みのイベントソースとターゲット
Amazon EventBridge は、AWS Lambda、Amazon SQS、Amazon SNS、AWS Step Functions、Amazon Kinesis Data Streams、Amazon Kinesis Data Firehose など、130 を超えるイベントソースや 35 を超えるターゲットと直接統合されています。サポートされるソースやターゲットは今後も拡大する予定です。AWS CloudTrail を使用すると、AWS のサービス全体でミューテートしている API コール (つまり、Describe*、List*、Get* 以外のすべてのコール) によってイベントが生成されます。
疎結合化されたイベントパブリッシャーとサブスクライバー
Amazon EventBridge では、イベント駆動型のアプリケーションアーキテクチャを簡単に構築できます。アプリケーションやマイクロサービスは、サブスクライバーを認識せずにイベントバスにイベントを公開でき、またパブリッシャーを認識せずにイベントをサブスクライブできます。また、独自のアプリケーションからイベントバスに、サービスの PutEvents API を介してイベントを送信することもできます。他のアプリケーションは、サポートされている多くの対象の AWS のサービスを通してイベントを受信できます。この疎結合化により、チームは別々に業務することが可能になり、開発時間の短縮と俊敏性の向上につながります。
イベントフィルタリング
ルールを使用してイベントをフィルタリングできます。ルールにより、受信イベントを任意のイベントバスと一致させ、処理のためターゲットにルーティングできます。単一のルールを使用して複数のターゲットにルーティングし、それらすべてを同時に処理できます。ルールにより、異なるアプリケーションコンポーネントで目的のイベントを探して処理することができます。ルールを利用することで、イベントをターゲットに送信する前に、特定の部分のみを渡したり定数で上書きしたりしてイベントをカスタマイズできます。また、同じイベントに一致するルールを複数作成することで、さまざまなマイクロサービスやアプリケーションが特定のフィルターに基づいてイベントを照合できるよう設定することも可能です。
信頼性の高いイベント配信
Amazon EventBridge には、最大 24 時間のエクスポネンシャルバックオフによる再試行などの機能が用意され、ターゲットに少なくとも 1 回のイベント配信を実現します。複数のアベイラビリティーゾーン (AZ) にイベントを長期間保存することで、送信先へのイベント配信を強化しています。また、Amazon EventBridge は可用性 99.99% のサービスレベルアグリーメント (SLA) も提供し、アプリケーションによるサービスへのアクセスで高い信頼性を確保しています。
AWS のサービスにおけるオペレーションの変更に自動応答
Amazon EventBridge は、以前の Amazon CloudWatch Events を拡張したもので、AWS リソースに関する変更を記述したほぼリアルタイムのシステムイベントのストリームを配信します。これにより、オペレーションの変更にすばやく応答し、修正作業を実行できます。必要な操作は、ルールを記述して、アプリケーションでの目的のイベントを指定し、イベントにルールが一致した場合に自動的に実行するアクションを指定することのみです。例えば、AWS Lambda 関数を呼び出して問題を修正したり、Amazon Simple Notification Service (SNS) トピックを発行してオペレーターに通知したりするルールを設定できます。
スケジュールされたイベント
Unix の一般的な cron 構文を使って、イベントのスケジュールを設定できます。スケジュールが設定されたイベントは定期的に生成され、サポートされているターゲットの AWS のサービスを呼び出します。
モニタリングと監査
イベントがルールと一致した回数、ターゲットが呼び出された回数など、Amazon CloudWatch のメトリクスを使ってイベントバスをモニタリングできます。Amazon CloudWatch Logs を使用すれば、環境内で発生したイベントの保存、モニタリング、分析が可能です。AWS CloudTrail では、Amazon EventBridge API に対する呼び出しをモニタリングできます。
セキュリティとコンプライアンス
Amazon EventBridge は AWS Identity and Access Management (IAM) と統合されているため、データへのアクセスをユーザーやリソースに許可する権限と、そのアクセス方法を制御できます。EventBridge は、VPC エンドポイントと TLS 1.2 を使用した転送中の暗号化をサポートしています。GDPR、SOC、ISO、DoD CC SRG、FedRamp に準拠し、HIPAA にも対応しています。
イベントごとに課金
AWS のサービスによって生成されたイベントは無料です。独自のアプリケーションや SaaS アプリケーションによって生成されたイベントに対してのみ料金が発生します (こちらの料金表を参照してください)。